砂糖を補填する仕事を終えたので
無期の休暇をください
夏はどこまでも広がる空
襲いかかる雲は光を彩り
私たちと思想を違えている
もしかしたらと期待しては
裏切られてきた海鳴りの姿
信 ....
こんなに暑いんだから
心も身体もうだる
歩くのもやっとで早く日陰に入りたい
そんなとき
おかあさんと可愛い声が歌っている
あっちのほうから
自転車のペダルがリズミカルにやってきて
夏のカ ....
少しでも
落ち着いて いこうと
山並みを
ながめていた
鉄塔 があった
足元の
金魚草が ゆれた
風が
吹いた
スナネコの赤ちゃんが 産まれた
テレビが言った
土曜 ....
家の財布からお金が出払ってしまった
家を買ったら
すっかりお金に余裕が無くなってしまったのだ
なのに嫁さんは家計簿つけてなかった
俺はそれなりに稼いでいたけれど
嫁さんは事情があって ....
君と出逢ったあの場所
今も色褪せていない
そう言えば
もう何年も行っていなかった
掘り出し物が多い古書店
君は時々行っていたらしい
本を読む時間がない
たまたま同じ
本を探 ....
新聞はやめました
テレビ欄と死亡広告くらいしか読まなくなってましたから
三面記事の数行の事件や事故にも
興味を無くしてましたから
同じ時期に
町内会も退会しました
隣や近所の付き合い ....
くずれてく
私の顔が
シャワー注ぐと
あっという間に
なくなった
首から下だけの私
それにしても
顔だけがくずれる
それを知ってたのか
私はどこで考える
いらないのだ
....
この夜に目醒め
この夜底に触れる
私にはもはや
親兄弟家族親族はなく
現世的無縁仏だ
円やかな現世孤児だ
そこでは
私という存在が剥き出しで
そこでは
私が真っ裸のすっぽんぽ ....
家族だから、ですって
家族か否かって昔馴染みな軸だよね。
甘やかしてもらいあざーすです。
自転車を押す君が単線を渡ると
図ったかのように踏切が鳴り出した
いつものようにぼくは何もつかめないから
警戒色みたいな棒に文字通り遮断された
蜃気楼の中から電車が見えてきた
向こうの君は張り ....
メゾン・ド・ウジキントキ
●●●●●●●●●●●●●●●ひぐらしの声が 波だ〇
●●●●●●●●●●●●●●くらしの 高温注意報の〇〇
●●●●●●●●●●●●●はしばし ....
世界が変わっていくのが恐ろしい
人が死んだり
気をつけないと私が死んだりする
生きてることは
死ぬかもしれないこと
気づいてしまった五歳児の悲しみ
目を背けて見えないふりが
難しいね
....
ターコイズブルーの湖、三つ
ねっとりと動かず
こんもり黒々とした山々の頂きに
ぽっかり ひっそり
横たわり在る
(空は妙に白く透き通り
皮膜の裏光り)
湖は波一つ立てず
こちら ....
わたしがぞうさんだったころ
大きな大きな夢と希望と
ありあまる時間と可能性と
努力すればいくらでも磨ける若さと才能と
確かな記憶と集中力と
眠らなくてもどこまでも歩ける体力と
持て余すほど ....
逃げるように追う
生と死が紙一重で競う
ライオンが腹を満たした後
バッファローの白骨が赤土の上に横たわる
お前の第三の目はそれを焼きつけ
命が永遠に巡る清流を捉える
魔が差して 両 ....
ぶっ壊れたのが
ほうられて
くさりながらも
笑ってる
わるいこころが
湧きだして
よごれくすんで
何もかも
消えたくなって
でも
きえず
んなこといや
おこられる
い ....
子供のころ
ある 二月の夜に
こんな
ふ
う
に
電
線
を
伝
っ
....
海が見たい とつぶやいた
あなたは今日の今頃は
白いベル付きの
ドアの向こう
あなたののこした
たった一つの
小麦色の帽子をもって
記憶の底の海へ行こう
※※※※※※※※※※※ ....
やわらかいことばで
伝えようとすると
よけいにかたくなに
なってゆく
ひとは水なんだってさ
そんなことも
夕方にもなればようやく
ひとごこちのつける
その風 ....
空になった麦酒の樽が火傷する位に熱くなってる
アサヒビールも麒麟もサントリーもサッポロも
あっ企業名書いてしまったよ
まったくもってけしからんな
スーパーやドラッグストアやお酒の一般店から ....
ちなんで、もしも、である前に
観察するだけのキャットファイトを
虫の温かみで、あざ笑ってみせよう
高熱のオクターブで赤ペンを溶かして
番犬をレンチン、はっかの匂いがするのだ
葉脈のふ ....
なんかなくしていって
傘の色が透明だと便利だけど
コンビニで買ったりして
適当に置き忘れたりして
なんでもそうかもって
好きだった本とか
場所がないから売ったりして
Kindleで読 ....
小さなポシェットひとつで、あなたは何処へだって行けるんですよ。
もちろんポシェットふたつでも、おそらくポシェットなど持たずとも。
夜明けとともに
星座から手紙が漂着する
卍が印された切手を剥がして
ガスコンロの火でそれを焼く
それから二度寝をしたら
ウラン鉱脈の至る所から水滴を集めてきた子供が雪原で蹲り耳を塞ぎながらア ....
星の刻
ぼくは砂漠のトカゲで
歩き疲れたラクダは銀河を見ていた
水溜まりにはジュラ紀の鬱蒼が
ネアンデルタール人の女の子とも恋をして
{引用=弄ぶ時流のうねり
倦むことなき鍾 ....
そらの光が、しろいのは
せかいの悲しみが、混ざっているから。
夜になれば、小雨が降り
ほおりだされた悲しみが、忘れられている。
陸にうちあげられるつめたい海水よ、
あらそい ....
あさ起きて
星を喰う
流れ星が
喉に支える
腹の子が
早く出せと
騒いでいる
光線が
蒼く
地平を染めて
物事は起こり
終わり続けている
あー
....
その犬は腹に包帯を巻かれていた
包帯は彼の血とその他の体液で汚れていた
犬は包帯の下で傷口が開いているのが想像出来た
朝と言わず日中と言わず夜と言わず
犬は街中を街の周辺をひたすら歩き回っ ....
夜
長女からいきなり言われた。
「お父さん恋愛相談にのってくれない」
私は吃驚してしまった。
彼女はもうすぐ三十歳になる。
「それは難しいかな」
私はそう答えてしまった。
「どうして ....
百よりも承知で
まちがいをした
星や花やきれいな色を
片端から万引き
雛の初恋も
水際の目配せも
みんな無理に抱きつぶした
夜よりも深い穴を開いて
世界からはなにも盗めないと
....
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