どす黒い
この罪
私のこころにあるこれを
あの人はゆるしてくれた
にこにこと
・
闇と共にある
このこころは時に
冴え返る
闇は
光の故郷
『じいちゃん、海をとってる』
小魚を掬い上げている
お爺さんをみていた
3歳くらいの女の子が
そんな言葉をたどたどしくこぼした
そろそろ帰ろうかと
ビーチで今日一日の後 ....
カミキリムシを
誤って踏み殺した
足とサンダルが
ずるずるする
ああ、
夏の終わりは
まだ先で
後頭部と首とが
チリチリ焼ける
そのうちに
脳みそに火が通り
ええ加減で
U ....
くそ暑さにぶっ壊れそうで
仕事にいっぱいいっぱいになる
ので
この手の先に人がいる
と思う事を心がけるよう
努力しようと
いまさっきおもった
水分 ....
星のように明るい海が
きみの瞳の奥に横たわっている
その眠りだけが
今 起きていて
ほんとうの事を 話そう
話そうと
細胞分裂を続けているから
わたしは知ってる
きみが もう難しい本を ....
藍に満ちた
心のグラデーション
だんだん濃くなってゆく
晩御飯の残り
冷めたまま出した
いつもと違う気配
神経張り巡らせて探す
藍色の夜更け
背中を向けながら
じっと見つめて ....
大地の上に、色さまざまに
生命の創造力が開示されるとき、
大地の素材から、さまざまな形で
生命なきものが創りだされるとき、
それを感得した魂が、意志の力で
おのれの生存の喜びを強めるとき、
....
午前三時に車出し
一番乗りで渓に着く
一投 二投 三投と
次から次へと
銀鱗は舞い躍る
愛の膝
まるく揺れる口づけをして
明日に向かおうとする小鳩たち
ひかって、まぶしいのは
どこにも触らずにまっすぐに落ちてきた光みたいな
きみの愛の膝
私の罪を
空へうちあける。
しんとして
空は
青やかだ
・
世界は
自分だけで
回っているわけではない
けれど自転している
私の矜恃
※ 矜恃(きょうじ)とは、
....
特等席を探して 歩き回る
探せど探せど 見つからず
穴の空いたソファに うなだれる
くたびれた靴は 生きた証
迷子はのんびり 想像する
終わった後は いくらかマシさ
終わっ ....
冷蔵庫から取り出した
ガラス小鉢の紅茶ゼリー
ノンシュガーのルベウスに
ちょっと多めにのせる生クリーム
リビングには尖った葉を上向きに茂らせる
アンスリウムが、柘榴石のような ....
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心の奥に隠している 云えない謂れがあるんです
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たとえばわた ....
朝、のどの違和感で目覚める
よるじゅう、26度に設定した冷房のせいだろうか
そうだとしてもそれを選んだ自分の失敗だ
イソジンでうがいする
その赤褐色の液体の色はどこか禍々しくて
さらに薬品特 ....
夏空の下
気ままなドライブを楽しんでいると、
ローン35年と言う看板が見えた
あと35年生きられるなら
オレはなんだってできるだろう。
オレは何者にだってなれるだろう。
....
インテリ気取りの頭でっかちな軽薄さ
俺は信じてへん
小説読みはそれでええんかもしれんけど
詩人がそれでどないすんねや
と俺は思うで
お前らがやってることは
今期のアニメがどうとか
....
けっきょく、しずかになってゆくことが、このいのち
のもくてきであることをしる。はとうのようにおしよ
せるむねのいたみも、あれくるうふううのような、じ
んせいのじけんたちも、あとからふりかえれば、 ....
短冊、
ほそい笹の木にとりつけた、
さまざまな、
にっぽんの夏のいろ、
ゆうがたにリアカーをひいて、
みんなで町内をいっしゅうする、
ものらるのラジカセが七夕の唄をうたう、
そのうち日が ....
熱せられた窓をガラッと開けた
外気がもわっとなだれ込む
蝉の声が木々に繁っている
グラスに入れた氷がカランと崩れる
エアコンの呼吸音が大きくなった
真夏日の
渓は明るく煌いて
涼風は香り
熱くなった肌を冷ます
あまりにも静かな流れだった
ちかいとほい
あゝあなた、
雨降りですね
腹筋の乳房の
ふっと盛り上がり
ひかりちから降り注ぎ
柔らか硬く硬く柔らか
うんとうんとね
もっともっとさ
やはらか垂直に
平面 ....
こころの闇を
照らす
五行歌に
いのちを
焼べる
※ 焼べる=くべる。
・
失われた何かと
ひきかえに
何かを得た
何かは
何かを何かしていく
・
手を ....
落果の
音が
聞こえるくらいの
静かさで
冴える月光
居酒屋あたりで
一杯やらないかあー!
猛暑の夏
きりりと冷えた生ビールでよー
一杯やらないかあー!
孤独の心に酔いを回してさー
居酒屋あたりで
一杯やらないかあー!
猛暑の夏
き ....
かいわれ大根
小さいけれど
わたしの収穫
何もないことが
朝だと知った
寄り添う、だなんて
なんだか軽い言葉
そんなものにも
救われたかった
窓を開けると
蝉しぐれ ....
欲しい言葉は常に適時にリアルタイムで直接他人が教えてくれた。今まで楽な人生を送ってきたもんだから変えられないだろう。残りの人生を選択するときは或る意味楽しいのだから慎重に楽しんで生きていこう。
....
○「『吾輩は猫である』を読んで」
吾輩は人間である
吾輩は男である
吾輩は年寄りである
吾輩は独り言を書く田舎人である
吾輩はメダルとは無縁のふつう人である
○「認知症」
奥さんが認 ....
すれちがいはさみしいね
通り雨は
違う場所に降っている
うそはもっとさみしいね
蛍は水しかのまなくて
手のひらですぐいきたえる
でもわたしはそんな儚い
あなたになれず羽を噤む蝉だ
....
深いふかい闇に沈み
初めて輝き出る光こそ
真なるヒカリ 、
それまでは無ノンセンス、
(光)と(闇)の間でバランス取りつつ
深いふかい闇 、
無というノンセンス*という
真っ逆さまの ....
明け方の悪夢が目を覚ましてからもずっと漏水のように滲んでいる、それは猛烈な夏のせいだけではもちろんないだろうし、まして狂いかけた脳味噌のノイズのせいだけでももちろんなかった、正気の方が狂気よりもず ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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