水に馴染まず
錆付く事を恐れた私
壊れた金属片に癒しを求め
冷たい温度が心を写してくれる
高速化が進む
取り残された
部品は間に合わず
旧式と呼ばれた
時代は私を必要とはしない ....
きみをひらくと
なかから ちいさなきみが
ぽろぽろと はだかのままで
たくさんの 砂金のようにこぼれて
たくさんのきみは 少しはずかしそうに
ひざをかかえてる
....
朝起きたら
『おはよう』
昼人に会ったら
『こんにちわ』
夜寝る時は
『おやすみ』
そんな決まりきった挨拶に
『さよなら』
日本はアメリカの衛星国を選んだから
大リーグが プロバスケが ハリウッドが
押し寄せてくる
日本はハワイの次の属州だから
メディアをひねれば
アメリカンスマイル全開だ
日本語が上手なヤ ....
火をみた事が無い彼女の為に
僕は火をつけて回ったのだ
燐寸箱
煙草の箱
捨てられた新聞紙
彼女は大きい火を見ると喜ぶので
どんどん火は大きくなった
ベンチ
ゴミ箱
公衆便所
車 ....
ほんのり赤い
あなたの頬
愛しくて
愛しくて
ぎゅっと抱き締めた
暖かかった
ふんわり白い
積もる気持ち
触れたくて
触れたくて
思わず飛び込んだ
冷たかった
覚えてる ....
ボルトなのか
ワイヤーか
回転系が消耗されて行く
大手特有の対応では
何の説明にもならない
機能的な問題ならば
修理期間は短い方が
良いと言える
特に何もしてなくても
....
{ルビ微睡=まどろ}んで、乗り過ごすうちに
春まで来てしまった
0番線から広がる風景は
いつかの記憶と曖昧につながっていて
舞いあがる風のぬくもりが
薄紅の小路や
石造りの橋や
覗き ....
あの人
昨日の真夜中に
「ここではないどこか」に
行ってしまった
展示品現品処分19800円で買った
ちょっぴり傷のついてるセミダブルのベッドに
私一人を置き去りにして
煙が消える ....
国際的なホテルの前には、立派なスーツを着たベルボーイが立っていた。
駐車場から出る車の警告音が鳴らされる。
人々は、まだ見ぬ車の姿におびえ、左右どちらかに少しばかり、ずれる。
大きな旗と、大 ....
神が振ったダイスが
地上に落ちる
この地の運命は決まったのだ
ある者は喜び
ある者はうなだれて涙を落とす
ダイスに従って
轟音とともに風が吹き
幾つもの稲妻の光と音が響き渡る
地は震え ....
言葉の原野
意味の森
君は いつでも そこで 休む
言葉の神秘と たわむれて
日が暮れるまで
秘密の作業にいそしむ
開拓者の小屋は
パソコンが置かれ
鉄筋マンションの五階に ....
高校の時の現国の教科書に載っていた小説に惹かれて高校
をサボって海を見に行った事がある
普段乗る電車の向かい側の電車に飛び乗って30分ほど揺られた
私は真面目だったし学校をサボるなんて事 ....
僕は男だから
産む痛みを知らない
同じくらいに
産まない痛みを知らない
痛みなんて知らない
ここは戦地ではないから
僕はあなたではないから
幸せになる方法を知らない
幸せにする ....
君が
ぽつん。
と残した香りが
僕の表面を覆う理性を
突き抜けて
真ん中から少し左を
ソーダ水のやうに
刺激してくる。
今になって
ああ、あ ....
Colonel Aquamarine
愛浦憂馬作
批評子訳
My soul is rom ....
翼を有する生きものに
あこがれていた
のぞみの場所までは
もちろんのこと
そこから
遥かな地平のすみまで
こころはきっと
羽ばたける
翼を有する生きかたに
あこがれて ....
『声』
『聞こえますか?』
はい 聞こえます
『泣き声』
『聞こえますか?』
…
『聞こえますか?』
はい…
だけど…
聞こえないふりをしています
夜空に並ぶ無数の星
一つ一つを
好きな分だけ写真におさめ
好きな物だけ机に並べる
タバコ一本火を灯し
窓をカラリと開けてみる
ふわりと夜風が舞い降りて
はらりと写真が舞い降ち ....
今、踏んだ、枯れ枝
その中に眠っていた想い
遠ざかってゆく
永遠に
今、放った、貝殻
僕の手のひらの温度を引いて
遠ざかってゆく
永遠に
雲は遠くの水平線に砕け
....
かた目をつむってご覧なさい
指先に抱えた透明を
明るさに透かして見えるのは
ある日の空や海だったり
はたまた宇宙のように綺麗でしょう
その水結晶の輝きは
確かにあなたの瞳の薄い ....
鳩を
裂いて、裂いて、裂いて。
裂いて、
裂いて、裂いて。
裂かれていく鳩たちが
最後にみたのは自らを裂く私
恨みなさい、
恨みなさい、
その{ルビ眼=まなこ}に映る私 ....
見かけたときに
気持ちが踊ってた
僕は君にひと目惚れしていた
突然のことだけど
僕は忘れてはない
僕は君にひと目惚れしていた
緑のカーディガン
小さな靴が並んで
僕 ....
過去の忘れ物は
二度と取りに戻れない
だからボクは
今を一生懸命生きる
少しでも
持ち物を落とさないように
乾いた枝を踏んで
分け入ってゆく
ひとり
黒い森へ
木漏れ日と見まごうほど
雨のよに降り注ぐ見知らぬ星座
足元の影
黒々と
獣の踏みならしたあとを
なぞってゆく
....
瑠璃も玻璃も光るのに
琥珀も瑪瑙も光るのに
私はどうして光らない?
石は磨けば輝くが
人は磨くのではない
人は研ぐのだ
五感を研ぎ澄まし
己を研く
その輝きはどんな宝石 ....
僕らは永遠
その真ん中
だから無限
さぁ歌おう
く・く・くらげ
く・くく・水母
水母の母は母水母
母の水母の母は母水母母
母の母の水母の母は母母水母母
母の母の母の水母の ....
鞄を腕の下に滑り込ませ
たましいを守っている
誰にも触れさせないぞと
柔らかい心を守っている
歯向かうには小さい手
笑うのには邪魔な鼻
あの子のようには戦えない
君のようには笑えない ....
サヨナラも言えないままに
また一つの季節が過ぎてゆく
もう何度別れただろうか
どこかで会えると信じたままに
私は一人に戻っていく
君がいくつかの年を重ねたように
私も同じだ ....
ねえ手を繋ぎませんこと
恥ずかしいのは私も同じ
否、と御即答されるのは
判っているけれど
はあっと息を吹き掛け
一瞬の合間に空気が
冷やされ地面に落ちて行く
まるで貴方 ....
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