誰かが結び目をほどくように
この世からすべての母はいなくなってしまった
それからというもの
わたしたちはわたしたちのてのひらに
なにかしら母と呼べる物を乗せ
黄昏の明かりにそれらをかざし ....
僕の本当の心は何処を向いているのだろう
自分を見失い自分に戸惑い続けている
新年をむかえ新たな一年の始まりだとゆうのに
僕の心は去年のままで新年をむかえていない
一 ....
離れ行く電車に乗ったお前と滑り込んだ電車に乗ろうとする俺
数メートルも無い二人の間の幾多もの障害物
二人の視線
遮るように重なる
交わらない視線虚しく空を切り萎れていく
残された微熱今なお引 ....
正月ぼけで出勤すると
コーヒーメーカーで淹れたコーヒー
汚い共用灰皿からこぼれる煙草
不愉快だったり
コンピュータのご機嫌と上司の会議
会議中の上司への電話
俺には意味不明な伝言
....
フィード ミィ
箸でフォークでスプーンで指で口で
口でフィード ミィ
天国に飢えている
天国に餓えている
だからフィード ミィ
口で クリープを一緒に フィード ミィ
クリープ クリープ ....
いつもそう
あの日からずっと変わらない笑顔
もう若くない私を見て
そっと微笑む
私には見えない
あなたの景色
惚れた方が負けとはよく言ったもんだ
逃げるが勝ちとはよく言ったもんだ
....
毎年、盆と正月の休みに、妻は子どもたちを連れて新潟の実家へ遊びに行く。その日から私は自炊をはじ
める。結婚以来の習慣である。それにはいくつかの理由があるが、もっとも大きな要因は私の特性を、妻
がよ ....
僕は
人よりもできることが すくない
僕は
人よりもあたまの回転が おそい
僕は
人よりも当てはまることが すくない
僕は
人よりも決まったことしか でき ....
淡水は海水と違い泳ぐと身体がどんどん
重く感じると今更にそれを実感しながら
私は一歩ずつ深みに誘われ行く
毎日毎日私はこの湖へ通い
あの人からのプレゼントを持ち物を
沈めてい ....
二人過ごした日々
全てを忘れろとはいいません
けれど出来ることなら 僕の言葉は忘れて下さい。
僕から君への贈り物
全てを捨てろとはいいません
けれど出来ることなら ....
一月ついたち
凛として
鈴の音が
聞こえてきそうな
夜でした
まっすぐのびるこの道も
ざわとも動かぬ杉の木立も
風の止んだ雪の原も
すべてに
群青いろの絵の具を
とかして撒 ....
波はもう台所まで押し寄せている
娘はバシャバシャ水を蹴りながら
学校の仕度に忙しい
妻は膝まで海水につかりながら
朝の牛乳を温めている
もしもの時のために集合場所を決めておこうか
と言 ....
引き出しに眠っていたのは
あの頃の思い出
形にしないと眠れない
だから残した一枚の写真
写真の奥は輝いていた
繋いだ手は離れていなかった
セピア色に劣化していく写真を見つけたのは
....
お金を取るか愛を取るか?
両方じゃダメ?
だって物質であるお金と
感情である愛を比べるなんて
そんな器用な事
私には出来ないもの
だから両方欲しいの
こんな私って
....
朝日の登る神楽坂通りを
白い息吐きながら、歩いていたころは
昼の12時と夜の12時で
なぜ一方通行の方向が変わるのか
そればかり聞かされていた気がする
カクエイドオリは
故・田中首相と神楽 ....
道端に
鳥の死骸が落ちていた
それは
不時着した飛行船に似ていた
埋めてやろうかと思ったが
埋められるような場所などどこにもなくて
お祈りをしてもしょうがないが
思わず手を合わせてし ....
優しさの
定義の途中で
悲しい君を抱き締めた
何度も何度も
抱き締めた
放熱温度は数千
おそらく加護には不向きな温度
僕は何もかもの途中だった
汗をに ....
失恋をした
それで
なんとなく携帯を変えた
最新のロボット型携帯
陸上で走れる
空も飛べる
唄って踊れる
愉快なヤツ
今朝はコーヒーをいれてくれた
僕の最新ロボット型携帯
....
三箇日のある昼下がり
暖かい日差しの中
僕の手にはシャガールと木の葉
少し離れたマンションから
きらきら星が聞こえる
毎年テレビの笑い声でうるさい隣の家が
今年は何故かいない
ポカポカ陽 ....
霧雨の夜に、歩道橋の上で見た淀む街は幻のようだった。
息絶えた夜の、ぬめっとした幼い声が聞こえてくる。
修学旅行の記念写真。 片腕の小さな幼馴染。
3tトラックが走る過ぎる風の振動で ....
聖者オナンが大地に射精をしたとき
二千年先未来までの全人類が救われた
僕らは闇夜のヘビィ・ロックを揺らすことなく
眠りに付くことが出来たわけだ
聖者オナンが大地に射精をしたと ....
「逢えない」の四文字が私に死刑宣告を下す
目の前が真っ暗になって
泣きたくなんかないのに 涙はぽろぽろ
受話器の向こうの死刑宣告
大袈裟だって笑う?
今日も明日も逢いたいよ
....
いま まさに透きとおった
四次元の祝祭は
はつはると名づけられて
広場で駆け回るあどけないこどもたちのうえに
燦々ともたらされる
一方 老残は
プロムナードで縮んだかげをみながらの散策 ....
うららかな新春の陽
罪深い右手をかざす
神とは偉大なもの
すべて必要なものは与えられてる
新たな旅立ちの準備を整え
道端の野草ひっそり見守る
綱でくくられた生活
生きてい ....
キスをされると
からだがうごかなくなる
「これでは処女みたいじゃないか?」
自分が可笑しい。
もう、こんな年齢なのにね。
愛を与えたり
受けたり
そういうのが
....
甘過ぎず
でも 決して
苦くは無い
そんな ミルクな
可愛い恋も好きだ
けれど
甘く無く
でも 決して
苦過ぎない
そんな ....
一月三日、空は快晴
だけど新たな門出を迎えられない
部屋の片隅に置き去りにされたままの
片付けられないクリスマスツリー
絡まった照明抜け落ちた葉
真綿は少し黒ずんでいる
こんな ....
今よりも
もっと大きくなりたいと想ったけれど
すぐにはできないから
今からできる
小さいことを見つけようと想う
今はまだ
ぜんぜん小さな自分だから
いきなり大きなことはできない
ま ....
刺青は溺れる
暑い
静かな
暑い
午後
静かな
雲は走る
片言の
静かな
午後
心臓のおと
汗に
刺青は溺れる
産毛は
光り
静かな
陽光は縦に
産毛は
暑い
午 ....
私の部屋の窓際には
黒い出目金がいる
彼がプラズマテレビを買えとうるさいので
わたしは21型のそれを買ってきた
ブラウン管はゴミ屋敷に放り投げた
そこのおばあちゃんは
いつもありがとうね
....
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