体験の深いときに詩を書かない
詩人じゃないんだと言われ
そうでもない
書けないのだ、気を使い
多動性障害人と認知症人を抱え
アル中人の僕の珍道中
なんて書こうものなら
どこに ....
絡み合う糸と意図とを手繰り寄せ
巧みに操る人形遣い
踊り狂う人形達の破廉恥なまでの動きは
彼の唇に薄い微笑(えみ)を浮かばせ
鋭い眼光を三日月形へと和らげる
ああ、堕落と酩酊の狭間へと送 ....
ココロがふやけて何もかも白紙に戻ってしまった
あぁ、僕はなんて意気地なしなんだろう
額を打ち付け紅く血で染まった壁を見つめながらそう呟く
もしも、このまま君が帰って来なかったら
僕はど ....
這いまわる指先の運動
悦楽(ヨロコビ)の琴をかき鳴らし
滑らかな肌を滑るように
自在な往復が私にめまいを起こさせる
あぁ、水音の鳴る淫らな背徳
心地よい堕落
白い闇に抱かれて光の先へと ....
嘔吐物の匂い
リネンの手触り
二日酔いの痛み
神さまが死んだあとに
うまれてしまったので
自分の重みを
神さまとわかちあえない
昨夜
目につく鏡をすべて割ってしまった
や ....
古い傷痕を 掻き鳴らし
届かぬ月に 向かい飛び
黄金(こがね)の 涙を こぼすのさ
夜は あなたが 眠るから
魔法みたいに 生まれ来て
命みたいに 枯れ落ちる
おれが吐きだす 嘲りと
....
天国を喪失した
哀しみの刻印を糧に
天国を取り戻しに
還る途を自ら歩む、
ギリギリと残余の生に 、
自らの意識の内
永遠 ぱっくりと
口を開き響き、
ヒビキそのもの
もの云い ....
小さく丸まった背中に
触れようとして
手をのばせなかった
盆の季節までさようなら
しわしわの笑顔で
手を振る人
何度も振り返って
手を振ると
小さくなった姿が
まだ手を振っていた
....
*
君と最後の光を見たい。
息を止めて、呼吸を何処までも潜って、
静かに外に、人生が切り売りされているのを、
遠くから眺めて。
*
ガラスのスプーンで君に、私の思い出を飲ませたい。
....
飛び飛び浮かび、飛び交う人々。
とびとびうかびとびかうひとびと
エコー、戸惑いと窓を越え。
えこおとまどいとまどをこえ
太々しい夜、迷いし蝶々。
ふてぶてしいよまよいしてふて ....
光の虹、
遥か七色
流れに流れ
煌めき架かる
浜辺の奥から
吹き抜ける
風音重なり、
閑やかに
すっとひとつ
ひとつ
またひとつ 、
磯の香吐き出し
肉身を抜けて
....
道標のように立っている樹の根元
いつかの果実の残り香があった
美しい錯乱の季節
千切られたページのざわめき
枯れ果てた古井戸から
ことばは這い上がることができなかった
月の裳裾に纏わり ....
かなしみは
しあわせの後ろ姿だと思うから
かなしみを追い越して
ハロー
って声をかける
かなしみだと思ってたしあわせも
にっこり笑って答えてくれ ....
ガキ
ガキ
ガキ
ガキ
ガキじゃない
ガキじゃない
ガキ克服
ガキ克服
大人
大人
大人
大人
大人
もうええて
大人
大人
大人
大人
マ ....
三月も二日になった
春の風貌をあつめて
水位の高まりをいくらか
残していっぺんに
流れ去った
愚かだ
TOMOOの『17』を聴いて
泣きそうになる
この感情は
なんなんだろう?
懐かしいのか
切ないのか
昔うっかり
床に落として割ってしまった
グラスのように
....
既に理解しているところもあるのだろうから、理解している部分を強みと認知してその部分をクローズアップして画像に換えることも創作過程ではときに必要なことなのだろうか?例えば、たくさんジャンルがあるなかでの ....
僕の大切なベビーフェイス
無理に笑わそうとして泣かせてしまったんだ
細く柔らかな髪がサラサラと風になびく
漆黒のカーテンが
涙でクシャクシャになった君の横顔(かお)を隠して
僕から遠ざかって ....
我が家のボンボン時計が十二時の鐘を鳴らし
僕は思わず顔を上げ時計のほうに目をやった
君はいまどうしてるのだろう?
柔かな布団の中で
自分の優しい温もりに包まれながら
深く安らかな眠りに就 ....
写真を捲れば輝くような君の笑顔に出会った
だけどそれはカメラに向かって精一杯
愛想を振る舞おうと造り笑いした笑顔で
僕が心から見たいと望んだ君の本当の顔じゃない
君は一体普段はどんな顔 ....
夜が狂うから眠りはぶつ切りにされる、幾つもの夢が混ざり合って、筋書が存在しない奇妙な色で塗り潰される、なぜこんなに身体が強張っているのか、眠ってはいけない理由がどこにあるのか、俺は理解することが出 ....
桜木の下を通り抜け
覗いた春空
森林の隙間に
るるるるる 、
揺れて震えて 水の青
ちかづければ
チカチーロ
離れれば
リチャードスペック
冗談とかじゃない
この黒犬と
そこらのしたいと
雨のふりをした血が
ジョンゲキシーに
笑っている
....
声高に叫んだ者は消された
目減りしていく銭
識別されれば狙われる
足音は土に沈み
息遣いは風に溶け
フードを深く被り
唇を固く閉ざして
巣の営みを護るため
食料を探しに
電気を作りに ....
風に乗るとはどのように
初めて髪を茶色に染めた
上の娘に聞いてみよう
青いパーカーで出かけていった
下の娘に尋ねてみよう
風は万能らしいから
年齢制限や体重制限は
きっとないだろ ....
さきほどまで
秤に載せられていた
粉薬のわたくし
脳の 町の
何丁目かで目醒めた
可笑しさの わたくし
みなみなさまは
きれいな 冬の廊下に
靴音を 撒い ....
担保とは達成できなかった時に
取り上げられるものだよね
人間も上手く生きられなかったら
命を取り上げて欲しいな
惨めなままで生きるのは辛いから
でも担保は
プラマイゼロになるくらい ....
ひとひらの灰
切れそうな電線で赤い鴉が鳴く
あれを訳してみて
意味のない歌のようです
そう
また歩き出す
瓦礫の橋で合成肉を齧る
この川を渡るのですか?
てんとう虫がとまる
....
子らを
蝶々のようだと喩えた先生がいらっしゃった
幾百本のクレヨンで描かれた
みんなが無欲な色を持ち
ヒラヒラ翔んでる
ヨチヨチ生きてる
未来しか持たないちいさないきもの
....
あなたのことを知りたいのに
あなたはどこにもいない
まなざしだけ残して消えた
逃れられず狂ってゆく
誰も見えない存在に
せめて教えて
あの娘に近づいたとき
どんな風に笑ったの
みん ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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