蝸牛
紋
雫
虹
靄
虹
夕べ 一人寝に見た夢は
夜空のくぼみに足をかけ
天の川に辿り着きたいと思い
さらりと揺れる夏草の隙を
酒でも飲んでいるように
のらくらと彷徨いたいと思い
それでも 最後には
靄のよう ....
二〇一七年三月一日 「ツイット・コラージュ詩」
ブックオフで、ぼくの持っている状態よりよい状態のカヴァーで、フランク・ハーバートの『神皇帝』第一巻から第三巻までが、1冊108円で売っていた ....
劇場が閉まって帰路に着く
幕が降りても人生は続く
意味もなく価値もなく理由もなく人生は続く
それでも一度灯ってしまったら消えない明かりがある
人生が終わってもまだ消えない
....
わたしは考える
寂寥について
独り寝について
細胞のひとつひとつに
寂しさや孤独、不安が
住み着いているのだ
....
人生が二度あれば
いつもとは違う答えを
出せる気がする
力を残しておくのは賢いけれど
僕が倒れても
君を支えたいし
草の中に眠る
戦士の腕は
三日月を抱いて
不安の色を消した ....
夏は静かな川遊び
彼岸に逝く人
此岸に来る人
水の流れは絶えずして
海の潮を落としては
彼岸から此岸まで
川から河童もやって来る
光線の行方の向こうに、ねじくれた俺の鼓動が放置されていた、俺は震える手でそれを拾い上げ、正しいリズムを言い聞かせたが、そいつはいうことをきかなかった、「それは医学的見解に過ぎない」とそいつは言うの ....
記憶の黒点だった
太陽の鏡の目蓋の中で
ある者は熱に歪み
ある者は乾いて燃え上り
誰もが己の影に憩いを求めては
その微かな流れの干上がる時を待っていた
わたしは 光を青く投げ返す黒蝶が
....
夜の河を渡り、
艶やかな曙光の漏れる
真っ暗い雲の拡がりをただ眺める
漸く拳大の握り飯を噛り、
竹筒の水を飲む。
水は、化粧の匂いがした
ふと剣鉈を抜いてみたくなった
微かに残った夜 ....
パラレルパラソル げっそり痩せちゃう
必要悪 経費でおとす
ついでにオリンピックわんさか
金色夜叉
どっかんどっかん
育児放棄
とんからとん つた絡まる
どこぞの花園 パラダイスロスト
....
一つ欠けた
七本足を交互に繰り出し
ふわついている胴体は
地べたの感覚を知らないだろう。
ボウルを走る小さな爪音は
また繰り返し
中央に滑り落ちる。
つまみ上げ
逃げさる蟹は
....
善人と言う文字に違和感を感じてしまうのは
俺だけか
それは多分俺が善人の範疇から外れているからなんだけどさ
善い事ばかりするから善人なのか
たとえ善い事しなくても
とりあえず善い人に ....
本当に美味しい物 味わいたかったら
めいいっぱい腹を空かせるか
先に不味い物食べておいた方がいい
かも知れません
私は卑しい男でございます
女性と美味しい夜をたのしみたかったら
その前 ....
コロナ禍によって
マスク装着が常識となった
目元だけだと美しく見える
彩るのではなく隠すという
新しい化粧法を獲得したのだ
外せなくなったマスクは
パンツと同じ下着となった
口元が陰 ....
時は河に喩えられる
上流から下流へと流れ流れていくからだろう
河の水もこの地球の上では
万有引力に縛られているみたいだ
人間は
地球と言う磁石に引きつけられて
立っているみたいだ
....
柳に、ゆれる
午後
静かな、足どり
きいてる
高嶺の、ひぐらし
なき忘れ
小さな、ふり袖まで
とりに帰る
話を盛りたがる人たちがいて
帳尻を合わせなければならなくなる現場がある
あの病院の中では今までも今も
ん~ごいことがなされている
のを知っている身としては
正しいことがなされていると ....
目を閉じれば
あの時のあなた
鮮やかに
目の前にいるかのように
誰よりも綺麗でした
あのあなたは
あの時のあなたは
大袈裟ではなく
嘘偽りもなく
あの時を潤すように
....
ターコイズブルーの湖、三つ
ねっとりと動かず
こんもり黒々とした山々の頂きに
ぽっかり ひっそり
横たわり在る
(空は妙に白く透き通り
皮膜の裏光り)
湖は波一つ立てず
こちら ....
体育の時間、卓球のサーブ本気で打ったら怖いと囁かれる
サーブのバウンド2つちゃんと打ってから物言えや
Netfrixで
欧米の猟奇殺人ドラマを
次から次へと
観続けると
普通の殺人なんて
クソつまらなく思えてくる
最低でも首や局部を切り落とすことが
望まれる
そんなドラマが世界中で ....
パラレルパラソルげっそり痩せちゃう
必要悪 経費でおとす
ついでにオリンピックわんさか
金色夜叉
どっかんどっかん トマホーク
育児放棄
とんからとん蔦絡まる
どこぞの花園 ラベンダーで ....
雨が降っている間は
動かないでいよう
ズボンの裾を折り返して
恥ずかしい靴下を
誰かが笑ってくれたら
ピンポンみたいな会話で
飲みかけのコーヒーにも
負けない温かさが
胸を通り ....
丹精込めて育て上げた
ユリの花を奪われ続けた被害者が
加害者に言う
「あなたはユリしか目に入らないのか」
「ユリしか目に入らない」
ついに言ってしまった
恥も外聞もな ....
誰も褒めてくれないから創作活動応援隊員としては良くやってきたと自画自賛したいのです。
悲しいのはペラペラの現在詩(大衆現代詩)が独立する前から飲み込まれ続けていること。
そうゆうものだでは ....
有給休暇の朝、
行きつけの銭湯へ行き、
行きつけの喫茶店でモーニングを食べるのが、
ルーティーンになっている。
それから、
「竜とそばかすの姫」を見に行った。
ここまでは、こないだの休みと ....
梅雨明けした後
夏の暑さがやってくる
冷房の効いた部屋
一度入れば出られなくなるぐらい
心地良い涼しさで満たされている
夏は暑いもの
それは変えられない
薄着になれる季節
....
相応しい時刻
相応しい場所
冷たい陽だまりの街
踊る薄明るいシルエット
途切れ途切れの舞踏曲
鍵盤を重々しく擦る音
相応しい場所
窪む繊維の残響
頬に巻きつく筆跡
....
本当に困ったときには
道路標識の人型が助けてくれる
人通りの少ない深夜
こっそり
丸や三角の金属板から抜け出して
うなだれる誰かの肩に
ぽん、と手を添える
自転車を遠巻きに眺める ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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