月曜の夜
オープンマイク「SPIRIT」に行った
若い詩人達が輝いていた
かれらをリードする主宰の詩人二人は
言葉の夜の
オープニングとエンディングで
世を去った同世代の詩 ....
星の時計が雲の隙間に見える
白い光の花が
妖精の足あとのように
草の間に咲き誇る
映るの時間を止めた針
雨はいま帰ったばかり
幸せ探すのは一度別れた二人
繋いだ手のひらの中に
見つ ....
あの日のあなたが立っていた
この舞台に僕は今、立っている
あなたの闇に
何もできなかった僕が
今宵、一つの約束をするために
もうこれっきりだと僕は言わない
体を脱いで空に溶けたあなた ....
朝陽は息を吹くように
暗い部屋を満たしていく
朝陽は地球の斜面を滑って来る
惑星をノックしながら
朝陽は閉じた目蓋にも降りる
妖精の影がぼんやり映る
朝陽の命は短くて
赤 ....
かしこまりました。
上司に電話で確認させて頂きたいと思いますので、少々お待ち下さい。
午後5時43分四十秒をお知らせします。
お疲れ様です。
午後5時43分50秒をお知らせしま ....
何もかもが変わった
私の呼吸はずいぶんと速くなったように思う
誰かの言葉を受け入れるとき
このように穏やかな風が吹くなんて
あなたが生きていた時に知っていたらと考えていた
....
戸棚にクリスティン。
チュリーップのマリーメイアは、
野原で{ルビ潮=うしお}の夢をみてうたっていた……
みず、のねが
ひかりと ともにはじける
それを きいている
おさないころの おもいで
あめがてんてんと
じめんにえがいた
わたしはそれを かきうつす
ことばには ....
つきなみさんがいちごけーき食べたい
つきなみさんのつきなみないちごジャム。
あ……
つきなみさんのつきなみなかたおもい。
ヤキモチは大切に妬きましょう。
わざわざ七輪を用意しちゃいましょう。
ひとりでいるとき
孤独だったが
それが怖くはなかった
ふたりでいるとき、
孤独は失せたが
それが怖くなってきた
孤独が見え隠れする
これまではずっと
僕と一緒だったのに
....
街で手渡された
ピンクのチラシ
細かく破って
投げ捨てる場所に
音が鳴っている
若者の歌だ
ビルの凸凹に
合わせたような
メロディは空へ
届くだろうか
薄っぺらい鞄を
....
男の方から別れを言い出したから
最後に焼き肉奢ってと女は言った
五年ぐらい付き合ったから
お互い噛み飽きたチュウインガムみたいに
なってたのかもしれない
会うたびに話してるのは
女 ....
だいたい俺は下品な男
いい女をみたら仲良くなりたい
本音を晒せば
格別いい女でなくても抱きたいさ
男はそれが本能だから
綺麗な理想は役に立たない
だいたいあたしは下品な女
好 ....
ね!
ね?じゃなしにハテナ寄りの「ね!」
わけわからんこと言ってても
ね!
て、つけたらリズムが生まれる。
不思議よね。
ね!
気怠い色で澱む部屋の
暖かい風を吐く窓際
当てもなく呼吸しながら
かさぶたに爪を立て
血が溢れないように
恭しく祈り
取り返し得ない時間とともに
ひと思いに掻き切った
きっと傷 ....
ピンク色の紫陽花
大きな鉢植えを
母の日に届けたとき
帰る私を寂しげに見るから
何度も会いにいった
初夏にはラムネ瓶のように咲き
涼しげに笑っていたね
秋には紙風船のように赤 ....
国宝の本堂を拝観する
工芸美術に彩られた板の間
金木犀の薫りが漂っている
平日の秋午前のひかり
過去にできたものが遠ざかっているさまが宇宙なのに
その宇宙に未来をかん ....
さて、秋か
そろそろ秋か
まだ夏か、と
迷う、日に
レモンが採れた、と
走る声あり、爽やかな
気配に夏が背を向けて
すれ違いに部屋を
出て行きました
まだそこかしこにいる
....
いつか誰もが星に帰る時が来る
あの美しい光の中に帰る時が
わたしの魂は美しいだろうか
あの星の中に溶けても
大丈夫だろうか
あの星を汚さないだろうか
あの星に相応しい魂だろうか ....
書けるから
空が青いなとも思うし
木々も育ったなと思う
つるっとした老婆が言っていた
書けなくなったら余生などないのだ
台風がすぎて鳥たちが
遅い食事にとりかか ....
台風による洪水で
取り残された住民を
ヘリで救出しようとしましたが
引き上げる途中で
クソみたいな自称詩を呟き始めたので
思い切って落としてみた
というのが真相です
家族も
「折角 ....
月と目があったら
あなたならどうする
とっさに歌を詠むかしら
それともつまらない日記を読むかしら
わたしならキスをするわ
私を選んだ月だもの
いたずらめ
げんこつとんできて
くわえたばこだ
おとうちゃんのたこ
ふといあしいとぐいっとひくと
どこまでものぼった
ぎんがのうでに
まーじゃんぱいがぐるぐるまわる
よるになる ....
大きな雨が一滴、地球へ落とされた。
ピペットでポタッと、宇宙の理科室から。
しゅるりんしゅるりん吹く風に
かんかんかんかん鳴る踏み切り
急がず慌てず立ち止まれば
秋晴れの空、圧倒的に
降って来る青、降って来る青
生きて初めて開ける光景を
次々と開けるこの現実を ....
軋む夜に宇宙は静謐を装って
僕のアラートは適切には鳴らないようだ
優しい朝のひかりを浴びて
入浴したての君がいてくれればよい
絶対零度の幸福論と
肩のこらないレトリック
アルマ ....
晩ご飯を作って
待っていたのは、かしこい?
部屋の掃除して
待っていたのは、かしこい?
とても綺麗になったよ
鏡の中の私が笑って
いやだからあいつのこと
忘れたいって、かしこ ....
揺れることのない
楽しみがいつか
未熟な身体に
鈴を付けるまで
笑いの中に
いるのに
飛べなくて
しぼんだ風船
胸に当てていた
置いて行かれた
ような寂しさを
透明な ....
人人人
人ばかりです
人間の社会ですから無理ないです
電車は人でいっぱい
駅のホームも人でごった返し
いい加減うんざりです
駅の階段を人が雪崩のように先を
急ぎます
雪崩に ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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