戦後まもなくだろう、
捨てられたガスマスクが
赤黒い錆を纏って
川の中で佇んでいる
傍らに
まだ新しい
マイルドセブンが沈む
ささくれのある人差し指で
水面に
彼の鼻先に
つぃ、と ....
夜巡る光は溢水もない
無限ではない人々の心の渦
海風がなびいて吹き荒れる
季節外れの海辺の砂のお城
夜の公園一人たたずむ僕のすがた
大した事もないが生きている世 ....
「風が吹かないんだ」
笑っちゃうわ
ふーって吹けばいいでしょ
吹かせばいいでしょ
何を待っているのよ
「つまり、月が出ないってことなんだ」
可笑しいのね
....
親愛なる、
あなたさまへ。
あなたは何時の夜も、
肝腎なことをはぐらかされます。
わたくしがどれだけ歯がゆい思いをしているか、
よくご存じのはず。
....
必然だろうが偶然でも出会う運命だったんだ
そして. 哀しいけれどいずれ別れの時が来る
大丈夫. さよならってとても優しい挨拶なの
だってさよならの社章がいっぱいだって事は
....
よかったのかもしれないな
そんなふうに
思うなら
そのとき、
あなたは、 孤独の中にはいなかった
そう。 ....
パパ
僕ね
僕
初めて
詩をつくったんだ
聞いてよ
ねぇ
ママ
僕ねぇ
詩をつくったんだ
聞いてよ
ねぇ、ってばぁ
何で皆聞いてくれないの
僕のこと嫌いなの
ねぇ
ね ....
もし貴方が寂しかったら
笑ってごらん
少し周りが明るくなるから
そして泣いてごらん
空が笑っているから
がむしゃらに進んで
行き場が見えなくても
道は必ず開ける
自分の道を見つける ....
私を旅に連れてって
あんたの車で連れ出して
何処か遠くに行きましょうよ
車は何だっていいわ
小さくたって構わない
走ればなんだって構わないわ
あんたが運転下手なの知ってる
事故にあっても ....
温かい言葉
心を癒し
全てから解放され
心が清らかになる
バラの花
Only you
貴方しか居ないのです。
ごめんなさい。嘘ついて...
こんな兄貴が好きですか?
Only ....
私の右には吐く言動全てが愚痴の人がいる。
私の前には吐く言動全てが正論の人がいる。
私の左には吐く言動全てが理想論の人がいる。
私の後ろには吐きたい言動を全て飲み ....
誰も通らない道端の
枯れ葉が揺れるその場所は
風が自由に向きを変え
空へと戻る交差点
風と風とが巡り会い
互いの全てを確かめて
冷たい空気に温もり添えて
どこからともなく寒いねと ....
ふりしきる雨
雨してしまう
雨の
冷たい
季節
星夜
の
さく{ルビ夜=や}
の
雨
の
下
影もなく
灯る
灯台の夜が
流体にひそみ
その吐息にふれれば
はち切れて ....
愛じゃ何も救えない
愛は何も救わない
愛はあるだけで無意味だ
愛で何もかも救えると思ってた
人も社会も渇いた咽も
でも愛はあるだけだ
社会は変えられないし
....
空にはいつも夢があった
憧れが青くきらめき
愛さえも赤く燃えていた
だけどこんな曇り日には
未来が見えなくて
泣き虫の君の瞳から
大粒の雨が降る
悲しまないで 君だけは
決して ....
裸足で入口に立つ
じんわりとあがってくる床の冷たさ
白い光に浮かぶほこり 小さな窓
僕は 笑いをこらえながら
ゆっくりと走り出す
ぐるぐると 何周も何周も
時計回りに走り回る
....
夜にひたる
有刺鉄線のように黒々とぎしぎしと
木々は
まだ冷えて(閉じて)
ouaaaaaouaaaaa
(あれは「からす」?)(あれは((ぬえ)))
まだ寝てなくちゃいけ ....
今日、久しぶりに友人と将棋をした
知り合ってかれこれ3年半ほどになるが
色々とトラブルもあり一時縁の切れた友人だった
最近になりまた親しくなりまた将棋を始めたが
1年程 ....
一瞬の 痛み
体内のものが
袋へと
流れてゆく
君は
黄色 だったのか
今まで ありがとう
誰の元へと
連れてかれるのか
詳しいことは
わからない
でも
君は 必要とさ ....
ほんのくだらないことで
気分は悪くなるもの
ほんのちょっと気のきいた言葉で
気分は良くなるもの
長くて短い人生
楽しいことばかりじゃ
成長はないからな
暗闇を知っ ....
きっと 大人になるって こういうことだと思う
1粒の米に いろんな人の苦労が 詰まっているって 感じること
見上げると 夜空が広がっているって 気持ちに余裕があること
時間が 今 ....
届かぬ想い
消そう 消そうと あたためて
忘れよう 忘れようと 好きになる
行き場のない想いは 苦しめる
どうしようもない現実だけが 目の前にある
....
ルーペを通るまっすぐに屈折した彼の意識。まなざし。
はん。ぼくはその焦点にもぐりこむ。
なんだよ。目が合う。彼のおおきくなった目、歪んで。
ぼくは彼が、今日の彼がいやだった。気持ちが悪い。
夕 ....
気の向くままに屋根を突き破って、
固い床の上で、くるくると回り続ける隕石から
拡がる光が部屋の中を照らしている。
キキュロプスの瞳は、世紀末を迎えた
ミラーボールのようで、口から泡を吹 ....
右目が溶ける
まだ見える
左目が溶ける
もう見えない
右耳が溶ける
まだ聞こえる
左耳が溶ける
もう聞こえない
鼻が溶ける
口が溶ける
もう嗅げない
....
二匹の子猫を喰ったのさ
生まれたての赤ちゃんさ
どうしてだかは分からない
分からないけど喰っちまった
婆さんネコが言っていた
黒猫を食べると幸せになれるって
確か黒猫だった ....
教育者である彼の趣味
日曜日の朝 リビングの窓を全開にし
庭の隅で一週間分のゴミを燃やす
煙草の吸殻、
妻の髪の毛、
娘のナプキン、
息子の手紙、etc.etc.
家中の燃やせるもの ....
木々の散乱と林の包囲、
森々の重なりが無法の伸縮をみせ
人の呼吸リズムを緊張域に鎮める
猛獣は居ない 不審者も、
訪問者は
こちらの方であり、上昇でない下降の道を ....
ブリキのこうせんじゅうを片手に
いっしょうけんめい
ゆめなき夢をむそうするが
キャバクラのお姉ちゃんとえっちして
わすれちゃった、ゆめのなかの夢
しんぴなる
じゃあくなにおいが
鼻を ....
囁く水の招きに
おとなしくなってゆく
たのしい夢をみて
かなしい夢もみて
ちっとも貧しくならないから
誰にも聞こえないように小さな声で
誰にも聞かれないように大きな声で
蜂蜜みた ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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