マンション管理的な仕事をしているわけですがマンションの中におかしな人がいるのです 一年に一回くらいの割合で頭がおかしくなる時期があるのです 「上の階から水漏れがする」という事で上の階へ行ったらそ ....
あんまり心体しんどくて
行き場を失い裸になる
そうして編み戸から入り来る
夜風をひんやり肌に浴び
生きてるなあ 生きてるなあ
私は自分を取り戻し
静かに目を閉じ胡座かく
何処にも ....
生きるためには
走り続けなければならない
87歳じじいは
妻ナンシー(85)を
助手席に乗せて
太陽の輝く街を
走っていた
「ベイビーナンシー、俺たちは風だ
風になるんだ
奴 ....
詩を書きはじめたきっかけはなにかと問われると小学校中学年の時にクレヨン王国月のたまごの主人公に憧れたからと答える。彼女の書く詩にはあんまり興味を持てなかったけれど詩を書く女の子にはとてもとても憧れたの ....
苦悶の表情を浮かべる天使の棲む場所は暗黒
星雲の隙間から光差す氷上の溜息
女神の杖を探しなさい
とっておきの呪文とともに
叶え始めた恐怖の約束
汁に沈めて もう一度 浮かんだ ....
太陽が輝く街
じじいが
疾風の如く
駆け抜けた後に
血塗られたアスファルトと
人々の絶叫が残される
じじいが87歳の人生を賭して
やり遂げたことは
自分の1/10も生きていない
....
なつぐも
{引用=―エミリ・ディキンソン " AFTER a hundred years --"に基づく―}
ともだちがだれもいなくなったとき
わたしはその野原にいき ....
空から落ちてくるのは
紛れなく男の体だった
地面に激突して壊れた
直ぐに回復して立ち上がった
立ち上がって歩きだすと一人の女が現れて微笑みながら進路に立ちはだかった
女は男の唇に自分 ....
全てが終わり
全てを失い
命は保たれ
風が吹き
この静けさのなか、
この透明のなか、
私は深い井戸の底に居て
寒さと闇に震えながら
一日に一度の来光の
その瞬間を待っている ....
1.
買ったばかりの鞄に縫いつけられていたロゴを鋏で切るとき
海沿いの坂を上るとき
痛みを覚えた数だけ
報われるわけではないのは知っている
一部を忘れて一部を忘れないで、拗れてゆくのは自分の ....
たとえば君がこの厄介事に手を伸ばさない歴史があって
その軸に戻ろうとする意志も目的もなくなったら
大爆発のスキマから僕にハローと言ってくれるかい
ふんぞり返って偉そうな海老が光線銃を ....
無理やり引き離された
無理やり連れて来られた
無理やり運ばれた
物のように値段をつけられ
売られ
犬や猫のように孕まされ
無理やり繁殖させられ
無理やり異国の神にかしずく事を強要され
....
幻視は摂理を誘導する
ピンクの海で
帽子を積み重ねる
生命は奇妙だ
架空の歪み
跡絶えない辺獄
夜 玉葱は世界を隠す
ロフトに戻る
月が落ちている ....
春に誘われて
自称詩人が現れる
それは
小学校の下校時に
トレンチコートの下は全裸の
近所のアパートに住む
32才無職が現れるのと
まったく同じ理屈だ
いや、32才無職も
自称詩人か ....
からだを崩して
水の音が静かに静かに
重力に逆らい天上へとそそぐ
赤ん坊がボールの中で宙返りをしている
老婆は手編みのベストを厳かにまとって
庭木は樹海の水脈を眩しげに浴びる
洞穴 ....
ひとりになると
宙ぶらりんだ
信じることも
期待することも
釣り糸を垂らす
時間を抜けて
餌だけ食べてる
イージーな暮らし
誰かの海が
側にあった頃
心の動きを
....
やさしい
やわらかいものばかりに
触れてしまっていると
ひりひり、ひり
とした痛みのあるものを
抱きしめたくなる
不安や安心やそういったことに
関係するのかもしれない
宇宙や星や月 ....
季節はつぎつぎ仕舞われて
ま新しいシャツの朝、とびはねた分だけ沈む靴
いつ吹雪がきてもいいように準備しておくんだよ。
たんぽぽを乾かして瓶詰めにして
転んでも泣かないように、いつもすこ ....
あたりまえのように目覚め
あたりまえのように顔を洗い
鏡に映る自分の顔に
あたりまえのように納得する
目覚めたらどこかの駅のベンチだった
トイレに飛び込ん ....
とんちんかんな煙のながれ
異国のバーで踊りくるうのさ
水車みたいなのを回すひと
身をひくくして走り回る警官
心配することなんてないよ
屋上でヘリから掃射される
....
不幸とは一般的に
悪い意味でコントロールできない環境のこと
ならばコントロールしようと思わなければ
不幸とは言えないのではないか
否
それではやっぱり不幸なのだ
コ ....
俺が狂犬病になったのは
今を去る事10年前
酩酊した取引先営業マンO氏に
「テメーこの野郎」の決り文句と共に
骨に食らいつくブルドック
あるいは
犯人に噛み付く警察犬もかくやと思える勢いで ....
「君の名は?」
そう繰り返し語りかけることで
僕は自らの不安と焦燥を紛らしては
歩き続けたことがある
幼少の頃の思い出は
柔らかくて温かくて
ちょっぴりくすぐったいものだった
砂 ....
ちかり ちかり と
機械の奥で青白いひかりが 点滅している
とりあえず 生きていますよ と報告しているみたい
なんて 持て余した時間に妄想して
勝手に泣きそうになったのは 疲 ....
青空の月の白さ
距離を縮める嘘と幼子の足どりで
君の春は靡く
裏地には満天のプラネタリウム
湛え切れずに流れて落ちて
爪先に当たる石ころたち
祈りのように置き去った
今そこにある過去
....
やわらかな緑の丘の上に
少年たちが一列に並んでいる
一人ずつ順に
チューリップに化けてゆく
そしてまた順に
少年へと戻ってゆく
少年たちの頭上には
半透明の心臓がひとつ浮かんでいて
....
水面の月を一掬い
啜ると泥の味がした
こいつは幻想で幾ら美しくても
血は通っていない偽物だ
僕らは二十歳の頃どぶ鼠だった
灰ねず色の作業着で這いずり回り
朝も昼もなく溺れるように仕掛け ....
給湯室で、連休はどうするの? と聞かれた。A先輩は彼氏とハワイへ行くらしい。A先輩の「彼氏」の発音は末尾が下がっていて、真面目そうな彼氏だと思う。
予定はまっしろだったが、かわいそうな後輩だと同情さ ....
涙がボタンの
穴を塞いで
シャツが脱げない
夜もあっただろう
こぼしてしまえば
青い影になる
冷たい微笑み
氷のリンクを
滑るだけじゃなく
光沢のある
白い生地に当てた ....
言葉が散って逝く。
吐き捨てられて逝く。
書き捨てられて逝く。
見放されて逝く。
言葉が落ち葉のように降り積もって逝く。
地に落ちて折り重なった言葉が意思を喪失しながら弄ばれて逝く。
ある ....
828 829 830 831 832 833 834 835 836 837 838 839 840 841 842 843 844 845 846 847 848 849 850 851 852 853 854 855 856 857 858 859 860 861 862 863 864 865 866 867 868
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