だから僕が書きます。
僕が生まれた時
町の中に小さな森と小さな川があった
森も川も縮こまっていて/肩身が狭そうだった
本当は大自然の中に/町が点在しているはずなのに
子供が認識できる世界 ....
それでも僕は君を愛していたいと願った
ただ、それだけのこと
窓に流れる光を眺めては
ため息ばかりを吐き出していた
恐ろしいほどに静まり返った胸を
恐ろしいほどに高まった ....
詩が何処へ誘うというのか、
行きつく処といえば、せいぜい
薔薇の砂か 酒瓶の底だろう
私達はいま この安宿で
たしかに褥のうえに居る
そうして眠る、嘘つきながら
夜 ....
死体になることも出来ない
朝の、調子はどうだ、と聞かれても
貝殻になりきれない私では
考えているからと、通り過ぎるしかない
美しくありたい
ほんの、時々でいいからそう思って
張り詰めた ....
長い長い坂を上ると あるのだろうか?
僕らの探しものがその上に 見つかるだろうか?
星のかけらを取って 抱きしめ涙ぐむような
そんな残酷な夜を迎えると 誰も言わな ....
ふと、ふりかえると
何本もあったハズの分かれ道が
すべて
自分の歩いてきた道に
繋がって
一本であったと気づいた
ふと、前を見ると
何本もの分かれ道が
もう繋がることはないだろう
....
泣き虫なきみと 不思議な関係
強がりで泣かないきみはとても泣き虫で
いつも堪えた涙は
いっぱい溜めてある
ぼくのところにくるころには
体中涙でいっぱい
ぼくが蓋をあけてあげるんだ
蓋 ....
憂鬱はいつも、ライムグリーンの滲みのようにぼくたちに襲いかか
る。よく磨きこまれたボディ全体に周囲の景色を映りこませたライ
ムグリーンの車が、速度を落とさないまま滑るように交差点に入っ
てきて、 ....
二十代の頃から
わたしの思考回路はストレスに負け気味で
いつしか心療内科のお世話になり始めた
抗鬱剤 抗不安剤 精神安定剤 入眠剤 など
とりどりの薬に身を任せているのが常となり ....
同意書を確認して下さい
忠告を受けたのは一瞬だった
その忠告は余計なお世話と勘違いして
目も通さずにサインをしたのが間違いだった
優しい瞳の奥は混沌の世界が渦を巻く
ジキル ....
今日の雨は哀しい音で泣くから
傍に居て欲しいと、思うんだよ。
頭をぎゅう、と締め付ける雨の響き方が
やけにゆっくりで
あのイントロに似ている、と思ったりする。
死は矢張り誘惑で
言 ....
彼女は二度、嘔吐して、蒼茫とした死者の距離を巡る。
傍にいる三毛猫は、
笑っているテレビを見つめて、溜息をつきながら。
(イラクから自衛隊が撤退するそうだね。
(おばあちゃんはね―。戦争は大嫌 ....
すぐに
怒る
短気な人
すぐに
放り投げる
飽き性な人
すぐに
逃げ出す
....
一人になって。
それでもボクは。
元気でやってます。
あなたは心配してましたけど、
生きてます。
けれど、
物足りなくて。
人肌恋しくて。
....
夏の夜に
いくつもの太陽を揺らすひまわり達
仕事帰りの疲れた男に
わさ わさ わさ わさ
大きい緑の手のひらを振る
日々の職場では
密かな善意を誤解され
....
振り向けばきみがいて
何気なく微笑みかけながら
つなごうか って
手をさしのべてくれる
あたりまえの情景を
いつまでも信じていたかったんだ
どうか
星たちが灰になる ....
君と
君の子供と
動物園へ遊びに行く
動物園のない町に住んでいるので
キリンもカバも見たことがないからと
地下鉄に乗っている間も
図鑑で予習に余念のない二人を
窓鏡に映る姿で見つめる ....
ぽえむの国の
ぽえむの村に
ぽえむ君が作る
たくさんのぽえむ
いつでも作りたて
春はぽかぽか
夏はぎらぎら
秋はぽくぽく
冬はほかほか
ぽえむ君の家には
ぽえむを仕舞う場所 ....
砂時計をくるり、とかえして
願うのは始め
掃いて捨てた砂粒の、ひとつひとつを
愛でなおしたいと祈るから始め
綺麗なものは全て
緩やかに、隙間から零れていった
か ....
何もない
私の中には何もない
かつて私の中にあったもの
一体何処へ消えてしまったのか
どうして失くしてしまったのだろう
あんなに大事なものだったのに
私の ....
まるいかたち
まるくないかたちのものが
手ではない手にこぼれ落ち
光や
光ではないものとともに
器のなかで鳴りつづけている
低い草 永い風
畏れをわずかに避ける影
....
流れる秋に
ススキが揺れる
過ぎ去るものは
夕焼けの風
気づけば空に
真っ赤なトンボ
心吸われる
我が想い
染めゆく秋に
紅葉が騒ぐ
置き去るものは
夕焼けの風
気づけば道 ....
夜とカケラと
くず拾いの顔
コップをコップで閉じ込めた輝き
薄め 薄めて
水より薄く
足を伝った油の罪
月は彼等に殺された
私は月を想って泣く
封じた想いは耕され
見たこ ....
Chips and pops make me high and high
Chicks and Cops make sick and sick
Dude, I know you will me ....
「あの人、可愛いな。」
「付き合ってください。」
何で?
僕には理解出来ないよ。
ただ、可愛いだけ。
ただ、綺麗なだけ。
ただ、格好いいだけ。
それで付き ....
公園で自分を中心にして
拾った棒で円を描いてみる
この領域が今
円の外が未来
未来に進むのは簡単だ
一歩踏み出すだけだから
しかし、その先にある
....
握り締めた掌をゆっくり開こう
降り注ぐ月灯りがどこまでも透明で
窓を開ければ秋の風が髪を撫でる
心にいつの間にか出来た傷を
そっと両手で隠しながら
笑顔で貴方を見よう
泣いてはいけ ....
かみさま
できれば
いま
だきしめてほしいです
それができないのなら
ころしてください
おそらく有限であろう未知をたべること ....
南向き・角部屋・駅まで5分
大学まではなんと2分
鉄筋コンクリート造のマンションで
流行の耐震強度もアスベスト対策もお墨付き
お家賃6万9千円
東京の真ん中で、この条件なら奇跡的なお値打ち価 ....
?.
あなたを
あなたのすてきなところを
一日
大切にする
あなたを
あなたの汚れたところを
裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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