離れ小島に子供が一人
つんつるてんのつむじは左巻き
なんてことない凪いだ海
ぽっかり晴れた空にはぷくぷくと雲が浮いている
テーブルの上に花瓶、朽ちない生け花一輪
子供は生 ....
狂ったり
腐ったり
心は何故だか
美しくない
動き回るたび
落とす涙で
滑って転んだ
生き方をして
笑えた時さえ
すぐに忘れる
永遠があると
信じていたから
林檎の ....
ミルクティの歌声がする
それはわたしを包み込む歌声
ただ涙を零させる歌声
ミルクティの歌声がする
それは貴方の姿を想像させる歌声
ただわたしの心を揺さぶる歌声
言葉に安 ....
風の通り道に、僕たちはいたんだ。
僕たちは風の援軍で、
風は僕たちのことを気にも留めなかった。
ああ、イチョウの葉が散ってゆく。
僕たちの小さな小さな逞しさは、
彼ら(風)にとっては ....
生き物はみんな、形から入るタイプだ。
生き物はみんな、生き物の形をして生まれてくる。
緑、揺れている
ゆうらりゆらら
梢の向こうに青い空
昨日はこの宇宙の片隅で
街を驟雨が濡らしていき
青紫に染めたんだ
ピカリと光り響きながら
青紫に染めたんだ
緑、揺れている
....
人の息と
息の間で
僕は
息をした
僕の息と
人の息の間で
君は息をした
僕の息と
君の息の間に
朝はあった
毎朝
朝があった
生きていれば良いこともあるさ ....
恐竜は
飢えて死に絶えたのではなく
進化して鳥になったのだそうだ
絶滅危惧種のマナティに
沖縄で会ってきた
大きなからだには決して広いとは言えない水槽で
くるくる
楽しそうに回転して ....
可愛くなることで生き延びた君が、いつか、
醜く泣けますように。
可愛さ以外も、愛されますように。
人間の恐怖は死へと繋がっている
らしい
昨夜は
怖い夢を見た
と彼女が口にした
ユニットバスのなかで
お湯に二人は浸かっていた
夫婦和合の秘訣は
一緒に風呂に入る事だと
....
季節は流れ詩は座礁して
はるか太平洋の真ん中の島に流れ着くだろう
いきることが何かの証明ならば
返す言葉がつまづいたままでいきてゆこう
あるいは人生に返す言葉を紡ぎながら
座興だ ....
森の中で、
みしらないお城をみつけたの。
あたし、にゃあと鳴いて、
しらないお城をみつけたの。
森の中で。
お城のなかにはいると、
籐でできた椅子があって、
あたし、
まるく ....
秋の落ち葉のあいだに、
アスファルトの道がある。
そのあいだ、そのはて、
遠くからビルの波は連なっている。
後ろ向きに見つめても
何も見つからない道を、
わざと後ろにふりかえって、
....
秋祭りの浴衣に描かれた
白と紫の桔梗に魂が灯り
盆踊りについていく
夜空に並んだ提灯
追いかける袖とゆれる裾
誰にも見えない羽根が
踊りの輪から飛んでは帰り
いつまでも離れない
好 ....
満月の夜に摘んだリンゴ
恋を失くした子と一緒に
眠れない夜に香りをつける
丸ごとパイで包んで
パパのラム酒をこっそりと
窓から見えるリンゴ畑に
月が降りて遊んでる
跳ねる虫の影は ....
水草のように雲が漂って
鳥たちはメダカのように
逃げもせず雨の巣で寄り添う
赤とんぼは紅葉の妖精
燃え上がり音もなく去っていく
枝に結ばれたおみくじから
溢れて落ちる希望を拾って
秋 ....
風は過去から未来へ吹いている。
風見鶏は昨日を振り返らない。
突然の驟雨に 洗われた街は
なんだかとても色っぽくて
雨上がりの 空気の色を
すこしさみしげな 茜色に染めるのです
地に這う けものの しずかな息吹きが
い ....
どう、ハエになった気分は?ついさっきまでは人間でいられたのにさ。
どうって?あんただって立派なハエになってるわよ。
鏡に写して見てみたら
あたしの目にはハエになったあんたしか見えないわよ ....
煙草止められないかな
母ちゃんの吸っている煙草の煙が
俺の目を突き刺し
鼻から否応なしに入り込んでくるんだ
受動喫煙って言葉知らないの
直接吸わなくてもこんな風に一緒の車で吸われると ....
大事に育てた朝顔は全部「スカ」だった
いやいや、「アタリ」なんて……
注ぎ込んだ未知という肥料
頑張ったなぁ
でも元の木阿弥万歳三唱
ついでにどうでもよくなって白飯
ちりめんじ ....
僕の好きな水族園が河童の水槽を設置した。誰もが知っているのにまだ誰も飼育したことがない生き物の目撃情報を募っては果敢に採集を試みる。キュウリを握る飼育員。キュウリを仕掛ける飼育員。キュウリを齧る飼育員 ....
夜は長く寒く暗い
煙草の煙も見えない
そんな煙草が旨いはずもない
ただ苦いだけだ
また眠れない夜が来る
誰の映画もtake1の連続だ
どう足掻いてもtake2はない
そしてシーンは続 ....
世の中に受け入れられない怨み恨みを
敵愾心に昇華することしか
能がないくせに
表面に出てきたクソ自称詩は
優しいとか悲しいとか
どうしたらこんなクソみたいなもんになるのかねと
とても不思議 ....
窓辺の朝日は懐かしい匂い
遠い国の匂いがする
いったいどれだけ
涙滲みたハンカチーフ燃やして
ここへたどり着いたの
流星を追い越して
銀河を照らして愛され
月を影絵にしてくれるたね
....
コスモスの花に
キキョウを重ね
ダリアを置き
花びらの数だけ
モミジイチゴをのせ
蜜蝋を少しかけて
妖精のお茶会が始まる
枇杷の妖精が紅茶を入れ
花びら一枚づつ分けた
花のタルト ....
雨の夜は嬉しい
花に乗るのはシャボン玉
星を映しながら葉に落ちる
もう少し星を下さい
砂子のような星を
金色に光る星を
星になるまで
ロベリアのブランケット。
花びらは葉につつまれてねむる。
ベランダの日ざしのなかに置いたら、
みつばちのためのコンポート。
本を開いて、
本を閉じる。
むかいの席の奥さんと、ふと目があったなら、
あのひとは、わたしが辞めた会社にあとから入ってきたひとの、
知り合いの親戚の家族の友だちなんだわ、
きっと ....
ノースポーリア、ノースポール。
ノースポーラがノースポーリンと、
ピクニックに行ったとき、
ノースパウロは丘のうえで焚き火をしていたよ。
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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