原子レベルの
量子テレポーテーションが成功して
もうすぐ
小さな物質が
転送できるようになるらしい
まるでSFの世界の
転送装置のような働きも
夢ではなくなるかもしれない
....
月並みなシチリアーノ聴きながら
お月さまのことを想う
名前の無い夜想曲聴きながら
見ること叶わぬ星に願いを
真昼の薄氷に溶け込む今日も
静かに通り抜けて往く
都 ....
朝焼けのそのムコウより
夕日の果てまで行ってみたいな
最後の煌き(きらめき)帰って行くまで
見送っていてあげたいな
追いつくことが出来るなら
夕日について行っ ....
――あの娘(こ)本当は知っていた
自分が何処の子どもかを
知っていてそれで知らぬ振りして
今日まで精一杯誤魔化して
他人も自分も誤魔化して
そうしてお芝居続けていた
....
ギュッとしたい時は突然訪れる
どこにあるのかわからない心の中で
暗闇の中でも
太陽光線の嵐の中でも
心に受けた衝撃で震えだす
考える合理的な脳を揺さぶり
....
投げられた
デモ隊から
投げられた
信念に満ちた火炎瓶が
撃たれた
警官隊から
撃たれた
牽制に満ちた催涙弾が
じりじりと
じりじりと
進む学生たち
ゴ ....
ひっくり返した中華鍋の底に毛が三本
渋滞ならほどけるまで待つそれが男の心意気さ
貼り付いたのは縞馬/海面の緑
うちあげられているタグの思い出
焦げ付いた模様をチラつかせ
おまえは自慢のヨ ....
お金がいちばんよ
手っ取り早くハッピーな気分にさせてくれるもの
食べたい物食べられるし
流行りの洋服とっかえひっかえできるし
素敵なオウチにも住めるんだから
他に眼に見える幸せってあ ....
写真屋おやじは知っていた
彼女の家族と好きなもの
二人の出会いと思い出も
子供の元気も成長も
大人の遊びもトラブルも
みんな誰もが我先に
おやじに見せにやって来た
おやじは理由を探ら ....
秋の匂いがする
貴女に言った
私、季節そのもの天空大気が
それぞれの匂いを放つと思ってて
そうしたら貴女、怪訝な顔して
これ金木犀の匂いだよ、って
通りの家の庭先まで連れてって ....
ころころ
ころころ
ころがって
わたしのタマシイ
磨かれたのか
泥だんご
一生懸命磨けば
ぴかぴか光る
艱難苦難
坂道ころころころがって
もうすぐゴールにさしかかる
....
なりたての夜
ローソンの看板
進めの信号
奥から
オーケストラ(四十五才)
ボーカル(二十才)
ハーモニカ(九才)
本日、県道にて
青の一座を見つける
ゴミったって
リサイクルもできねえし
燃やしたら
ダイオキシン以上の
有害物質に変わるKARA
おまえら自称詩人は
ゴミ以下だっつうんだ
おまえらみたいな
ゴミ以下が集う
ゴミ以 ....
わたし、がんばれ。
ひとまえでなくな、
ひとりでなけ。
しんぱいさせるな、
たんめいにさせてしまうから。
おねがいだわたしよ、
もうすこしたえてくれ。
そのさきになにかが、
か ....
音もなく
果実が枝から落ちた
アスファルトに広がる無残なそれらは
太陽のように輝いていた
あの果実とは思えない
これは大事件だ
心の中で大声を上げて
誰かを呼んでみた
寄ってくるの ....
)もう紅葉も終わりだね
)そうね、後は散っていくだけ
樹間を鳥が飛び交い
灰白色の空が覗くとき、
貴女は足下の落ち葉を一枚拾い
ゆっくり宙に投げ入れる
まるで冬の初めの儀式のように ....
僕の走馬灯をポニーテールの君は駆けるだろう。
その美しいしっぽを揺らし、君は駆け抜けるだろう。
ワイパックス1錠
ジプレクサ1錠
ランドセン1錠
ベンザリン1錠
ヒルナミン3錠
そしてきみの寝息
ぼくが眠るために必要なもの
春の吐息は明るくて迷う
風が散らした花びらの上に
座る場所もなく青い空を立て
ベンチにするなら絵を描きたい
眩しい景色に負けているのは
心を脱いでも走らないことを
覚えてしまった大 ....
なぁ必要な死ってあるよなぁ…
鬱蒼とした言の葉ジャングル
ぬかるんだ足元で慎重に歩を進める
聞いたこともない鳥の鳴き声
苔を踏んでこけそうになる
緑に視界を潰され
いつ、どこから、どん ....
今日の街凪 しんしんと凪
街人戸惑う しんしんと凪
小声でそっと 取り繕っても
街人の惑い 隠せないね
街凪は 何を告げたいのか
真空に突然 出来た抜け道
街人 ....
隣の籐の椅子 そこにいるのは
確かに揺らいで 眠っているのは
微かに寝息を たてているのは
わたしのこころ わたしの半神
隣の籐の椅子 古い古いとても
古いそ ....
そっとね そっと
そおっと そっと
静かに そおっと
お外は 雨降り
そっとね そっと
そおっと そっと
静かに おやすみ
わたしの 子猫
....
ある朝
父親と母親にむかって
二十歳過ぎた上の娘が言ってきた
お父さんとお母さん
夜中にうるさいよ
うるさくて眠れないよ
気になって眠れないよ
年頃の娘がいるんだから
いい加減 ....
短い詩が好きです
溢さんとする書き手の涙が 短い詩からはみ出して
たくさん溢れてるからです
わたしは詩人じゃない
わたしは詩人じゃない
わたしは詩人じゃない
わたしは、
、聲を殺して呟いてみよう
すると
ほら、
砂埃をかぶった
詩人のほうからやって来たりして
....
夢の底で逢うような
貴女を真っ直ぐ見つめていたら
宇宙の巨大な静かさが
深夜の小部屋に充ちていた
)貴女は私の手を握り
)私は貴女の手を握り
)二人ちょこんと夜底に座る
夢の底で ....
こうして想いを言葉にするのは
何らかの心境の変化があったからだと推察します
3度目の秋を超えた今
記憶が少しずつ錆びていくことを
寂しく思うか安堵しているのか
残された生活のにおいを
....
黄色いクラゲ
夜空に飛んで
ひとつ
ふたつ
月の真似して
みっつ
よっつ
しぼんだ心に
手あてしてくれる
綿菓子屋が月夜に開く
小枝に星を吊るして並べ
ザラメ雪を運ぶ妖精
白い綿菓子がゆっくりと
そしてだんだん速く
一本の命で絡め取られていく
甘いけれど溶けるのも早い
雪の森の綿菓子屋に ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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