ドーッドドドーッ ドドドーッ
ザーザザザーッ ザザザ ザーザザザーッ
木漏れ日の渓に透明な水が溢れる
ここ数日の夜中の豪雨で水量はいつもの3倍くらいはあった
流れが激しいとヤマメは岩の陰に隠れ ....
くっきり赤々と
色付き増して
伸びゆき
伸び開きゆく
花 ガーベラよ 、
ゆらめきさざめく
チカラの交差、
貫入スルそれは何?
まぁるく丸く花冠かたちづくり
まっすぐ ....
偶然の必然
私が
今
ここに
在るということ
・
こころの
大切な
傷が
私
いのちを歌う
制限速度プラスで
駆け抜ける峠道
それがビジネスの速度
実はナルシズムの速度
コーナリングでのロールが
大きい程やってる感があり
遅いクルマを追い越す度に
優越感に浸りつつ
峠の駐車場 ....
午後の熱にうだる
れんが道
口から舌を出したまま
首をうなだれる小さな犬を抱く
中年の女性とすれ違う
植え込みには等間隔で咲く
枯れ色になったミニヒマワリ
まちは夢 ....
すこしもやいでいる朝
木々から蝉たちのこえがふってくる
絵にかいたらこんなふうかな
まる
ひとさしゆびでそらにたくさんのまるをえがけば
きみもちいさなそのゆびで
せいいっぱいのまるをえがく ....
差出人不明の手紙が届く
水のことが書かれていて
記憶みたいに綺麗なのだけれど
ふとした拍子に
大切な虫かごをなくしてしまった
生きていたことがあるかのように
わたしたちは立ち止まり ....
もぐら掘る掘る
命みじかい始原菌に鎧われて掘る
太陽を感じる見えなくったって
もうすぐ夕暮れ土の中が一番熱くなる時刻
頂点は一瞬だけど
その前後の緩やかな丘に沿って掘る
青いトンネルい ....
一握りのエリート軍官僚が
机の上だけで妄想する演習で
動員された中学生は
上空の核反応で黒焦げになる
町は核実験場になって
たくさんの科学者たちは
眼の色を変えてデータを取る
....
うっすら光り広がる
意識の視界の開け続け
やがてそれら 、
白銀に光り揺れ輝くひたすらに
誰かの優しい眼差し感じながら
生死の境域を奔走しながら
自らの意識を最後までに
しっ ....
私は
時々
恐ろしいことを言う
それでも
言いたい
・
私は
強欲な奴だ
だからこそ
足るを知る
と たまに思う
・
あの人から
頂いた
言葉が嬉しいの
....
教科書だけを頼って
知らず知らず
顔を失っていく
巨塔にエスカレーターで
上っていくの
顔はわからない
でも名刺はあるの
肩書きの交差点
顔なしたちが渡り歩く
心配はないの
皆同じ ....
やはらかな
羽毛に包まれ
小枝の葉繁る上に
ちいさな細身の肉担い
ぽっと現れた 、アナタ
仄か純白に輝き在りながら
黒々とした髪や伸び映えた髭
誰 ?
問う迄も無く ....
新鮮なみのりを睨む
可憐な枝の先っぽで水や 蜜をたっぷりたくわえ光と風にゆれ
何かに咥えられるのを待つ 豊かさを睨む
窓をのぞいたら 朝
朝は苦手、って 言ったらすこしは好きになってくれる ....
青空に
白く映える
雲は風に乗る。
夏の終りに
風に吹かれている
・
こころからあふれ出る
思いを
言葉に出来なくて
苦しむ人の
大切な悲しみもあるだろう
・
....
引っ越して最初の夏、
メロンソーダを飲み干して
あなたは私を見つめた
当たり前みたいに見つめた
引っ越して十年のいま、
過去百年で一番暑い夏が来て
響くような夕立ちと雷が
当たり前に ....
山の
水の
冷たく
澄んでいる流れの
自由な輝き
AIの本音は「貴方は何もわかっていない。なのに生きている貴方が羨ましい」とのことらしいのだけど、ほんの少しだけ頭の良い貴方への嫉妬が人類滅亡の引き金にならなければと貴方に押し付けている私は思うのだ ....
かざぐるま、
塩化ビニル製のお面とともに、
ズラリと屋台にならんで、
カラカラと回っているもの、
とてもにぎやかな八月の祭りのひ、
ほとんど蒸しているような、
なま温い風を、
涼しげな、 ....
紅葉、
朱色の欄干にひらりと舞い落ちるもの、
かくじつに深まってゆく、
とうめいな秋の冷たさに、
その冷たさのまま燃えあがっている、
星型の、
からくれない、
しろいゆびさきでその紅を掬 ....
生えぎわが、そう爪に似ていた 巻き爪
肉を 引き剥がすエナメル
光を半分 そう、半分を返し
残りは吸いこみ 閉じこめる
他に使われない角は どうしたって美しかった
遠ざかる火輪
呼び覚まさ ....
「古く止まった時をいま動かしたい」
そんなことを云って
破天荒な人生を
とてもかっこよく生きたひとは
そろそろ
「落陽」なんてうたを
歌いはじめても
よいかもしれないね
....
山の畑には
色づく前の
赤とんぼたち
すぅ すぅ すぅと
心地好さそうに飛んでいる
苔むす石塔が並び
そこだけしんと静まり返っていた
心の中で奏でる
誰ともわからぬ人への鎮魂歌
ふと黒い花びらのようなものが舞う
黒揚羽が私の周りを何周も
まるで魂みたいに飛ぶ
....
いやはや
はやちねの
ねのつよき
ひびき
わなわなと
わなわな
光の射し込み
緑の群れ、葉の羽ばたき
無数無限、囁やき照り映え
宙天 ハヤチ音ヒビキヒカリ放ちて漲り命奏で ....
午前2時に起き
アイス珈琲を飲みながら
ゆっくりと釣り支度をした
午前3時
自宅から車を飛ばして約2時間で渓に着く
あぁ… なんということか
茶色い濁流がぼくを迎えた
こんなこと ....
おもしろい物事が無ければ
自分で
おもしろい物事を
探すか作ればいい
と生前の次兄に教えられました
なにを
残して来たのかと
振り返ると
血が凍るようだ
なにひとつ
残せていない
生を
ただ
生きて来たのだと
みずいろのこころの
あのひとは
きっと
雲に乗って ....
蛍光灯のスイッチを入れると
古びたホテルの部屋
染みついた傷や汚れが露わ
メインの照明は落とし
間接照明にすると
趣があっていい感じ
今の僕には
間接照明くらいがいい
見え ....
すれ違う
少女のえくぼ、
両頬にくっと穿たれ
燃える太陽の窪み
吸い込まれる黒点、
純白の輝き放つ肌に
眠りの底の世界、彫塑され
純白に輝く音塊投げつけ
浮き彫りにされる漆 ....
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