切り立った
山の岩場に転がった
死体の色した茜に空燃え
夢は夢、叶う月夜に散歩路
夢しぐれに泣く
瓦斯灯の街
御空につながる
血けぶる鷹の眼
霧けぶる
枯野に棄て去 ....
ほんとにうまいものを食べたかったら
普段は不味いもの食べてなさい
一人の女を愛し続けていたいなら
モテない男になりなさい
多数の女に好かれたら
一人じゃ満足しなくなるからさ
心 ....
詩を書くなんて
無駄なエネルギーの放出
誰かの書いてくれたモノ
読ませて頂いてたら
いいんじゃないの
それじゃあ駄目なんか
それじゃあ満足しないんか
なんやねん
阿呆かいな ....
西陽が射し込むイートインで
コーヒーを飲んでいるわたくしに
黄金に染まる街並みが
光溢れさせ迫って来る
その瞬間瞬間の美しさ
この星の大きな優しさに
包まれ私は法悦となる
地球の青と ....
きつかった、きつかったなんて、笑い合うのに意味はないわよね。だって、狭苦しく汚いワンルームで缶ビールをちびちび啜るだけの人に、それを発言するだけの説得力がないものね。あのときは、あのときはなんて思い出 ....
夏の便箋が余ったので、君にお手紙。
手渡しは照れるので、冷蔵庫の卵の辺りに。
孤独の目が開いていた
きつく唇を結んでいた
閉じられた心に
抑揚の付かない文字を
過去から今へ送り出した
白い紙から、ブルーライトのパソコンを経て
私たちは何を追っていたのか?
青い部屋 ....
それは異常気象の極み
前兆は何もなく
学者も気象予報士も誰も予想出来なかった
それは異常気象の極みだった
そうとしか説明がつかない
それまで蒼くすみきっていた
九月の空から
....
大きなカボチャは悪魔の顔
蝋燭が入れられ魂が灯る
生き返るカボチャに
子供の呪文が夜通し掛かる
黒猫たちのパーティーに
妖精のキャンディーが配られ
前夜祭が始まる
今はもうい ....
柳の枝を揺らして
魔女が飛んで行った
魂が光の輪になって
チェリーパイを照らす
先住民が掘った井戸から
浄めの水を汲む妖精
占いの蝋燭がいくつも
聖水に立てられ
ハロウィーンが始ま ....
日陰に深く蒼く
空の目を盗んで
妖精のハーブが咲く
摘んで行って下さい
長い長いその道の終わりに
あなたの重い記憶と一緒に
雲になるほど干してしまって
風に乗るほど目を閉じて ....
古い卓球台に、チェスのボード
幸せなことがどういうことか考えれるだけ
まだマシだって思ってる
合板の構造がよく分かる
卓球台の角には捲れたささくれが
攻撃を意識して指先に手触りを与える
....
美しさは
檻のようなもの
その冷たい鉄格子のなかに
閉じ込められる人は
美しさに執着する
ほかならぬ自分自身
美しさは
翼のようなもの
翼をもたぬ人の目に
眩い光をふりまいてゆく ....
月夜の庭の物陰で土と溶け合い
消失していく段ボールの記憶よ
何が盛られていたのか、空洞となって
久しく、思い返すことはないだろう
お前は満たされた器でなかったか
瑞々しい果実と野菜に陽の ....
通り過ぎていく物売りの声が
私を非難したのかと
過敏になる窓の隙間から
秋風がするりと
いかにもなれた振る舞いでカーテンを揺らし入り込む
今直面している重大な問題を
言い当てられた気 ....
標識は未だにない
グーグルマップも役に立たない
振り返ってみると
そこそこに長い路が見える
もちろん数多くの十字路も
その十字路で
選ぶ路を間違えたことも
いまになれば分かる
でも ....
開かれる
空の瞬き青々と
白雲棚引き
行方は知らず
哀しみ溢れて
秋風の吹く
言葉のフェイクを削ぎ落し
白骨化したあなたを抱いている
突風にあばらが鳴ると
手を取ってかちゃかちゃ揺らしてみた
骨盤に唇を押し当て目を瞑る
あなたは眠りからさまよい出た夢で
青いインクで ....
漢字の通りに生きなくてもいいよ。
青年だって、恋に頬を赤くしてもいいよ。
北向きの窓から
ふいに
秋の
風が産んだ子が走り抜けていく
本のすきまから伸びた
栞のしっぽが揺れ
亡くした猫のしっぽも揺れ
過去が
耳なかでちりりんと揺れる
寝転がると
窓い ....
小学2年生の娘が
透き通る夏休みの朝
お互いの似顔絵を描きあおうと
どこからか画用紙を持って来て
えんぴつの線で父を描きはじめる
父も娘のやわらかい顔の輪郭を描き
やがて瞳の奥に
父 ....
風呂上りに
歌舞伎フェイスパック
ほてる顔にぴたっと貼る
冷たいシート
目と口をそっと出す
鏡に現れたのは
赤い熊取の入った顔
この顔で表を歩けたら
「暫らく」と声をかけ
ポーズ ....
遠い国の少年の歌声が柵を乗り越えて
仔馬がいなくなった落日に秋が来た
枯れ葉が地を水面をうちながら
次第に翳る空の気まぐれに高原で
樹々に寄りそう祖霊たちが笑っている
やがて色褪せて ....
虫の音が
その訪れをささやき
雨粒に溶け込んだ
その香りが
地上の汚れを
清めながら
焼けついたものすべてを
冷やし
夏の暑さを
....
ぜったい有るって信じてた
子供と大人の境界線
現実は
体がかってに大人になって
心はそれを必死に追いかけた
オールナイトの映画館は
成人映画ばかりを上映してた
体がかってに大 ....
わたしは(^^)である。
好きで笑っている訳ではない。こういう顔なんだ。なにせ汎用性が高い。
円滑なコミュニケーションを取るために丁度良い顔なんだ。
時たま(^-^)や(^_^)のように口元 ....
溶鉱炉の
中で
どろどろに溶けた
灰色の自我を
化粧水の
ように
皮膚の上に
塗りたくる
熱さというよりは
痛みの連なりで
焼けていく
おれの上面
度を超えた衝撃は
....
嵐のおわる場所に
椅子をならべて
裏がえった愛情が
もう一度裏返るのを待っている
此岸
寄せ返す情
理由と
コンタクト
嵐が
終わるのだ、
と
信じていた私。
乳歯は永久歯にとってかわる
はずもなく
血まみれの口の中に
ぐらつく歯二十本
諦めないという
愚かな行為の因果
歯肉に癒着した歯
私の強い意志
....
垂直方向から弾かれた球は
きれいな回転をしながら弧を描く
それは遠い日の思い出だった
絶え間なく回転移動する球
重心だけが移動しない球
何を恐れていたのだろう
女々しいと
....
765 766 767 768 769 770 771 772 773 774 775 776 777 778 779 780 781 782 783 784 785 786 787 788 789 790 791 792 793 794 795 796 797 798 799 800 801 802 803 804 805
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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