色んなひとと出会ってきた
少なくはない恋もしてきた
でもこの埋められない空白は何だろう
寝苦しいひとりの夜
寒さで目覚める未明
僕はその隙間の正体を知る
淋しさが僕を飼い慣らそうと ....
夏、おめでとう
快感のために全てを捨てられる?
煙草の煙の行方を追うように、
夕食後私は死出の旅に出る。
言葉が融けていく領域、
全ては無い方がいいのです、
全ては、最初から無いのだか ....
蕩けてしまった君の体温を
両手でかき集めようと、
必死にもがいたって、こぼれ落ちる。
そんなものを僕はもう、
忘れてしまったのかもしれないね。
記憶なんて、きっとそんなもの。
....
好きでこの世界に産まれて落ちた
訳じゃない
俺を産んだ母親も
選んで産んだ訳じゃないんだからよ
いくらこの世界の居心地わるくて窮屈でもさ
今さら母ちゃんの腹には戻れないさ
本人とっ ....
今日の月は電気みたいにピカピカ
お月様ははね 宇宙なんだ
君が言うから見上げてみる
眩しいなあ
今日の月
光が丸におさまりきれないよ
そうかぁ
ピンホールカメラなんだ
....
イオンタウンはいつでも涼しい
冷えた野菜の匂い
乾いた人混みの匂い
駐車場には警備員さんが
汗流し車両整理に精を出している
まるで神さまみたい
むかし、ふたりで
買い物してた ....
水平線のような雨に沈むステージに ヘッドライナーは来ない
透明なレインコートのフードを叩く光のかたさが
右の頬を歩き
左の耳から
プラグを抜いた足音がいくつも遠のいていく
引き潮のよ ....
気持ちがサインインしない
俺が俺であるための
ダンス
心が躍ってれば
たぶん大丈夫
そんなことを言い聞かせ
毎日どうにかやっている
ダンス
俺が俺であるための
踊りを踊って過ごせ ....
月をひとつ
ススキの穂先にのせる
コオロギが月に降りる
月旅行の順番待ちの列が
草原に並んでいる
虫の音もいつしか消えて
静かな夜明けはシルクの波
マルベリーの光が溶けて
窓から流れて部屋を溢れていく
ララベリーの大きな羽根が
誘うように天井で私を待つ
夢の中にいるように
ゆっく ....
神様はなぜ
前世の記憶を
与えないのだろう
答えは決まってる
死の恐怖を
与えたいからだろう
それから得るものが
それから始まるものが
きっと与えたいものだろう
....
あなたは私をわかっていない
私はあなたをわかっているか
私の答えは
あなたなのだ
正解にたどりつくまでの
方程式を私たちはたどるのだ
私はあなたと決めている
答えはわかるのに式がわからな ....
今日の地球は輝雲の塊り
夥しい雲を集めては流し込み
遠去かっていく、巨大な星の地平線
)僕は今日という日に何を求めていただろう?
)今となってはすっかり忘れちまった
ただただ絶えず吹 ....
ぼくのてのひらには何ものこってはいない
かどわかした王女を高い塔の小部屋に幽閉している以外は
王女の手のひらには小ちゃな貝殻と等分の人生の重み
新宿2丁目で飲み潰れている僕はいつか夢の中 ....
探しても見つからない
いつも笑顔で明るい姿
むりしてない?
いいところ
受け取る側で違うけど
本当の姿
誰にもわからない
自分にもわか ....
雨でも晴れでも傘をさしていく
表側は防水布
裏は遮光布で紫外線をカット
実は私
屋内でも透明な傘をさしている
表側は防水布
そして裏地は防傷加工の滑らか素材
顔には丈夫な笑顔を貼り付 ....
自称詩人に
自称詩集を出して上げると
声を掛ければ
万単位の自称詩人が集まる
集めた自称詩人を
周囲50㎞に
鉄条網を張り巡らした森に放ち
「今から、あなたたちは
私たちに狩られますの ....
水平線を描く、言葉のない雑談。
色が飛んでいく、星のような瞬き。
風の夢が漂う。丸くねむる夏。
朝のにおい。
君の絵に出会って初めて、絵に出会って、君に出会った。
世界をわすれて、ずっと ....
思いつくと
手当たりしだいどこにでも書いてしまう癖がなおらなかった
ノートは勿論の事
教科書の余白
新聞の折り込みちらしの裏側の白紙
左の手のひらの上にも
さすがに紙幣には書けなかったけれ ....
まだまだ続くと
誰もが思っているだけで
夏は終わろうとしている
長いようで短い夏だと感じる
何をしようか悩むのがもったいない
夏だけは何故だろう
終わろうとする時
寂しさが押し寄 ....
なんでだろうね。
世の中には、ワンピースの分だけ幸せが増える人と、
ワンピースの数だけ絶望する私のような女と
別れるのは。
その境目は
一体、なんなんだろうか。
人と触れ合える人生を贈りたかった
長い廻廊の まだシャーペンも知らないところで
怪物に変えたのは誰だ
お味噌汁には丹精込めていたのに
ハンバーグを美味しそうに頬張る
あなたはにぼしの出汁がど ....
ベランダの枯れた朝顔を見ようとカーテンを開けたら、
雨の雫が電線に。
傘を持って出かけるのが億劫で、特にレコードを見るとき、
邪魔だよなあ、あ〜あ。と声が出る。
川上未映子の「夏物 ....
美しいと感じる心が砕け始めたとき
月は輝いていた
どこか遠くから
かなり遠くから
何者かの雄叫びが轟いた
身構え
四つん這いになって
後ずさりをしてみたけれど
目の当たりにする ....
後ろ髪を引かれる思いに堪えきれず
最後だと言い聞かせ 振り返る
そこにまだ君は立っていた
でもその顔には
未練も執着も感じられず
華やかな微笑みで僕を見送っていた
僕は ....
愛する妻に捧ぐ。
あなたは少なくともわたしの命を救ってくれた。
「あるひとによせて」
神は聞く
いかに生きるべきかと
あなたに逢うた時、わたしは心うたれた
なんと可憐な ....
香しい緑の叢を吹き靡かせてゆく北の風
空の結晶が草の上に漂う開け初めた晩冬の朝
年若き岸辺の揺らぎをたしなむ川は
白い霧のなかに煌めいている
かつて晴れやかな碧の森の風のなかで
わた ....
自称詩人の吐く息は
ヘドロの臭いがするが
本人だけが
そのことを知らない
周囲の人間は
吸い込まないように
息を止めて
笑顔をひきつらせているのによ
いや、本当は気付いているのかも ....
龍の鱗雲が並ぶ黄昏
オレンジ色の空に
瘡蓋のように
ひこうき雲が爪あと残し
刈り取りの終わった田んぼで
カラスが見上げてる
あぜ道の向こうの
水路の茂みにルリマツリ
青く白く咲 ....
さよならの雨音のように
夏の終わりを告げる
庭に咲いた小さく白い花
妖精の歌にあわせ
葉を摘んで私も歌う
翡翠のスムージー
エメラルドのお茶会
白いテーブルに
ハーブ染の羽 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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