想いと
ことばは
まったくのべつもの
あまりにも似通っている、べつもの
うまれた想いを、
そのままことばに乗せられる、と
そんな気がしてしまう
ことばの背中に、
....
独りの少女
家でぽつん
パンをかじる
朝も昼も
よだれを垂らしながら
愛のない快感、
思い出しては泣く
日は沈み
「夜」は家に
ゆっくり めりこむ
夜はいつまでも
セ ....
寒々とした夜空
明々とした駅前
その中間にある一本の坂道
そこからは海の向こう側が見える
点々と輝くひかり
その所為か
頭の上にいる星達は
微かなひかりを放っている
今にでも消えて ....
だるまさんがころんだので
うしろを振り返ると
大切な人たちはもういない
草原のように広いものがただ延々と続き
中くらいの動物が
美味しくなさそうに草を食んでる
わたしは組成 ....
ほんやりはらはらつもるゆき
こえをおさえてへいけいす
たたたんたんとふりつもる
ゆきのかさえをみつつける
たれもかとけて
たれもかこおる
たたたんたんとふりしきる
くうきのつうろ ....
一年間ご苦労さん
会社は黒字経営、そうだね
黒縁めがねの経理がうなづく
「黒子ながら経費節減に努力させていただきました。
昨今日本経済をマクロ経済学的に俯瞰すると・・・」
その御説は ....
ロマンチックにおなり猫
あまりにも淋しすぎて
おまえに何ができるというの
ロマンチックにおなり猫
夕冷えのする野原の中に
ひとつだけ咲いた白い花
おまえのようだと言いたいけれど
ロマンチ ....
朝早く起き
ヒゲを剃り
寒い中出かける
ホカロンを入れる
久しぶりのお客様
元気かな?
30日まで仕事がある
毎日楽しい
毎日嬉しい
毎日幸せ
毎日感動
雪は降りぬ
....
街では
緑と赤がすべてに取り付けられて
大きな箱と声で賑わっている
何もかもが動
聞こえてくるのは
心を後押ししてくれる
楽しい曲
心が奏でられる
街の賛美歌
森では
緑も ....
ここを漂っている。
ぶよぶよとしている。
意識はあるようでない。
自我なんてそんなものだ。
ぺちゃくちゃと馴れ馴れしく話しかけてくる奴らは、
それが分かってない。
....
頭をぶって
頭を殴って
僕頭悪いんだもん
僕悪い子なんだもん
だからもっと
頭をぶって
頭を殴って
僕の頭は五月蝿いんだ
僕の頭の雑音消して
今日はもう遅いんだから
消灯しましょ
....
投擲の技法は きしきし軋る
扉を開け放ち 敷居を踏み越える
その一歩の向こうに 何かの存在を
期待 期待――淡い――気体の
薄まりゆく 酸素の海の浸透圧を
白砂のビーチへ 辿る雪道
帰り途 ....
僕ん家の家計は火の車で
ランドセルはお姉ちゃんのおさがり
小学校では心無い同級生に
赤い色が女の子っぽいと笑われた
そのたび僕は文句を言って
仕事帰りのパパを困らせたけど
....
「本当にごめんね」
その口癖を聞くのも今日が最後
本当は私が悪かったのに
貴方は一度も怒らなかった
返せなかった部屋の合鍵を
そっとキーホルダーから抜いた
帰りの駅のプ ....
15分延長のバイトが終わり
駆け足で向かう先は待ち合わせのツリー前
震えて待つ君にごめんねのキスをして
イルミネーションの町並みへ繰り出した
今夜のプランはウィンドウショッピング ....
噛んだ唇から
滲む血の味
鉄と酒と汗が混じり
この上なく不味い
今日も視線が通り過ぎた
降りかかる事の無い声が
目の前で遊んでいる
枯れた涙が頬を伝い
無為な恨み言だけが
今 ....
プレゼントには
口紅を買って頂戴
貴方に少しずつ、少しずつ
返してあげるわ
くさった
りんご
すこしもおいしくない
まずい
すててしまえばよかった
針を含んだ
夜更けのくうきがはこぶ
とおい稲妻の裂ける音
面影のように遠雷
かすかに
(雪を呼んだのかい、それとも)
コートのポケット
握った手は汗ばんでいるか
遙かな遠吠 ....
黄色の花は枯草に足元を譲り
冬の陽だまりが
影もつくらず
土に隠した春の気配を
内緒で温めている
霜を忘れた僅かな緑は
十二月の大気に身じろぎもせず
去年のうたや
....
コーヒーは、苦かったんだ。
いつからだろうか。
こんなに呑むようになったのは。
いつからだろうか。
無糖コーヒーが飲めるようになったのは。
いつからだろうか。
カフ ....
何を探していたのだろう
散り積もった日々の
瓦礫の中より
それはひとときの温もり
顧みることさえ叶わずに
北風にさらわれてしまった
あなたとの思い出
ことばなんてくだらない一葉に
思い ....
眼を閉じれば
夢もない空が続くばかり
あなたのために歌うつもりが
もう言葉を忘れた
無言の束縛などありはせず、結局は全て
あなたに委ねられている
数えることを怠 ....
クリスマスに双子が生まれた
(仮に一人をA、もう一人をBとでもしておこうか)
Aは世界を憎んだ
Bは世界を愛した
やがてその双子にも子供が生まれた
Aの子供は世界を愛した
Bの ....
笑わないって言ったけど
ごめんね
笑っちゃった
そんなつもりで笑ったんじゃないのよ
ねぇ くすぐったいから手は肩において
そう そこにおいて
うん
ごめんね
私は嫌な女の子よね
でも ....
ナイトトレインに乗って
涙目が乾くまで
じっとしてる
言葉は何時でもどうしようもなくて
口をついて出るのは言いたい事じゃない言葉
少しは考えてるんだぜ
見透かしたように笑わないでくれよ ....
―ほしかった、
―わたしも、
―何がほしかったの、
―あなたが、
―俺の何が、
―あなたの指も、手も、舌も、それから、
―それから?
―いま入ってるもの、
―入ったり出たりしてるよ、
....
取り合えず、洗面所に行け
顔洗え
洗ったか?
じゃあ、足元を見ろ
何が見える
汚いカビか 汚れた足か 割れた爪か
よく見ろ
....
部屋のキャンドルライトが
グラスをほのかに照らす
あとは二人が一緒にいれば
今夜は言葉はいらない
外の星空の光が
時間をかすかに止める
今は二人が一緒にいれば
今夜は言葉はいらない
....
雲の切れ間から日が差した時
林檎の赤が眩しいのは 罪のせいだ って気がついた
すぐに遠ざかっていくあなたに
また会えるかな ……なんてね
少しだけ夢を見させて
....
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