弱くも引かない桃色を
湛えた白い、はなびらを
見る度あなたを思い出す。
桜の花は、未練色。
きみはクリスマスの夜、街角に立ってコンドームを売っている
かごいっぱいのtrojan
ゴムはいりませんか?
性病予防にゴムはいりませんか?
ピルは妊娠しないけど、病気はうつりますよ
STOP ....
アスファルトに猫が飛び散った
その日笑った
全ての太陽と
手を合わせ笑っている
私の喉元に
狙い 定める 猫の破片
引力に縛られたまま
小石の間に挟まれた
破片が
長い影を引き絞る
....
男の濃い臭い
リーゼントで
皮ジャン決め
しゃがれ声で
{ルビ金=かね}のベルト
タバコに火をつけ
獲物を狙っている
命を粗末にする奴
ブランデーに火をつけ
クラッカーを鳴ら ....
休耕田に群生する
セイタカアワダチソウをかきわけるように
一両の気動車が港の方へと走っていく
スズメガの幼虫にかじられた痕のある
サトイモの大きな葉が
その風に揺れている
排水 ....
ほら
聞こえてくるよ
冬の歌が
聞くものすべてに
欣然とした
ソプラノの声が響いている
ほら
見えてくるよ
冬の姿が
見るものすべてに
純然とした
白い帽子が光っている
....
生きてることに意味なんかないぜ ベイベ♪
どうせ生まれて死んでいくだけだぜ イェイ♪
こういった歌はみんなが知っているだろう?
誰でも一度は自分で作詞作曲して歌ったことがあるだろう?
....
収容所には煙が揺れ昇り
黒い灰が風に舞っていた
坂道を上りきった辺りで
俺は砂利道を駆けていた
工場に向かって
一人の女と街角でぶつかった
奴は俺の顔を睨んで何かを言ったが
俺は ....
街が白く染まる
七色の夢の
浅い眠りから覚めて
冬の厚い雲を望む窓越しに
透明の通り掛かりの人々を眺める
凍てつく朝に
心強くもあるほのかな体温
芳しき香りのする部屋
....
少しでも近くにおりたいんや、と言われたから
何センチくらい?と聞いた
0センチに決まってるやんけ、と君が言うから
キスをした
それはまだふたりが出会って間もないころ
ふたりは夢中にな ....
五時の寒さに肩をすくめて
大通りを横切れば
夜の仕事を終えた星々とすれ違う
妙に明るいコンビニも
昨日と言う名のゴミの山も
見てみぬ振りして早歩き
思い出すのは昨日の失敗
おとと ....
The sunshine is very calm like your eyes in the early morning.
The wind is so tight like your turqu ....
沈黙が懐かしい セミの声
ぼくはここにあるもので満足しようとしている
熱帯のような通り雨の中
出かけようと支度するきみの、
理由を知りたい
....
からからと鳴る空人形(カラニンギョウ)
血も、肉も、作り上げられなかったから
冷えた血の塊だけが、内側で響いて
からからと鳴る空人形
心臓も、眼差しも、与えられはしなかった ....
お母さんがぶらんこ
きぃ、とならす
視線を気にして
行儀よく、少しうつむいて
お母さんがぶらんこ
きぃきぃ、ならす
光の匂いに目を細めて
頬に風をあつめて
お母さんが立ち上がる ....
沈みゆく刻、
夜を想い。
海は光と戯れ、
波を奏でる。
了。
蛾は、何故あの月を目指さないか
あの燦々と煌く夜空の星を愛でないか
愚かか
人の造った軽薄な灯にたかり
一箇所に吹き溜まる
昔、お前らはもっと美し ....
大人の思惑も他所に
餓鬼どもは尻を突き出す
子供は大人によって正しく
育てられなければならない
などと説く者は気づいていない
それは縛り上げるのと同じ事
だけど餓鬼は囲いを破る ....
見、聞き、嗅ぎ、触れ、味わえ
それがおまえの始まりだ
周りにあふれ輝くは
あるがゆえにのみ在るがもの
ならばなにゆえに
かくも美しく輝くのか
それはそれら万物を
見、聞き、嗅 ....
私という名の原石は
ダイヤでもルビーでもない
磨きつづけて光ったところで
それは未だ私でしかないわけで
あなたとの素敵な出会いを
親友は笑顔で試着した
店員の「おにあいです」の一言 ....
テネシー州都ナッシュビル
カントリーミュージックの世界首都
グランド・オール・オープリーに群がる
世界中の子供たち
空気の抜けた自転車達が
子供を乗せて
空を飛んで駆けてゆく
ペ ....
玄関に乱雑に置かれた
靴の形や方角を見つめていた
声が掛かってやっと靴を脱ぐ
冷たい床の歩数を数え
贈り物を掴んだ手が他人の様に
中の輪郭を酷く失わせる
飲めないコーヒーを玩びながら
エ ....
汚れてしまったら洗いなおせばいい
破れてしまったら縫い直せばいい
だけど捨ててしまったら
どうする事も出来なくなる
掛け違えたら着直せばいい
シワになったら熱を与えればいい
....
今日からちょうど一週間前
私は死にました
居眠り運転で突っ込んできた
トラックにはねられたのです
ビルの壁面に叩きつけられ
頭蓋骨骨折で即死でした
あまりに一瞬の出来事だったため
何が起 ....
恋時雨
闇夜に浮きし
碧き月かな
不義理なお人ね
言うだけ言って
後はお忘れになるんですもの
本当は全て覚えているくせに
なんて
けったいな方でしょう
....
零す理由さえない涙が
今にも溢れ出しそうだ
寂しさが生んだ衝動が
じわり と胸に広がる
生易しい感情に置き換えて
納得したフリをしても
何一つ分ってやしないのは
他ならぬ僕自身だ ....
本を読むのが好きなら
スエードの手袋がいいよって
3回目のデートの時に教えてくれた君
手袋はあたたかいのが一番だと思っていた僕
そりゃあ雪だるまを作る時には
撥水のがいい
スキー用 ....
ボクはすぐに理論武装して
落としどころのない話をして
あるいは会話を遮断して
キミをひどく怒らせる
キミはすぐに勘違いして
妄想の世界で膨張して
独りで怒り散らして
ボクをひどく困ら ....
ボクらが出会ったその場所は
小さな街のありふれた
水枯れ果てた噴水で
互いに違う人待ってたんだ
あてのない約束と
すっぽかされた約束は
新しい約束にすりかわり
ボクらはそれで幸せだっ ....
自らを
道化に例える人がいるけど
そんな勇気は
私にはない
アルルカン
存在するだけで
笑ってくれるそんな場所なら
私は
いつまでそこに立つ
いまや
私そのものが
風前の ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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