生きてきたこと
ふりかえると
私の周りには
たくさんの
ぬくもりが
あったことに
気づいた
やりたいこと
みつけさせてくれた
大切な仲間がいた
それは君なんだよ
....
地球は回っているのだと
ジャンプしてみた
着地した場所には穴が開いていて
下半身は中に入ってしまった
訳がわからず飛び出た
すると今度はもっと深い穴に落ちた
真っ暗 ....
アーメン
ひとりの人間も
愛さずに
今日も賛美歌 口ずさむ
久しく待ちにし
主は 来ませり
ひとり賛美歌 口ずさむ
....
願いつつ放たれた僕の希望は
うすら闇の中へと消えて行った。
追いかける事も無く、ただかりそめに
うつろいゆくとかげ。
秋の日にただ君と出会い抱き寄せた肩に
ありしひの思い出と悲しみがみだ ....
あまりにも静かな夜だから。
僕は空を見た。
星は少なかったけど、綺麗だった。
空気は気持ち良くて。
心は落ち着いた。
あまりにも静かな夜だから。
僕は道路に寝転んだ ....
オレンジに染まる椅子と机 数字並べておままごと
『昨日ブランコが一つ壊れたんだって!』
『三つしかないから早く行かないととられちゃう!』
肌に刺さった野分の陽だまり 心もとない私の心
『 ....
夜の長い季節がめぐって
今年もまた
潤んだ果実の薄皮が
あなたの細い指先ではじけて
枯色の穂の律動
その春のようなくちびるに
すべり込むのです
かわききった大地で
....
少年は宿題をやらなかった
先生から言われた居残りは
いつものように嘘泣きすれば
みんなと一緒に帰れることを知っていた
交差点で友達と別れた帰り道
不自然に動くものが
彼を横切る
....
どうしてあたしに いじわるするの
と聞いても
あなたはただただ 小石を蹴った
どうしてあたしが来ると でていくの
と聞いても
あなたはただただ そっぽを向いた
だからなのかな
....
今日も失敗ばかりで嫌になってしまう
そんな時はこの言葉を思い出して欲しい
ナンクルナイサ
人は誰でも間違いをするもんさ
別に君だけじゃないさ
今日の失敗の神様は君を選んだだけで ....
あなたとおそろの夫婦箸
いまはもう使う気にもなれない
あの頃は愛の姿を信じていた
同じ季節の同じ日々
それでも、素肌に感じる感触は
あの頃とは確かに違っていて
ひとり台所に立てば
化学の ....
壁に{ルビ掛=か}けられた
一枚の絵の中の蒼い部屋で
涙を流すひとりの女
窓からそそがれる
黄昏の陽射しにうつむいて
耳を澄ましている
姿の無い誰かが
そっと語り ....
気がつくとその{ルビ女=ひと}は
明け方の無人列車に乗り
車窓に広がる桃色の朝焼けを
眠りゆく瞳で見ていた
列車がトンネルに入ると
全ての車窓は真黒の墨に塗られ
闇の空間を ....
いつのことか ハマヒルガオが 群生していた
ような気がして 彼が思わず 発語したのを
彼女の発語が 相殺したので はじめから何も
なかったのと 等しい時間が 末永く続いた
規則正しく 連なって ....
北鎌倉の山寺の
{ルビ境内=けいだい}を歩くと
左手に緑色の池が現れた
小石を一つ拾い
池へ投げる
緑の{ルビ水面=みなも}の真ん中に
水の花が開いて
広がる
....
背の高いやせっぽちのぼくのともだちが
しろい坂道をくだってゆき
曲がり角を折れてそのまま
消えてしまう
そんな夢をみた
ぼくは追いかけなくちゃと
いっしょうけんめいころがるように
追 ....
木の蝶
歩道橋の手摺りに置いた
棒に のっかってた
口元 陽に さわり
生真面目な終わりから始まる
朝に 応えるはず
腕の中で 木に戻り
変えられた 前の顔
幾度も 聴 ....
目が覚める。
寒い
防寒着は質の悪い毛布と化していた。
見たくもないものを見てしまうのはただの好奇心によるものか。
得られるはずのない温もりを、質の悪い毛布に求めて、私 ....
此処らで一番有名な
お屋敷構えるご主人は
俺をとんと召さんと言う
学成さず
抱く位は植木屋見習い
{ルビ大将=おやじ}の下で{ルビ雑用=パシ}られる
屋敷に呼ばれりゃ呼ばれたで
切っ ....
いったい何を描きたくて
こんな背景のない風景画を
握りしめたペンが色をのせるのは
あぁ あたりまえのこと
あちこちに飛散する偶然たちが
集まりかけていたはずなのに
小さな ....
・・・ひとりのこどものために
人間の中で
いつもわたしは震えていた一人のおさな子だった
ふたおやの不当な暴力に 無力であり
理不尽な要求に 声を震わせ 慄き
欲望の魔の手に この身体を ....
象の飼育係をやめて
バスの運転手になった
象の目は悲しげだ
と言うけれど
乗り降りする人たちも
体のどこか一部が悲しげだった
遠くに行きたかったのだろうか
数頭の象が停留所にいた
....
光の中、静かに死にゆく森
闇の中、静かに死にゆく君
人の中、静かに死にゆく善
夜の中、静かに死にゆく鳥
火の中、静かに死にゆく空
希望さえ、静かに死にゆく{ルビ現実=ゆめ}物語
ね ....
秋風に乗って
走れぼくらの自転車よ
きらめく日射しの中を
きみを乗せて走れ
秋風に乗って
走れきみの自転車よ
あの日のように
秋桜の咲き誇る道を
走れ走れ
埃まみれのぼくらの ....
★
・山羊の王
城い-山羊ノa,眼に ア..ア、触れ(e?)るW字の手...Ar!
★
・聖女
リ,リ、黒い-junk'教者の流..r ....
ひとり きりの キッチン
包丁の 手を止めて
ふと
顔を あげた 窓の外
枯れ葉が 一枚
はら はら と 落ちてゆく
まだ 半袖のわたしは
深まり行く 秋 ....
公園の大きな吊り橋を渡りきったところに、イカの握り寿司が一貫置いてあった
ちょこんと、二ツ揃へて、地面に置いてあった
そりゃ好物だけどね
せめて小皿に載ってりゃな
しゃがみ込んで、つついてみる ....
秋に咲く
花の淡さの可憐さに
光が射し
風が舞い
そっと揺れる
土の道では
こおろぎが
自分の場所を求めて
秋の見物席を探している
自分もどこか
秋の席
探せど落ち着く場 ....
いまは 昔
若い 宣教師
その信仰
通称 ラット
忌み嫌われて
ヒト以下さ
どんなに愛を
説いたところで
....
もういらないの
それは残念
よかった
使い捨てだなんて
知らなかった
わたしが欲しいものはあなたも欲しいものとして
作りすぎるところだった
よかった
もうないから
続きを剥がすことは ....
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