曇天の沖から軟らかく
水の予感を含んだ風
割れそうに痛む頬を包み込む
声は白々しく掠れて
雲が低く海を押すように
閉じ込められた玉砂利が
剥き出しの道に拡がる
窒息を誘う膜
....
かなしみに しずんだ
せいかつ なので
どうしても
いのちが ひとつ
たりなく おもえるので
こねこを もらってきました
かなしみにも
どこかに
あたたかさは あって
あたたかな ....
ぬるま湯の中 砂を食んで微睡んでいた
薫風が煌めかせた真珠 垣間見た虹彩
柔膚に刻まれ 未だ灼け続けている
吐息は只 彩光のみ
断末魔に聳える 清涼の蜃気楼
貝覆い叶わぬ餞に
....
こねこが じゃれついて
わたしのてを かじっていると
どこにもやれないものを
すこしずつ
かじりとってくれて
いるようで
にんげんのように
わたしたぶんだけ
おもたくなったり
し ....
ここには居場所がないけれど、
実はどこへ行っても居場所はなくて、
探して見つけられるようなものならいいけれど、
そんなんじゃなくって、
田舎の土の匂いがしない砂利道で、
掘っても掘っても ....
彼は探していた
花束を手渡す
たった一人の{ルビ女=ひと}を
高い壁に挟まれた路地
いくつもの窓の隙間から
漏れる{ルビ喘=あえ}ぎ声を耳に
彼は通り過ぎた
( 一面の曇り ....
青空に手を伸ばしたよ
全然届かないけどさ
僕はお空より
届いて欲しいものがあるから
でもなんでだろうね。
それを ....
君と共に生きた道
それが僕の宝物
例えば君に逢えなかったら
今の僕は無かったろう
こんなに苦しむことも
こんなに嬉むことも
君にあって芽生えた感情
君に逢えるだ ....
懐かしい風に
呼ばれ行く道
雨まじりの風は
ボクに強く当たったけれど・・・。
風はそれでもどこか優しく
人通りの少ない公園で
風を独り占めにしているようだった
ココ ....
だんだんと太陽とともに過ごす時間が
ながくなってゆく
日に日に
それでも
ここが夜なら
あそこは朝で
やっぱり地球はまんまるい
まださぶかったころに
浜寺公園行きの電車を
....
泡吐き 水面の己を限界に量る玉杓子
自縄自縛 苦行は目眩まし
河鹿に焦がれ キリキリ螺旋巻く腑
絡みつく藻屑
届かぬ言訳には充分
尾の有無も 手足の有無も
判らぬ身なれば
....
朱鋼からFOXBOX『箱狐』へ
頭の中で声がする
「もう手遅れだ」「足掻くな死ね」
恐怖の憶測で彩られた脳味噌は
やがて衰退の歴史へと突入する
震えろ崩れろグロエロロボット ....
つよくドアを開けた
勢い込んで歩き出した私を
なまぬるい夜が迎えた
予告なんて
してくれやしない
自然も人も
昨日までの冬が
過ぎ去っていたのに
日中は太陽がいるから
冬も偽 ....
遠いロンドンに宣戦布告してみたり
そばに立っててくれと頼んでみたり
それでも飽き足らないので
火星の蜘蛛と宇宙に飛び出してみたり
それでもどうしようもないから
私に火をつけてくれと懇願してみ ....
4時間くらいの間に夢を見た
ピーターパンに会う夢を
初めて見た彼は
長くカールしたまつげに
緑色がかった瞳をしていた
とても神秘的で優しい目だった
その瞳をのぞき込むと ....
ボクは人間にいじめられて人間が嫌いになった
そんな時、あの人はボクの頭を優しくなでて
話しかけてくれた
そして大好きなボール遊びをしてくれたんだ
遠くに投げたり近くに投げたり
....
春夏秋冬
どこにだって
君との思い出がこびりついていて
それがたまらなく
たまらなく悔しいんだ。
ほら
今日もまた
隣のきれいなおねえさんが
税金を納めたよ
もう
モバイトしてワークしている
場合じゃないんじゃない
ほら
いつまでも
決心がつかないでいるから
きれいなおねえ ....
「 ミサイル 」
どこかの星の片隅から
ボタンひとつで
とびだ ....
意味も無く天井を眺めると
ヤニで微かに濁る壁を通り越して
或る日の横顔が浮かんでくる
空間に溶け込んだ表情は
手を伸ばせば頬に触れれるようで
近づけば温もりを感じれるようで
あるはずの ....
おそらく私には 誤った条件付けがされている。
ある刺激Aに対するBという反応。
この{ルビ入力=インプット}は正しくない。
誰か消去してくれ!
このやっかいな「学習」を。
パブロ ....
ざわ
ざわざわざわ ざわざわざわ
ざわざわざわ ざわざわざわ
ばさ
ばさり
ばさばさばさ
ばさばさ
「あ、お母さん。ハトがケガをしているよ」
「あら、かわいそうねえ」
「何か ....
花は桜にて
新鮮に咲き誇る
桜花など
枝から折り取り
その ソメイヨシノなど
食っちまえ
日本語で 『シメイヨシノ』など
もぐもぐ 咀嚼して
酒の肴にして
明日の排便で出しち ....
笑え
私に涙は似合わない
だけど時々なら 泣いても良いよね
泣いても何も変わらないって言うけど
変わるんだよ
気持ちがすっきりしてね
また 自然に ....
真っすぐな目
真っすぐな思い
君の手
記憶
僕らは自由だ
限りなく
果てしなく
一人でご飯を食べていたんだよ
それは仕方のないことだった
わたしの家は特殊で複雑なので
他人からは簡単で残酷に思えることが
仕方の無いという言葉で片付いてしまう
祖母は一人でご飯を食 ....
今日初めてあった女と話をした
取り留めのない日常会話
笑う女 笑う俺
作り笑いの連鎖
何回だって笑ってやる
たっぷり作り笑いは用意してある
でもなんだかなぁ
いつも前に進もうとも ....
空は
地球を抱き込み
星の光を反射して
きらきら輝く
長い美しい髪を持っていました
『恋する空の髪』
宇宙風にあおられて
空の髪が凪ぐと
地上からはハケではいたような
....
その木はぬくもりの森の中にあった
根を深く下ろし
広く伸ばして
太陽の光で守られていた
その木から放たれる力は
周りの生き物の命に
安らぎへのメロディーになった
その歌を耳にするものは
....
あなたへの想い
ひとすくい
優しく掴み取ろう
それが全ての始まり
ぎゅっと
手で固めて
しっかりとした土台を
あなたへの愛の素を
ゆっくりと
転がそう
あなたへの愛の海で
....
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