長い年月の物語から詩を興してみようとは思わない。小説家になった小木は番組の放送作家の仕事もこなしている。ドキュメンタリーとか科学とか、自然環境の番組だって資料集めを考えるとたいへんだろうな。たい ....
人生最悪の今
それが今
この今
これ以上ないかというほどに
悪い今
この今も
すぎてゆき過去となる
最悪は続かない
続けない
事態はどんどん変わっている
気付か ....
かすかな不安に怯えていたの
まどろみのあさ
白いレースのカーテンは揺れ
陽はあたたかくこの部屋へ
安らぎを落としていたわ
綺麗な花よりも綺麗な花瓶がテーブルに置いてあ ....
Kちゃんは色が黒くて
下膨れのタヌキみたいな顔をしている
でもイケてる女の態度アリアリで
自信マンマンだ
自分では気立てが良くて
良く気が付く
美人だと思い込んでいる
でも現実の彼女は
....
身体が深刻に痛い
部屋で痛い痛い呻いている
というと神様からはどう聞こえるかと考える
痛い痛いは
ここに居たい居たいと聞こえたりはせなんだか
と盗撮してても僕がどれほど痛いかは
他 ....
銀色の螺子を巻け、みなしごの群れ
狂王の酒坏を真白き薔薇で満たせ!
我ら日輪に背を向けて歩く輩、
腐敗の風に乗り世界を噛み殺す。
煤けた体を驟雨に洗う、
叛逆の蒼き衣が今ここに凱旋する!
....
銀色のフォークの先を咥えて
誰に愛されたかったんだ
僕は
・・・
何のしたたりか盥タライにも漏らさないほどの焦燥ばかり
乾いたうねりを空回りさせるもの。そのくらい遠いだけの道のりが、
私に釘を打ち、大嵐とも想われる風雪の渦すらやっかみをなすりつける
無用の遺品 ....
かたまりを
泣いて泣いて
まるめたら
水溜まりへ泳がしましょう
雨
暗闇でじっと
ずぶ濡れながら
わたしは
水溜まりの淵でふるえつづけないと
括目せよ
新時代だ
夏が来る
だれた熱と一夜の夢みたいな
・・・
思いついたからには吐き出すのだ
すまぬ
....
稲妻が切り裂いた空は
爪を当てた人の背中だ
もう感じることのない熱や呼吸を
どうして空気は真似するのかな
生温かい風が頬に触れると
爪を噛んで歯がボロボロさ
少しも前に進めない夜を
低く ....
ハードディスクに録っといたテレビ番組を観ながらストロングゼロでも呑むかって夜に
なんか今観るのはもったいないかなとか
思って
....
生きているのが恥ずかしい
と思っていたら
服が溶けて全裸になった
すっぽんぽんになってから
服は着ていたのだと知った
生きてる場所が底辺も底辺だ
と思っていたら
突然 ....
誰かに読まれたくて
読んで褒めて貰いたくて
書き込みを
始めたんだけど
最近は情熱が冷めかかっていた
完全に冷めきってはいないから
灰の中で燻り続けている火の種に
何とか油を搾り ....
波紋のイレギュラーうれしくて
おたまじゃくしも サーフィンさ
青さと入道雲 よいカップル
より高く より青く 屈託なく突き抜ける
命を一網打尽に召し上げる雨もある
蛍でさえ源平 ....
本命がいるだけで
背筋が伸びるような椅子に座る
それは電車で遠くまで
買いに行くチョコレートだった
唇を切り分けたように
何度も口づけできる甘さは
控えめな方が夢を見やすい
好きですと伝 ....
何を問われても表情に表さないこと。「‥‥忘れました。」 それが肝心。
「記者会見‥‥ あのう、今日から法律が施行されますよ。」
おまえは黙ってろ。口を閉じてろ。まっすぐ前を見つめ ....
腕に舌先をあてると塩辛くて嬉しくなる。
こんな僕も夏の一員なのだと嬉しくなる。
誰も見やしねえこんなの
自嘲と過ごす舞台袖
出番の声は目覚まし時計
無理やり自分で幕をあけて
才能の一人芝居
最低の一人舞台
くだらないナイトショー
演者なんてコミュ障
そっと ....
湿る金属 の臭いと 舌の先
{引用=金属は湿っている
唇は乾いている
それは六月二十三日
信号は点滅している}
主の無い 蛍袋と 荒屋敷
{引用=壺屋の水は ....
部屋の中で雨が降り続けているみたいに思えるのは、俺の血が滴り続けているからさ、いや―自傷趣味や頸動脈切断とか、そういう類の話じゃない―俺の血はいつだってこんなふうに、行場を失くして沸騰して飛び出したが ....
あの人に先立たれてから
ふとぼんやりすることが多くなったが
なんということはない
あれは 祈りと思えばいい
捧げるものも今更ないから
全霊の無礼を捧げているのだ
そう思えばいい
こんなふうに育つはずじゃなかった。黄色の朝顔って見た事あります?多分無いと思うんだけど、あなたって黄色の朝顔よね、って言われた人ならわたし見た事ある。黄色はいい色。悪くない色。でも朝顔としては全然だれ ....
動画サイトで演歌に涙する
私だ
昭和が好きなのは
昭和に産まれて育ったからだ
妻も私も共に
両親は他界した
けれど
夫婦は実家の墓参を
もう長い事していない
その事に ....
昔、女の子は星座らの名を
まなんだプラレタリウム教室で
半分ほどはギリシャ神話の説明つきで
悲劇の話の続きでかぐや姫は月へ帰り
英雄譚は姉を傷つけて須佐之男に繋がり
古事記の花は ....
いやだ。いやだ。いやだ。
梅雨はいやだ。 汗がいやだ。蒸し暑いからいやだ。 鬱陶しい髪もいやだしベタつく肌もいやだ。
枕もいやだね。 ベッドもいやだ。 畳は相当いやだ。まとわり ....
この青い青い球体の上で
刻まれた無数の思い出は
木立の緑や光の筋
揺れる樹間の白い空
それらそれらと相重なり
沸き上がっては降って来る
気が遠くなるよなこの夏日に
熱風と共に渦を巻き ....
行方不明というか
一週間弱みつからなくてさ
毎日、近所集まって
お経読んでる
見つかるように
そんとき、絶対泣かないときめてん
まだ、意味もわかってないくせに、て
....
ただ、離れ離れになったともしらず、花の褥で鳴いている雛鳥の旅立ちは、そっと心をくすぐるものです。
あらかた歌い尽くした祀りの跡で、ぐらり 骸に還る、騙し舟の残夢 とでも申しましょうか。浮いたまま ....
梅雨にぽつんと挟まれた晴れの日には、
いつも同じ日を思い出す
きっと色々な光を浴びた記憶たちが、
今朝の紅茶のように綺麗に溶けて、
同じ日と、定義しているだけだけど
心はもう何もかも ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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