真っ青な大空
太陽がかんかんと燃えてやがる
やたら眩しいから
ためしにこの手でえぐり抜いてやりたい気分さ
この世界はあらかた人で埋まってしまったけど
人間って奴は息づかいが荒いよ
....
消えてしまえと蹴飛ばしたままの
不揃いな石が僕の過去なんだ
尖ってばかりで角が取れずに
哀しみを包む言葉を待ってる
悪いなさっきは痛かっただろう
これあげると言って被せた帽子は
数 ....
砂浜にあまり近づかない
真冬の間は潮風が冷たくて
身体の芯まで冷える
冬の潮騒が小さく聞こえるような
元気のないそんなイメージがある
何となく上手くいかないこと
上手く表現出来ない ....
失敗を生かすって
失敗イコール間違いなのに
何故生かすのか?
間違いは誤ちだろう
それを生かしてしまっては
また失敗をしてしまう
間違いを犯したくないのならば
その失敗にトドメをさせばい ....
ドアに貼り付いたタロットカードの"愚者"から良い匂いがしてくる
タロットには正位置と逆位置が存在する
ドアノブだけが輝きだした
金色のドアノブ
天秤には救急箱と空箱
....
今も昔も変わらず
清き流れ 桂川
石割山の桂の木の下から
最初の一滴が染み出し
やがて千年の森繁る富士山の湧水と合流
桂川溶岩流の上を流れゆく
人の命も然り
一時も絶えること ....
洗濯物が乾くのを死んだ目をして眺めている男の目が
違う世界を視ているのを私は知っている
夢もハンカチも青もいつか汚れてしまうのを
当たり前に魂が記憶している
向日葵を旗にして歩いていこう
....
双子がいた
そっくりの双子がいた
生まれてすぐに二人は別れた
兄は南へ
弟は北へ
二十年後
兄は前向きで明るい青年となった
弟は後向きで暗い青年となった
双子を分けたものは ....
並べたものを
天秤にかける
互いの姿を
認めた上で
違いを見つけるための
プラカード
掲げて歩けば
ついてくる人の
数で負けても
声で勝っている
僕は鼻柱が
....
僕のため息、偏西風にのって、飛んでいく。
憂鬱な窒素のかたまり、いとも簡単に渡米する。
旅は
どこまでもいつまでも
途中でした
いく先々で
四苦八苦が犇めいていました
喜怒哀楽も有りました
旅は途中でした
風光明媚は見当たらなくて
路上には
残酷や悲惨が転がって ....
ハチミツを垂らしたような首輪で
繋がっている空を眺めると
どこかで優しい声が聞こえる
月の砂漠に迷い込んでいた
あれが好きとかこれが嫌いとか
輪っかを投げるうちに出会ったから
正面を向 ....
自転車をこいで
急に
思い立って夜の
街中の観覧車を観に行こうと思った
眠れなくても微笑んで
夜の遊びでも
するかな
街も
眠らないのなら
コンビニは
24時間 ....
枯れ葉を踏む
君の横で
声をかけられず
麦わらの蔭から
溢れていた笑顔
遠い日々
いろんな
イベント作れたね
ありがとうの声も
小さくて
聞こえないふり
君は枯れ ....
もはや狂気が正気になっちまって、俺の日常はどす黒い憎悪と底無しの生への渇望の渦だ、時計の針が過ぎてゆく人生を切り刻む、零れ落ちた断面が冷たい床でべたりと嫌な音を立てたそばから腐敗臭を立て始め、毛羽 ....
愛は灯(ともしび)じゃない
儚(はかな)そうにみえて
消えゆく不安、
うらはらに燃えて
消そうと思うと
強くなってゆくばかり
愛は陽炎(かげろう)じゃない
だから捕まえてみたい
思 ....
幸せも度が過ぎれば悲哀に変わるのだろうか 晩秋に咲く秋桜畑に歩み入る幼児は 人の形をした妖精の様に 背に小さな翼を持ち羽ばたくでもなく花と同化して 二度と私の元へは還らぬかに見えた 気づけば走り寄り強 ....
仰向けになって
受け止める光
顔を洗うまで
両手を出して
何度もすくった
言葉を並べて
伝えたいことは
水に映らない
こだまするだけで
世界中のデブを集めて
デブならではの競技
例えば
睡眠時無呼吸イングや
汗出し(常温級)
プラス方向前屈や2F階段上りタイムトライアル
等を東京オリンピック、パラリンピックに
続いてやっ ....
キスをしてはだめ
罪が感染しちゃうから
もちろん君が聞く耳持たないのは
計算済みなんだけどね
どうせ世界は疫病の箱庭で
アタシたちは肩をすくめるしかない
堕落と背徳の口実に満ちた黄昏に ....
この白いワンルームに横たわりながら
夕べの巨大な富士の威容、像を結び
深まる夜陰に、暫し暫し
わたしは帰っていく
雪降る宇宙の孤独へ
安らぐ貴女の子宮へ
心の奥処のフルサトへ
寄 ....
刈り取られた田に
残された稲がある
穂を失くした稲が
何行何列にもなって
整列している
同じ背丈をした
穂を失くした稲たち
穂を支えてきた
立派な茎たち
彼らもまた変化し ....
背を追われ
背に従いて
青い群れのなかをいく
ゆうべ泣いた
白い顔を伏せ
青い群れのなかをいく
なつかしい
あなたの声にも
少年の顔でふりかえることは
もうない
青 ....
磁石が壊れて
引き合わなくなる
背中を向けた
人たちのように
どうしてと何故を
繰り返す前に
プツリと切れた
空の糸が伸びて
雨が降り
石が錆びて
許さない
....
羽も 曇のかけらも息苦しく
空の喉から吐き出されている
水平線に生い茂る咳
白く白く渦まく風
動かぬ曇の歯車が
動かぬままに重なりつづけ
やがて月に照らされながら
....
この世界は
空間に
時間を加えて
3.5次元だけど
2次元の平面に
閉じこめられた
3.5次元の世界の情報は
ブラックホールの
エントロピーからの
贈りもの
「ホロ ....
うたた寝する夢を見て
いまだ眠りに就くことはできず
外出するでもなく
読む本も見当たらず
チャンネルを二三は代えてはみるけれど
落ち着くことはなく
ホットミルクを用意しても
ため息などつ ....
夜中に辿り着いたのは
君の家への交差点
部屋の灯かりに導かれ
電信柱によじのぼり
電線使って奏でよう
想いをのせたリフレイン
ビンビビビン
変圧されても変わらない
一緒に居たい情熱 ....
アテは無い
行く手には濃霧
今にも降り出しそうな中を
「前に」向かって歩く
昨日も同じだった
「今日」も既に半ば 同じことの繰り返し
明日もきっとそうだろう
....
――それはつかの間の夢
知っている けれどやめられない
この透明な翼 捨てられない
飛んでいるのは空ではない
――飛んでいるのは空ではない
知っている けれどやめ ....
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