花が咲く場所だったらどこでも
思い出すなにかがあるかでどこでも
夢の中で行けるはずさ
眠たいときに一緒に居たいやつが
暇そーにしてたら
なんだどーしたって声掛けて
乗り込んじまえ
....
夕暮れの真っ赤な太陽が
窓をオレンジに色に染めている
何日か前にためたままの
水が詰まった湯船に泡立った垢が浮かんでいる
歪んだプラスチックのつまみをひねる
浴室を出る
浴室にある空気 ....
あなたは声を雲にあげ、多くの水にあなたをおおわせることができるか。
――ヨブ記38章34節
【2019年12月】
2019年12月8日 - 中国の湖北省武漢市の保健機関により原因不明の肺 ....
窓ぎわの一輪挿しに
雲の合間から洩れた光があたる
人の群れの片隅に
置かれたままの孤独には
今にも途切れそうな蛍光灯の橙色が
仄かにあたっている
本棚の蔵書の間に
あなたに書いた ....
心に内在するもの
得体の知れぬもの
そこはかとなく薫る
詩情の様なものを
感情と気分と感覚を通し
濾過抽出した言葉で
文字に変換して現す
斜めから覗いたり
歪めては伸ばし
また縮める ....
鳥たちの声が響き渡れば静かに夜が明ける
聴き取れない信号に、眠りは妨げられている
馬鹿馬鹿しいと笑えば笑うほど、泣けてくるにつれ
人の声も次第と嫌いになってくる、御時世の宵
....
なかった
なにもなかった
守りたい自分もなかった
守りたい誰かもいなかった
死んでもいい心情に
生きたい体が抗う
何の役にもたたない生に
居ていいという人がいる
青空ばかり ....
四角いガラス面をするすると撫でますと
指先は青く黄色く染まり
眼球は吸い込まれ
奇妙に近く感じます。
錯覚でしょうか。
いつもすぐそこにいる気がするのです。
だってあなたの朝ごはんも晩ごは ....
ぼくはとうめいなまくだ
まくのこちらがわでは
なんらかの化学現象がおきているけど
まくの向こう側にそれが伝わるということはあまりない
ぼくはとうめいなまくだ
まくのこちらがわ ....
新型コロナに侵された日常を
静かに、掘り下げよう
自粛する日々から
できることを、探りだそう
人類は、私は
〝初心〟を久しく忘れていた
ひとつ屋根の下
三人と猫一匹で暮らす、 ....
天の川から
星がこぼれる夜
拾い集める妖精は
いつしか
ホタルのように
花の中で眠る
ベルが聞こえる
遠いところから
逢えないあなたの
声だけが届く
陽が長くなって
春が短くなっ ....
一人になるのが好きだと
そんなことほんとうは
思って欲しくないの
風の強い夜は
ウツギの細い枝も
いつもは届かない手を
お互いに差し出して
踊ろうかと言う
一人の部屋で耳を澄まして
....
無垢な白い花から
生まれて来るのは
天国から帰って来た
赤ちゃんの姿だろうか
暖かい教会のような
ハウスの中で
大事に育てられ愛される
妖精が小さな胸に
そっと抱いて
マリア様に ....
今宵、
白い部屋に
在るもの在るもの
自らの輪郭を鮮明にして
回流する澄み切った夜の空気に
すっかり馴染んで留まっている
横たわっている私もまた寛ぎ
在るものたちと繋がり合う、
揺るぎ ....
たれさがりが奇麗だね
魚竜の鰭の一夜干しかと思ったよ
春のおわりを
そしてそれは夏のはじまりを
予感させる
夜の漆黒の稲光
瞬間を狂喜する視覚野
薄く剥がれ落ちていく
日常の内側で
ずっと
息を潜めている
(外は偽りの春)
やさしさ、
思いやり、
助け合い、
まごころ、
色褪せたのは
言葉ではなく
私たちの心の方
....
読みかけの文庫本で
贅沢なものを知りたくて
貯金箱を崩そうとする
夜だ
もう間に合わない気がしていた
今までの価値観を打ち破る
少女の空はスカートの内側
花火が上がるために広がり
一度 ....
たなびくそらの彼方から
沈黙する
よるだね
ぼくたち
詩人も
涙を流して
沈黙するよるだね
ねえ
また見えない戦争がはじまるね
やわらかな影が
いくつも射殺されてくね
ぼ ....
ばっさりバイバイ
君とはバイバイ
今日の風は
わたしに吹いている
八重歯の可愛い子を探しに三重県まで行った。
しかし五重足りないせいで見つからなかった。
いっせいに死んでいく
わたしたちのかけらというかけらが
ただひとつの空という造語をめざして
ふりつもっていく
こんなにも無関心な
あなたたちの静脈が
すずしげな顔でわらべうたを ....
天上の下
長い棒の先で
赤い皿をくるくる回す
バランスを取りながら
回る力のある限り
右から左へ
開いた扇にも
人さし指にものせて
終わりに気が済むまでトスをする
のが
会話の ....
傷は鮮やかに
痛みはその次に鮮やかに
鬼蜘蛛の
運命の糸で できている
巣が軒下でほのかにゆれています
この巣に掛かっている命と
今夜もゆれている私は
私と居る
鬼蜘蛛の、
ひんやりとした歌に
やわらかい耳をかたむけている ....
君の旋律に僕の旋律を重ねる
和音が取れたり取れなかったり
美しいハーモニーとは程遠いが
ユーモアに満ちた不協和音が生まれる
君のリズムに僕のリズムを重ねる
互いに思いがけないところで
相手 ....
部屋に帰ると
カエルがのりのりでダンスしていた
俺のヘッドフォンまでしやがって
ユーチューブでマドンナとか聞いてやがる
カエルのくせに
カエルの趣味が自動でお勧めされるのか
肩を落とす ....
きみは何かをみつめていた 僕の中で
それを打ち消そうとひと息の風が揺さぶって
砂浜を歩く男と女を眺めたらそれはまるで映画のワンシーンのようだね
夢の中で喩えるならばそれ ....
形のないもの
捉えどころのないもの
けれどとても大切なもの
淡々と確実に
過ぎ去るもの
私の腕をすり抜けて
青空に溶けてしまう
大事な人も一緒に
連れて行ってしまう
どんどん遠く ....
[銀波]
あおじろいいのちが
誰かの胸にともる頃
あなたの耳のなかに
夕暮が入りこみ耳の
中で星たちはしみわ
たる水の音を聞き入
りながら瞬き始める
[tears] ....
イタドリ
への呼び掛け
イタドリ
からの応答
脳内に再現を試みる
すると現れる
囚われる
熟語
観念
の
繁茂
群生
侵攻
旺盛な生命力
厄介者
文字を消去して ....
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