「愛してる」という一言が、僕の気持ちの全部だった。
なぜだろう?
私たちがこの震源地の真上に建物を築くのは
今日にもすべてが無になると知っているのに
それでも築き続けるのはきっと
愛しい人達と迎える
ブルーアワーの朝だけは永遠と思うから
瞑想する 内面の
冬枯れした 感覚
糸はみな 途切れ
気力の輻射は 尽きた
心底の 廃墟を
刃毀れした 憎しみが
夜風となり 撫で
破風のうえには 妖星が流れた
女の 厭世詩を ....
掻きむしりたいほどのこの感情は
時間が忘れさせてくれることもなく
この心の底でいつまでもくすぶる
手のひらの痒みが消えないのと同じで
痒みを忘れることはあっても
またいつかやって来る
....
わたしがいくと
いつもわたし用のまくらにおしっこする
わたしがひょろっとしている
柱かなにかとつごうのよいように勘違いして
しつように飛びかかってきて
部屋着がずたずたになる
ろん ....
クソゴミみたいな自称詩人は
ある時からパッタリと姿を見せなくなる
うだつの上がらない現状から
ほんの一時でも解放される気がして
クソゴミみたいな自称詩を投稿し
一所懸命他のクソゴミにイイ ....
顔をしかめたアナウンサーが、この世の闇と恐怖を
マイクロホンでつぶやく。安易にwebを検索する老若男女は
偽りの罠に敏感に反応する・・・・闇に心病み恐れに飲み込まれる人々
毎日毎晩メディアから送 ....
殿様は年に一度だけ目覚め、非常に腹を空かしている。八十八人の毒見役を経由して運ばれてくる料理は、初期状態掛ける一引く毒見役の食べる一口分の八十八乗にまで減衰する。おかわりはない。
寝起きの殿 ....
夢で壊したおもちゃのおうち
派手にこぼしたコーヒー
冷たい染み
広げた蝶みたい
でっかい毛糸のジャンパー
一回無くしたマフラー
消えない染み
骨盤の影みたい
はじめて足を確かめて気 ....
誰かの娘であるアタシたち
誰かの妻であるアタシたち
誰かの使用人であるアタシたち
名前? 大切だから教えないよ
そんなの残らなくていいんだ
アタシたちがエモいと思ったこと
アタシたちが心に ....
「なぁ、のどにチョップしながら
我々は宇宙人であるって言ってみて」
「いやだ、我々は宇宙人ではない
あぁでも、我々は地球人でもない
平気で地球上を核攻撃できるから」
「なぁ、我々は ....
鈴木課長の席に
アリクイが座っていた
同僚たちは
あれ、と思ったが
それが課長の本心なのかな、と
それぞれの仕事に戻る
仕事は終わらない
窓の外では
初春の風が
ビ ....
いつか
そのうえで踊るため
香ばしく腐りゆく土を
踏み固める
汚れていく裸足が
大人になっていくようで
誇らしい
肌に刺さるほど近い景色を
押しのけると、それは霞みがかり、
....
高台に建つ新居
気に入った場所に
建てることが出来た
部屋の明かりを消せば
夜景が更に綺麗に見える
風呂からも夜景が見える
よく見えるように
工夫を凝らした
昼間陽が入 ....
私が歩くとできた道を
君があとからついて来る
しばらく歩くと私は振り返り
大正デモクラシーみたいな
ロマンチックな夢を
ふたりのあいだになら
見ることもできるみたい
そっとやさし ....
窓から
射しこむ
ひかりに揺れる
小さな寝顔のうえで
未来がうず巻いている
シエスタ
君は宝島を見つけたのか
シルバー船長や
オウムのフリント
うず巻く海原を越えて
高らかに ....
生牡蠣の緑は
内蔵のオー
真珠の淡いピンクは
皮膚のウー
冬の夜に吹き抜ける寒風は
頭蓋のアー
アー ウー オー
オー アー ウー
遠く遠い去る去り逃れる
憧れ懐かしい戦慄の
....
逢いに、飢えているのか。
冬の間、まるで導火線の火花を撒き散らし
恋心を待ち続ける歌を歌うのか。
水平線の朝日の静かだがゴシックで
低く刻まれる音がゆらぎながら、ゴゴゴゴゴ ....
Aはいどうもクレイジーナッツです
Bおいちょっと聞いてくれ
Aなんやねん
B俺昨日、夢見て
Aほん
B夢の中にライオン出て来た
Aライオン?
Bガチのやつな。本気のやつ
A ....
眩しい太陽が見たい
強い陽射しが
暗い空も
澱んだ雲も
冷たい風もいらない
横殴りの雨や
蒼の炎を放つ月も
打ち消すほどの
太陽が見たい
空気は冷たいままでいい
眩しい太陽 ....
さけのんでわすれたい
けのんでわすれたいさ
それくらいのめいていしたあたまで
っかちなおまえのふあんかん
はたらいてりゃわすれるか
はたらいてりゃわすれるか
やすみがふあんなんだな
....
風の種を、冬に播き、夏、嵐を刈り入れる。この{ルビ平原=ひらはら}はまるで、ユトランドの牧景の様に、野を、素朴の音が渡り、農人達が、{ルビ獲入=とりいれ}の厳かな儀式を行う。晩鐘色に田の覆われる秋、 ....
わらわらと さらさらと 時は流れ
適当だったり
深刻だったり
それが事実か妄想なのかも判別もつかぬまま
時に追い越され
ねじれる時代の狭間でひとり
天を見つめては
うつむいて嘆き崩れ ....
「風に戸惑う弱気の僕・・・」
と歌ったのは桑田佳祐だったが
今日は北風が強く
同じフレーズが何度も沸き上がってきた
朝から胃もキリキリ痛むし
なんとなく嫌な予感がしていたが
右往左往・チョ ....
たとえ
どんなに足が遅くて
地味にコツコツ歩いていても
一度に雲行きがあやしくなって
その内にザァザァ降ってきたら
たちまち道はぬかるみ
傘の用意がなければずぶ濡れの人生なのさ
たと ....
締切があるから、
今取り組んでいる作品と
より深く向き合えて
より素晴らしい表現を生み出せるように
人生の終わりを悟れば、
今目の前にいる人と
より深く向き合えて
少しは優しい人間 ....
不細工さが
窺い知れる
その横顔
億が一、正面から見たら
広瀬すず似かも知れない
淡い期待を胸に
回り込んでみる
ムーンウォークで
・・・・む~~ん(感情シャットアウト)
....
哀しみにもみくちゃにされて
いつの間にかこんな所に立っていた
私は風
一つ一つの感情を確かめもせず
時の流れへと身をゆだねてしまう
私の人生は
私のものだから
責任をもって
幸せに ....
ていせんの、めっけいが
らいくして
まんすくえすとしたてまえ
あさひさしてきた
ふろばのすりがらすごしの
これはこれは
げーむはやおき
のいちきれすきのげーむであることはともかく
はや ....
答えを探している
答えは至る所に
極めてさりげなく
あるいはこれ見よがしに
散りばめられているのに
コインを拾うように
極めてなにげなく
自分のものにしてしまえば
楽になれ ....
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