{引用=冬。
暦には雪の結晶、六角形の季節。
生まれくる雲には水色の涙袋。かなしい。
常緑のもの、それだけが空にたくましい。
石炭紀の繁茂の俤、梢にチラつく褶曲地層のまぼろし。
空気 ....
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている
大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
赤ちゃんを引っ張りだすように大根を抜いていくかあちゃん
タオルを風に飛ばされても大根の泥をはらいしなやかに太陽にかざすかあちゃん
袋売りの切り干し大根にしか興味のないあたしは中立を気取る麦 ....
ふたありは互いのカムパネルラでした
過去を封じた絆創膏が{ルビ愛=かな}しくていまも剥がせない
太陽が煮崩れてゆくよ
刻一刻と、取り返しがつかない程に
肉じゃがには男爵ではなくメークインだと
そう母は教えてくれたのに
きっと僕が買い間違えてしまったせいだ
だから ....
個人の貧困は妄想なのだろうでも
あるいはこの国が貧困なのだろうか
いずれにせよもう描かないだろう
ベランダで洗濯物を干すwifeみたいな詩
僕的にだけれどね
アンチテーゼがつきるころ ....
恋心
ハンドメイド
チョコレート
カバンの中
自食
涙味
カーブを投げすぎて
すこし肩をこわしたこともある
直球を投げる時にはスピンを心がけた
ひつようを感じないものは
持たなかった
根っこはそうだから
じぶんの分際がときどきこうやって
....
君と初めて出会ったとき
ひとすじの命の流れが
恥じらいながら軽やかに跳躍した
君と一緒に旅行に行くたび
ひとすじの命の流れが
その深い色を一層深めていった
君と結婚したとき ....
中華街で食う
春節の肉団子は旨い
肉をこねて
揚げて
煮込んで
茶色の大きなかたまりに
春の息吹が押し込まれてる
たっぷりとした汁の中で
白菜やら
....
夜の街に女性を買いにいった
それは悪じゃなくて
必要な悪
もちろん真っ当に恋愛して
両性の合意に基づいてお互いの性を共有できるなら
何の問題も発生しない
かも知れない
だけど現実 ....
時々思う
いつか故郷に帰ることを
ホームの 静かな駅の 電車に乗って
かつてと同じホームに立つことを
僕は時々思っている
聞いていいんだよ
私は寂しかったよ
先の平たいアイス用のスプーン
最後まで綺麗に掬えるからって
あの頃のあなたって
そんなだったね
そんなだったよ
懐かしい路地裏のカフェ
ティース ....
訪れる
時はじんわり
湧き出づる
そうして私は橙の
脳裡の懐かしい光に包まれ
生きている、生きている
くっきり浮き立つ輪郭と
物という物が発散する
確かな響きに包まれて
活きている、 ....
あの天災後にサザンがtsunamiを封印したのとは違って、
東京オリンピックがあるのか無いのか分からない今こそ、
当時に戻り、彼のオリジンを探しにいけるのでしょうね。
もちろん、当時 ....
「愛してる」
初めて
2回目
5回目
10回目
100回目
薄く
薄く
虚しく
空しく
ナメナメ。はいはい。ぎゅうぎゅう。どきどき。
「第82話『爺婆ぬっぺっぽう』は神回ですというおまーさんの日常が神回だった件」
もそっと端に寄り。はい、次。
「あの刻も、そ ....
その日は休日
市内の公園でフリーマーケット開かれてたから妻と二人で出掛けた
だけど売ってたのはガラクタばかり
購買意欲はわかなかった
元々何かを買いに来たわけじゃなくてただの暇つぶし
早 ....
ひたすら壁にむかって投げ続けた
ひとりだった
みんな学校へ行っていた
じぶんのふるさとをこうして
時々
思い出す事がある
電車が通ると夏草がゆれた
およそ色んなものが
おもえば ....
昔 NYCの日の沈まない通りのどこかで
ぼんやりとイラン人の売るチョコレートを買い込んだ
そして まだドアの向こうの薄明るい外に出ると
僕は通りの上を歩いていった
少しだけ不安なホテルに向かう ....
「メタモルフォーゼ」
虹翻って、音楽。
「砂埃と漂白」
短距離走、すな わち校庭のブリーチ。
「シチュエーション」
引き潮、はだし、見つめ合う、空踏むサンダルよ ....
春が来るらしい
誰かが
わたしの肩を
抱きしめているような温みがあり
天と大地の鼓動が聞こえる
アスファルトが選ぶ雨は
どうしてこんなに優しいのだろう?
遠い昔に私が持っていたものを
まるで知っているかのようだ
まだ誰も数えたことのない数字が
見つかってしまうかもしれない今夜
....
赤でも
黒でも
茶色でも
青でも
水色でも
水色の体験
から だった
前進しようと思えば未だできたが
から だった
寝ても覚めても
あんまりカラカラと鳴るばかりで
もう嫌気がさしちまった
(なのに夢の空はまた
淡い淡い紅に染まり
何 ....
沈黙の間を
星が瞬いてゆく
切り裂いた闇に
さよならの文字を浮かべて
明日が来るのを待っていた
このままふたりで
砂時計になれたら
3分だけを永遠に繰り返して
生き続けるのに
やっぱ ....
ニュース速報
呼び出し音
呼び出し音
呼び出し音
呼び出し音
呼び出し音
着信
…的中
朝はおはスタ見てます
他局のニュースショーに健康を害されたくないので
元々幼稚な思考だしさ
べつにおはスタ幼稚だとは思ってないけどさ
子ども番組66歳が見てたら変かな
子どもに帰れな ....
靴の甲のあたりの高さにもなれない、小さく目立たない花が板塀の脚に沿って群生している、昨夜遅くの雨でそいつらはテレビコマーシャルのように粒の小さい光を跳ねている、板塀はところどころ破れていて、それは ....
よく知らないまま
パンダの{ルビ星星=せいせい}のぬいぐるみが届く
朝の番組で
こどもにも大人にも人気らしい
開封し即おもった
「ちっさ」
でもぬいぐるみって大きいの高いし
ギリだよなこ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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