空腹を食べながら 余計に水を飲んだあげく
限りないほど透明になっていく わけでもなく
通り過ぎた故郷の 壁の 向こうに
ほんの小さく空いた 窓の 縁に寄り添って
春がよく似 ....
変わらないある日
一人の身体が
地面の底で
横向きのまま
呼吸が止まる
建ち並ぶ都市も
横向きに倒れ
地層に埋もれていく
何度も
つながれていたものの紐は
切られて
時々思うのは
遠い昔のことだった
昔会社に通っていた道や
昔歩いていた通学路
通り過ぎた匂いや風を
僕は見ていた
はやく、はやくはやくはやくと毎日おもっています、ひらがなだろうとカタカナだろうと、なにをどのように言葉にしようとも、すべてが無駄で、すべてが今までに一度誰かが言ったはずのことで、夜中に飲む低度数のお酒 ....
愛し過ぎてもいけないし、冷め過ぎてもいけないし
煮込み過ぎてもいけないし、ちょうどいいのもどうかしら?
私の恋人ハンバーグ
追いかけ過ぎてもいけないし、ほっとき過ぎてもいけないし
ジューシ ....
二〇一五年六月一日 「こころに明かりが灯る」
以前、付き合ってた子が遊びにきてくれて、二人でDVD見たり、音楽聴いたりしてた。世界いち、かわいい顔だと、きょうも言った。「きっと、一週間 ....
自分の存在しない世界なんて何の意味も持たない
そう思えてしまうから人は誰でも死を怖がるんだろう
若かったあの頃のある時期
私は自分でも怖いくらい この世界が終わる事を怖れない自分を所有してい ....
ここまで生きてきてパチンコしたことない
明日人生初パチンコしようかな
お酒も人生で飲んだのコップ半分ぐらい
明日レモンサワー飲もうかな
タバコは生涯で2本吸ったことある
明日は3本吸 ....
「少女」
珈琲カップはひびが入ってるし
Tシャツだって毛羽立ち過ぎ
お肌はまいにち荒れ放題いやだいやだ
だからこころも
しばしばささくれ立つの
このあいだなんて
万年筆のインク切 ....
顎がいつ発生したのか、謎らしい。
顎がなければ、哲学者といえども
《ト・ティ・エーン・エイナイ》
とは発語できはしない。
アリストテレスは古典である。
《ト・ティ・エーン・エイナイ》 ....
心に闇を抱えてる人は多々いるに違いありません
と言うより何らかの闇を抱えてない人は存在しないと言い直すべきでしょう
心に闇が存在するのなら闇を照らす光 光に相当する明かりが存在していると考えて ....
学生のときは
教育がおかしいと
思ったから
学校をやめた
社会人になって
組織がおかしいと
思ったから
会社をやめた
旅人になって
国家がおかしいと
思ったから
主張をや ....
不安なんだ 俺の妄想 か 夢 作り出した幻想 ずっと夜もしくは早朝グレーの工場待ち合わせ わからん場所に連れ出し 不味い弁当 終わり安堵 あの頃から変わらん
ずっと覚醒を待っていた
だけどもんなもん来やしねえ
幻想だった
だだの人 俺は 付け回る
時事ネタテーマに絵を描いて
売り捌いていた青年時代
{引用=まどろみ}
種子は雷鳴を聞いた
意識の発芽前その核が
ひたすら芯へと引き寄せる
死に疑似した時間の中
最初に震動があった
そうして微かな熱
やがて忍び寄る水の気配
たった今 ....
昨夜 家族が寝しずまってから私いつの間にかも眠ってた
私は感情のたかぶりやすい性質からか そのせいか わからないけれど
なかなか眠れないのだ
それがさすがに睡魔に襲われて眠ってたのに おこさ ....
昨日、冬季休暇の残っていた1日を、
2月までに取らないと消えてしまうということだから、
本当はもっと後にしたかったけれど、取ることにして、取った
貴重な、自由な日だから、やりたいことを、
....
椀に触れたことのないくちびる
樹液のにおいのくちびる
人を知らないくちびる
ひとりを生きてゆく手のひら
人の姿をした冬の
はじまりと終わりが並んで立ち
木々が途 ....
子供の頃から
使っている目覚まし時計
ソフトな音だけど
すぐに目覚められる
不思議な音
目覚まし時計がなければ
上手く起きられない
鳥の囀りをを聞きたい
爽やかな気分になれ ....
ジャンヌ・ダルクが火刑に処せられ絶命した時には
近くにいた鳥が一斉に羽ばたいたという
僕が死ぬ時もそんな風になるだろうか
と、ごみ捨てに行った際に
電線に止まっている鳥を見て考える
....
一富士二鷹三茄子
一富士二鷹三茄子
親の意見と茄子の花は
千に一つの仇もない
春新月
花爛漫と
曇天の夜
昔フランスの小さなドミトリーに泊まったあの日。朝、そこで食べたパン。街並みはイギリスとよく似ているけれど、少しだけ違うのは、人々だった。ちょっとだけ、愛嬌はあったのかもしれない。まだ、あの頃は若かった ....
赤いリンゴよりも
サクサクしていると感じるから
解ってもらえない
丸い顔が好きで
なんでも許してくれそうで
解ってくれない
そんな風に思いたいだけ ....
深淵はもう飽きました
表層に憧れてます
うらぶれた地質学に小さな納屋を建て
夕陽のことを考えて、戒名と共に暮らす
昨日の事を今日のように話す家畜と
生活の匂いのしない長さと
大小の容れ物に ....
音楽がなっている、君は目蓋を閉じる
音楽がなっている、君は口元を緩める
音楽がなっている、君は手足を動かす
音楽がなっている、君は汗をかく
音楽がなっている、君は涙を流す
....
さびしい場所はきっとお互い似合わないよ
端っこに腰掛けたふたりは口を開けない
不幸せに倒れ込んだ先
マッチを擦る音がして振り向いた
傷をかばってできた傷がここにはあるんだぜ
いやしい光が ....
朝
起きたらコーヒーを飲み 死ぬ
昼
頬を撫でる風を感じ 世を憂う
夜
星空に自分を映しながら ビルの屋上から
身を投げてどうした
憂いたのはこの言葉の評価
死 ....
こころはなんて無様なんだろう
夕方になってようやく一息つけるなんて
ぼくはとんでもないろくでなしだ
みんなが活動してるときになんにもしてやしない
たしかに詩というものを以前よりはちゃんと考 ....
今宵、
白い部屋に
在るもの在るもの
自らの輪郭を鮮明にして浮き立ち
回流する澄み切った夜の空気に
すっかり馴染んで留まっている
横たわっている私もまた寛ぎ
在るものたちと繋がり合う、
....
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