夜の間に翻訳した天球からの言語
「刹那の希望」
「刹那の絶望」
「修羅の光」
「修羅の闇」
「狂おしく」
「激しく迎えよ」
「その時を」
「金色の柱が屹立する」
「螺旋の龍が発す ....
{引用=とある一}
――――――それは
俯く若葉のこらえきれない涙
朝には珠となり蜘蛛の糸を光で撓め
――――――それを
誰が量ったか
人も地も飲み切れず地も人も飲み込むほどに
問う ....
痴ほう症と呼ぶのは偏見を生む
から
認知症になって定着した
不良少年の不良は
欠陥品になってしまうから
非行少年と呼ばれるようになった
浮気が
不倫に格上げされて
罪悪感と背徳 ....
うっすらと血の滲んだ眼で
見上げた夜明けの空
朱の明星に涙がこぼれた
訳ではなくて
視界がぼやけていた
意味は不明
この心に立ち込める闇
闇は妄想へと生い茂る
私は名前を棄 ....
雨が多かった
今年の梅雨は長かった
梅雨は明けた
心のもやもやは消えて
夏本番を喜んでいる
湿気は多いけれど
梅雨ほどではない
梅雨は明けた
視野が開けたように
眩い世界 ....
駅の片隅にポツンと存在して
急ぎ足で通り抜ける人並みをながめる
ボックスでは最高の空間を提供してくれます
想像もつかない雑多な感情の言葉を
際限なく引き受けてくれ ....
根源的な飢餓が髄液を澱ませてでもいるように、奇妙な焦燥がゴキブリみたいに心臓を徘徊していた、何度瞬きをしても視界は良好というレベルには至らなかったし、チカチカと水晶体のすぐ側で忌々しい明滅が繰り返 ....
浅い眠りがぷつぷつ切れて
各駅停車の鈍行便
どこまでも続く雨音
霧のかなたで零れる警笛
深く
時間の底を潜っていく
ナイフのように黒光るレール
見覚えのある景色を切り割き
鈍く軋む
....
心の野辺
ゆらんゆらんと
揺れる森の紫陽花は
暗い雨空に青く浮き
翳る心のこの野辺を
仄明るく照らし出す
お買い物
遠く揺れる紫陽花に
呆けた顔して立ち尽くす ....
この詩が
誰かを幸せにしたら
ぼくは
やっと
明日へゆける気がしてる
けど
知ってる
ぼくに
その力がないってことは
でも
それにもきっと意味がある
かみさまは
たぶん ....
カワイイあのコはサイコパス
この大都市のリーダーだ
良心なんてカケラもない
でもそんなものイラナイ
何かしら政策を打てば
誰かしらが置き去りにされ
そいつは傷ついて涙ながらに訴える
あの ....
回廊の藍い絵 それは万華鏡の空であった 鼓動の海出逢った
深き谷間の野茨で道に惑い 甘糸そよ風の唄を縫い点けては
透過すると魅せる 刃こぼれは細胞分裂の衣擦れを連想させる
息つくも行き着け ....
この大雨のなか
幾つもの黄土の波線が
水浸しの校庭を遥か越え
何処までも走っていく
わたしの意識は冷え冷えと
その光景に呑み込まれ
どんどん平たくなっていく
荒い呼吸を繰り返し
次 ....
貴方が少しだけ
いい気持ちなれれば
いいなと思って
書いています
うけとった感慨を
形にしたくて
言葉を選んで
書いています
心象を
鮮やかに切り取った
リアルな作品が好きです
....
1時限目の授業では線分だったのに、4時限目が始まる頃には、世界に見えない向きへと広がっていった。
すぐ近くにある日々が、どんな場所より遠くに感じるとき、
とても遠くの景色が、すぐ隣にあるように思う ....
踏んだり蹴ったりの目にあって
精神が
ジャガイモのように歪になって
その上、凍てついて
カチカチに固まっていた
そんな僕の精神を
イザベラは、柔らかで、
あたたかな愛で、癒し、とかし
....
君が
君たちがした
たくさんの冒険
知ってるよ
夏の暑い日
タチアオイの咲く中
君の部屋に
みんなで集まってたろう?
あぁ、違う
そうじゃないんだ
あの夏
僕らが子供だっ ....
約束だったでしょ
動きすぎたら休憩って
休憩の後は
進んできた道とは
限らないって
私が勝手に言っただけ?
行き過ぎてたから
戻っても少しよ
きれいに分類したものまで
ぐっち ....
絵心なんて欠片も感じられない
相応に絵の素質なんて持ってないだろう
公衆便所の個室の壁に書かれていた
下手くそな絵の落書きは
下品で卑猥だった
作者は用をたす前に書いたのか
用をし ....
足踏みミシンと云うものは、老齢になれば大概、希む夢を視る術を体得しているので、壮年の頃の華やかな布たちとの遍歴を写真帖の頁をめくるように幾度も夢の劇場で反芻しながら陽の差し込む納戸の奥でうつら ....
言葉にすることで道が生まれる。誰かへの道。自分自身への道。予想だにしない世界への道。
その道を心が歩く。
心は言葉の上で旅を続ける。
わたしはもっと、あなたの言葉を聴きたい。あなたの言葉はあなた ....
目を瞑り、瞼の裏の夜空を眺める。
この夜空をみれるのはわたしだけ。わたしひとりを観客に、星々は静かに瞬いている。
けれど、そんな夜空を持っているのはわたしだけじゃない。
誰もが瞼に夜空を飼ってい ....
あなたから
教わったのは
こころの殺しかた
海に染み込んでいった夕陽は
逆さまの血のしずく
波にたゆたう血の油
何度も殺しました
あなたに気に入られようと
あなたに見つけてもらえ ....
「がんばってるがんばってるって、それは知ってるよ」
君はぼくに何度そう言っただろう
ぼくも
君も
お互いいっぱいいっぱいだった
けれど生きていくには
相手に甘え ....
七夕の晩、みそ汁の具は短冊に切った人参と大根なのです。
根菜の短冊に恋の願い事をする男、僕はそういう男なのです。
‥‥とは
まるで忘れられた安置所のようではないか
、重い気圧の層に押しつぶされそうだ。
外はなまぬるい雨が降り続く、暗渠の下
服を脱ぎ捨て飛び出してやろうかと思う、ひとり、
、わたし ....
夕飯の後の食器洗いは
いつもぼくの役目だったね
陽気なリズムの音楽に合わせてササッと、そうだな…例えばアメリカのホームビデオでお調子者のパパがウケ狙いでやるような感じが理想だったけど
け ....
屋根を強く叩く雨音を
頬杖で迎えた午後
足元に灰はどんどん落ちていって
いつの間にか火の消えた煙草を根本だけ一度吸う
積み上がる吸い殻の横に
読めなかった本が重なって
湧き上がる湿気が ....
水が引いたあとは、
ほるもんばかり。
「ホルモン」屋の店前には、
泥だらえの家具だらけ。
手動式、「レジスター」だけは
以前の水害でも泥だらけになったらしい。
洗って乾 ....
廃屋だと思ったのに誰かが住んでいる
破れた障子が引かれて
その奥の暗がりがあらわになると
豪勢な雛飾りが設えられている
古い古い人形たち
とてもきれいに手入れされて
唇に薄紅さえ塗られてい ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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