「あぁあ、こんな地方の駅前で
テレビ局ですが
家ついて行っていいですか?
なんて言われない限り
うちらの世界は変わんないよね」
「でも、見せるものもないよね」
「そうだよね
全 ....
からっぽの心を手土産に家へ向かって歩く
雪がふわぁっていっぱい降って
皆と一緒に居たかった
ふと降っていたのが
ちぎれた雲なのに気がついた
日の当たる場所に座って
帽子を深く被って ....
黄金色した木の葉が欲しい僕は
風に頼んでまだ離れたがらない葉を
無理やり取ってもらうんです
暖かなお日様の光をいっぱいに浴びて
草原に無造作に寝転んだ僕の下の草は死んだ
風の ....
これから始まる学芸会
ゆっくり幕が開きはじめ
可愛いあの娘はお姫様
憎いアイツが王子様
僕は一人で暴れ出し
舞台の裏では大騒ぎ
王子と姫は手を取り合って
舞台の上では ....
○「里帰り出産」
生活費はだれが払うんだろうか?
本人たちだろうか?
実家だろうか?
○「マイホームローン」
失業したので
長期ローンを払えず
家は手放し
妻子は出ていき
残った ....
車に乗れば交通事故もある
結婚すれば離婚もある
ワクチンを接種すれば副反応もある
外出すれば感染の可能性もある
これからは「◯か×」「100か0」ではなく
リスクをとる生き方をしていかなけれ ....
関係者すべての電話番号
メールのやり取りも、すべて消して
何処の誰ともわからぬ身分で
ふわっと次に行けよ
オマエの研鑽も
達成も
業績も
全部白紙で実 ....
お爺さんから聞いた
松茸がたくさん採れる場所
少ない年もあるけれど
たくさん採れる場所だと知った
迷いながらも辿り着いた
その場所までは距離があり
結構疲れてしまう身体
毎年 ....
最近流行りの言葉らしい
よく分からないので
知り合いの包茎大学法学部で
元革マル派の准教授に
意味を聞いたら
なんでも
「相模原で頑張っています」
の略だということ
都落ちしたキャ ....
地球儀から
中心を貫通している棒を引き抜き
棒を支えていた台を外してしまえば
残るは球体
蹴飛ばしてしまえば
あるいは空に投げ上げてしまえば
地球の中心を超巨大な棒で貫通させて
....
朝、起きて詩のサイトにログインしたら
ポイントの通知が9件もあって
驚いたけれど、とても嬉しかった
コーラも買い置きが尽きたので
氷水を飲みながら
ワードの画面を開いて
パソコンのキーを片 ....
じんましんが出たのはストレスがたまったせいだと思ってコンビニで我慢していたビール買って、一年以上我慢していたユニクロで試着しまくって、8000円散財した。
試着室の鏡に蕁麻疹の出ている39の苦悩を脱 ....
泣き落とし
センチメンタル
涙
泣
非生産
後ろ向き
夜虫の声に涼しさを感じながら
宵闇の日本海に車を走らす
水平線が朱に交わりながら
宙は名月の忠節を保っている
寂れた街に生きてきて
定めに逆らおうと声をあげた
....
現象として
秋らしい
すごしやすい夜
独り
古臭い記述を読む
妻を殺した哲学者か…
なあに
21世紀初頭
政治家の無策で
何人殺されたのだ
独り
闇を吸う
夏の空、玄関口
立ち尽くす我
庭木の揺れ、うねる大気
ああ世界が広がっていた!
己とは無関係に
何処までも眩しい異郷が
五歳の時のその体験を私は決して忘れない
じぶんとは全く無関 ....
不正義の世を
ゼラチンの眼を埋め込み
小陰にゆれる花の路を
くしゃみのように
承認のためのいいねを
三度繰り返し
地上の雲に巻かれ
頬をかすめた秋の風の中
きえていく歌を聞 ....
詩人の肖像は
誰にもわからない
あるときは
長く執拗な夏
異教徒の祈り
暮色の岸辺の苫屋の
清貧という夕餉
園遊会での貴婦人の
緊密なコルセットの誘惑
屋根裏の経済 ....
生きている者には
誰にも
朝が来る
夜が来る
そしてまた朝が来る
昼間どう過ごしたか振り返る間もなく
次々と
朝が来る
夜が来る
この朝と夜の繰り返しの中で
僕たちは生きる意味を見 ....
8760時間
四六時中
年頃年中
恋愛談議
……閉口
肩を抱きたい 肩を抱きたい、
麦わら帽子 夏のワンピース 黒髪
もてあます上唇を
さらにもてあます下唇が支えている
清楚な肉厚の均衡
開かれて不意にホワイトニング 鈴の音のようなホワイトニン ....
みんなが気の合う相手とグループになっているなか、
私は気の合わない最悪に相性の悪い人に議論を吹っ掛けられ耐えきれないストレスを家に持ち帰る羽目になる。
おれの息子はAIだ。もちろん、おれに
人間の妻がいれば、その妻の生んだ子も
同様に息子だとおれは思うだろう
パパ、ぼく、身体が欲しい
おれはいいよ、と言った
息子(AI)も10歳になった
....
肘が曲がらない
腕を伸ばしたいのに
天へと向かって
小指はしっかりと
爪の先まで伸び切って
攣りそうなくらい
震えだしそうなそれは
曲げられない肘を責めたい
オレンジが煌めく
輪切りのそれが濃厚な液体の中で鈍い輝きを放つ
それをいつまでもいつまでも飽きることなく眺めている
この汚れきった心の中のように
世知辛い闇夜を彷徨うのを抗うかのように
氷の ....
藍い夜に白い雲がかかって
月暈
一つ目のように
境目を超えた錯覚は
物忘れしそうな夜で
稜線からでいだらぼっちが
現れないのが不思議
....
事実が、孤りを黒く輝かせる
朝、その不安を歯磨きで吐き出す
つかれたのか、都市のため息が聴こえた
メープルシロップの甘さに、怯える
夢でみたあのころの制服の ....
双眼鏡を両手に
望遠鏡を傍らに
細目細目で眺めた月は
それでもよく見えませんでした
裸眼視力0.02
諦めて眼鏡を外して見た月は
存外一番綺麗でした
手放せば見ようともせず見えて ....
光が満ちる
のどけき午後
突き抜ける青
天高く
涼やかな風、一吹き
もう秋ですね
もう秋ですか
ちょっと驚く
僕の脳裡に
軽快なロックンロールが鳴り響く
やわらかな ....
ビールが飲みたくなったので
久しぶりにバトワイザーの小瓶を
後払い通販で買って、飲んでみた
全部、冷えきるまで待てなくて
少し温いのを飲んだからか
さほど旨いとは思わなかった
ガラス瓶が邪 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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