影がくっきりと濃くなる度に
触れられるんじゃないかと思ってしまう
あなたは街に帰るよ きっと5分もすれば
このもどかしさが
あなたを美しさへ歪ませているのだとしても
....
「とりあえず誕生日がくるまでは一緒ね
プレゼント
うちだけあげたんじゃなんか損だから」
冗談だよ
冗談に決まってるでしょ
それなのにきみは
悲しそうな声
「そんなこと言うなよ」
....
(『ゴゲンナンゴ』
なんでスッテ)
(『語源難語』)
名前ノ由来ガ分かラ−ナい
沢山の名前ヲ印シテ来たモノなノニ
絮(jo)トハ蔽緜(heiken)ナリ
即チ繭屑(ま ....
ためらい傷
みたいな三日月
彼方で雲の風紋
ついやされる言葉
私という
熱を届けるため
無数の
海に降る雪
水平線をかき消し
どこにもつもることもなく
....
これは
本当の煙
上げて燃えていた
いつなら炎なのか
そんなにも
かなし
かなしと
先いそいだ
わけ
いいさ
無限が繁濁を帯び
きのうとかの
真実さえ霞楼は
蒼が俺だ ....
ゴキゴキ
ガキガキ
削るよ削る
職人さん
ピッカピカの
ダイヤモンドを作るんだ
でっかすぎると粋じゃない
小さいところが良いんだよ
サファイヤなんかも
綺麗だね
大きすぎると粋じゃ ....
部屋のど真ん中
椅子の上に突っ立って
震えている
それは
外に雪が降っている
からでもなく
あなたが帰ってこない事に怯えている
からでもなく
この後の修羅場への期待でもない
すぐ ....
茜色の夕陽が沈んだ
輝いた今日は地平線の彼方
夜の帳が下ろされて
明日の舞台の準備が始まる
もうすぐ今日が終わりを迎える
昨日は今日の別名でもあり
明日は今日の別名でもある
そう ....
朽ち果てようとする一枚の葉に
思い出します、
たいせつな
いろ
寒さがつのりゆく風のなかで
あらゆるものを踏みつけて
あらゆるものに火を放ち
暖まるすべは
そのすべもろ ....
水の上に凍る陽の音
霧の祭が去ってゆく音
緑の底を流れ来るもの
道にあふれ 道をひたす
いきどまりが双つ 手をつなぎ
傾いだ螺旋にはばたいている
岩の壁 土の壁に触れ
生 ....
誰もいない車内の座席に持たれて
窓の外を眺めながら
ぼんやりと
僕は
もう帰る事は無いだろうと思った
外は暗くなりかけて
暮れて行く
田畑や家の屋根の向こうに
水平線が
ほんのり ....
ご用納めの日
いつものように
あなたのいる病院に行く。
いつものように
ねじまがったスプーンを
ふたりで使い
あなたの口に
夢を届ける。
あのね
今日、ご用納め
な〜ん ....
年の瀬は嵐のごとく
みるみるスピードをあげて
通り過ぎようとしています
ごう と鳴る風の中
あまり高くない太陽のそばを
うすっぺらい雪待ち雲が
幾度かゆき過ぎて
まるで ....
一握りの気まま、は
自由と呼ばない
不自由から逃れて
背中の羽根を伸ばしても
きっと名前が違うだろう
いくばくの束縛から逃れた、
小鳥のようなあなたは
一粒の木の実 ....
一瞬
光った
綺麗な光だ
全てを
終わらしそうな
綺麗な光だ
爆発音が聞こえて
自分は死んだと思った
私の体の奥底から
赤い怒りが
飛び出す
大量の血だ
私 大 ....
氷のような風が
朝からずっと吹いている
体を凍らせて
心を縮ませて
地面を向いて歩いている
でも見上げれば
海のような空が
朝からずっと広がっている
体を伸ばして
心を開けて ....
時々自分がどこにいるか
見失うことないかい
きっと誰にだってあるはずさ
一度や二度や
もっと頻繁にある人だって
きっといる
存在を証明するものは
結局何か
彼女のお ....
眠っていると、
杓文字が遊びにきた。
ご飯つぶまみれで遊びにきた。
ご飯つぶ舐めてくれよぅ。
となついてきた。
なんどもなんども、
しつこくなついてきた。
しまい ....
入れて欲しくて
一緒になりたくて
入れて 入れて
きみはだめって笑う
惨めで
恥ずかしくて
やっぱりそれでも入れて欲しくて
だから自分が
マンホ ....
画面から
音楽が聞こえると
文字のコビトが
囁いて
画面に文字と書き込んで
そんなことないよと
笑われて
苦笑してから
画面の下を覗いたら
ピアノのコビトが佇んで
今か今かとタクト ....
12月29日
今年最後の出勤の朝
玄関で飼い犬を抱きしめてやると
不思議そうな顔をして
それから頬を舐めてきた
ぬくもりというのは
無条件に愛しいもので
一度味わってしまうと
決し ....
年末になると
山から神様がやってくる
御札を持ってやってくる
勝手口へとやってくる
ママが2000円
払う
来年も火事に遭いませんように
油で汚れた古い御札を
ガスレンジの脇の壁から引 ....
窓ガラスにくちづけを
吐息がこぼれたら
やさしいあのひとの時間
ミルク色の月に
紅茶をこぼして
頬を寄せて眠るひざまくら
好きといって
嫌いといって
憎むといって
どうか
静かに燃えている胸の炎
雪の舞い散る冷えた空気にも
消えないで燃え続けている
このままあなたに会えないで
一人きりせつなさにとらわれて
涙の河で溺れてしまうなら
胸の奥の埋み火消してしまお ....
冬の朝
くたびれた布団から
抜け出して
車に乗り込んで
いつものように
コンビニで
一本のコーヒーにありつく
寒さで研ぎ澄まされた
覚めた感覚が感じる
閉塞してゆく
この世界の旋律 ....
おねがいゆっくりしゃべってはやくちのなかにきえてゆくいしにまきついたあなたのほそながいくびおねがいわからないようにいいかえてしりたくないあなたのしずかすぎるといきおねがいがなりたててちからとねつからに ....
無音の夜が続く日々
私の声だけが寂しくこだまする
愛しい人に、伝えたい事は多いけど
言葉で言える自信が無い
いつも貴女を抱きしめたいけど
今の僕には自分の肩 ....
水平線上を眺めに海に行く
永久に輝くはずの夕日
だけどアナタの光は世界規模
昇って落ちると夜が来る
それが僕の存在が許される時間
その頃どこかで輝くアナタは ....
ランドセルから8年目
いつもと変わらぬ見慣れた風景
昔はそうじゃなかった
眠りを忘れた第二の故郷
夜中は真っ暗だったはずなのに
今は夜でも雲行きさえも見えるほどに
誰かが付けた ....
「夜空に浮かんでいるのは、五千とんで二億ターブの声―」
最初からエンディングを撮り始めた映画のようだった。
明け方、公衆便所の鏡に向かって僕らは誰かの「声」で話しかけた。
出演者とし ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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