ふとした瞬間に、思い出すのはあなたの笑顔だ。
あなたに焦がれるようになったのが、いつだったのかは分からない。
出会ったときからだったような、もう二度と会えなくなってからだったような。
笑って ....
さよなら、が瞬いては消えて
こころに小々波もおきない
からだの輪郭はどこかに消えて
狭い部屋でちいさな湖になって
水源へ染み入ってゆく
くらいくらいばしょ
ひかりしかないばしょ
....
夜の亀裂
深紅の木漏れ日
まといつく闇の交線を解いて
夜の頭部は眠る
微かなる先端の緊張
秘めたる炎の
隠れたる部分
狂おしき夜の深層部に
深紅はほとばしる
おまえの頭に流れ ....
桜並木から運ばれた花びらや砂利が
しみったれた街道を明るく染め上げる
肌寒そうにぶらり スーツが歩く
俺は生きたい そう
空腹が告げている 日中
微かに陽の当たる 路地を抜けていく
「 ....
僕らの未来に、星がありますように。
蕩けた
さくらんぼ
季節外れの台風が
火照った頬を慰めながら
笑う
笑う
笑いながら
咲いて
咲いて
咲き誇る
武者行列が
押し寄せるなら
舞うのを待って
待ちくたび ....
今は詩に浸る
心が固い
消しゴムやスポンジで
擦られて
そのカスや泡で
見えなくなった
とても大切な人が
生まれた
朝を想像する
自分を愛し
何かを分かち合う
歓びの ....
はこびなさいとおそわった。つたえなさいとおそわった。でも、ほんとうにしたかったことではなかった。(いきるためにぎせいにしていいものなど、どこにもありはしない。)そのためについやしたつきひだけが、かなし ....
嫌なことがあった
再入院だ
土日くらいは帰りたい
嫌なことがあった
死ぬことと比べたら
いや、どうせ皆みんな死ぬんだし
比べるまえからつまらない
嫌なことなん ....
宵はカラスの群れと羊たちのサーカス
銀の膜に薄く張り付いた星が剥がれていく
触れなかったあの子と
大事に抱えた僕で
写し描いていたものすべてが大げさにズレていく
夜光虫の森の入口で
た ....
私を綴じる雨の影よ、色褪せないでおくれ
と白衣の数学教諭のお情けの入っていたブリキ缶が匿う
なんという薄っぺらな人生!
そう書き添えたら手拭いで蜂を叩き落とし
生死は確認せずに恭し ....
君の
動物の痕跡が
皮膚の上から見える
総毛立つ君の気配が
君の内側を開かせる
月のベールが剥がれ落ちる夜
痕跡が発芽する
皮膚の上から
それは
動物の浅黒い皮膚なのか
縄文人の紫 ....
我が物顔で 有名人バカにする
街宣車は 顔に
バカと書くようなもんだね
天才がする同情には
生まれつき貰い手が付きそうにもなくって
少しかわいそうかもしれない
巴が回る夜は
....
「君死にたまふことなかれ 」
湯本温泉の瀧で手を洗い
与謝野晶子の歌を読む
山荘へ
玉簾の瀧
流れ入り
客房の灯を
もてあそぶかな
**
脇詩
多くの顔が
言葉を ....
デリケートゾーンが
聞いてあきれるぞ!
グッチョングッチョン
指入れたり
変なオモチャ入れたりよ!
どう考えたって
デリケートな扱いじゃねえだろう!
「ものすごい指入れオナニー4 ....
忘れ去られ、蔦が這い
色褪せくすみ、ねむったまま
死んでいく、そんな佇まい
そんな救いのような光景を
横目に朝夕を、行き帰る
遠くのタバコ屋の廃屋まえ
どんどんとカメラが引いて行き
エン ....
駅から続く桜並木
だらだら坂のドン詰まり
君がいた病院があります。
桜並木の木の下には
死体と狂気が
埋まっています。
もう四年も前の想い出ひとつ
今年も桜の木の下で
散りゆく ....
風にまかせて
砂がまう
レインボーホログラムに映るは
バルゴンのトゲに憩う未来
事象は変えられず
繰り返すは
血と髪と肌
頭の質量を自覚できる者だけが
キリンとなった
そうだ ....
穴があったら誰か埋めてくれませんか
リモコンの不具合に
いちいち強迫的に反応し
ビジョンから見れば 滑稽なのは
十分承知している
生活に支障のないものの
家族には目障りな光景に見え ....
満開の桜の下に集う人々は
静脈のように透き通っている
花曇りの午後に風が吹いて
柔らかい水のような眠りを誘う
穏やかに笑う彼らの腕時計は
それぞれの時刻で停止している
目的も意味もそっ ....
歩いて来た
砂浜に落とした
貝殻のベッドが
受け止めるもの
薄い体に
透ける光の道
星の嘆きや叫びを
映し出す
心のバリアを
外した時に
初めて輝く
命の呪文
人が ....
ものわかりがよくなったような顔で
笑いも怒りもせずに
人の話を聞き
夕暮れに詩なんか書いて
夜には酔わない酒を飲み
寝つきの悪いベッドに入る
真っ暗な部屋に少しだけ目が慣れた頃
掻き ....
静けさの
充ちて
落ち着き払う
この夜陰、
独り在ることに満ち足りて
私はゆっくり沈んでいく
底抜け宇宙の底の方へ
私はうっとり泳いでいく
其処は貴女の声、発せられるところ
其処 ....
ゆるしておねがい
何か舞う
かけらかに
かけらに
花びらよ雲よ私よ
そして私たちよ
ゆるやかに
ゆるやに
月が満ちて帰ろう
明日から
そう明日から
新しいよ
僕たち
国境地帯
売春少年たちの広場
狼は野放し状態
不法入国によって
チャンスをつかめ
崩れ落ちる星の下で
ソーシャルワーカーは天を仰ぐ
性交渉の記念品は
動物のしっぽの腰飾り
亡命者は自 ....
もう
陽がくれる
とつとつと
西へ西へと歩んでいくと
孤影は東へ歩み去り
すれちがうのは
ひとつ、ふたつの足音と
みっつ、よっつの息づかい
いつつ、むっつのさみしさよ
....
肩肘張るのがいけない
ダメな自称詩人ほどそうだ
バカで才能ないんだから
大それたことなんか書こうとせずに
身の丈にあったもんを書きゃ良いんだよ
それがクソつまらなかったら
あー、クソつまら ....
闇さえわたし
照らすことのない
光さえわたし
鉄柵の奥の
まぶしい水
冷たくひらく
ふたつの香り
二重の曇
二重の径
まがいものの絵筆の空を
白 ....
「家族は唐揚げ」
どこからともなく
湧いて出た
その一句
そのしゆんかんから
なにゆえか
俺の心を とらへて離さぬ
幾百万もの言葉があり
百の何乗だかの組合せがある中で
天使 ....
空へと向かって
伸びる手の先は
まだ開く前の
蕾を留めた
ボタンみたいな
小さな王国
掛け違えることなく
咲く花を
手紙に添えて
送るほどピュアな
時代を思えば
今や写真 ....
831 832 833 834 835 836 837 838 839 840 841 842 843 844 845 846 847 848 849 850 851 852 853 854 855 856 857 858 859 860 861 862 863 864 865 866 867 868 869 870 871
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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