どんなにはなれていても
そこに
あなたがいれば
わかる
(きがする)
ふれるたび
かんじて
あたしは
あなたを
にんしきできる
(きがする)
....
君の手は何をつかむためのもの?
君の言葉は誰を包むためのもの?
手が二つあるからこそ
人間は愛する人を抱きしめられる
心があり口があり言葉があるからこそ
愛する人を優しく包むことができる
....
乾いた空気を
ぎゅうっとにぎる
繋いだ手の感覚は
何となく覚えているから大丈夫
今日も一緒にお散歩に行こう
表通りの十字路は避けて
少し遠回り
もうすっかり春だね
ってたわいもな ....
空を見て歩いていたら
どこまで行っても空で
そりゃ曇る時も
ポツリと来る時もあるけれど
夜になっても
そこには空があって
そうそう大雪の日は
空も地もその間も真っ白で
境界線す ....
雨があんまりしとしと降るから
あなたのことを考えます
どうしてこんなに好きなのに
いつも届かないんだろう
あなたが望むというのであれば
何でもできそうな気がするのに
あなたを思うと ....
こんなに心が泣いたのは久しぶりだと、ジブリを見た。
恋はこいと読むが、
来いも恋と読む、言葉の迷宮に入って、
恋来いと言って、子宮で晩御飯を考える。
今日のおかずを並べて、
腹を満たす ....
あなたを通り過ぎた風は
凪いで
睫の高さで追いかけていた
ニ歩先の肩甲骨と
くしゅん、と鳴った鼻
とのあいだに、置いていった
指先にのせて飛ばした
内緒のくちづけの形をした
ふ ....
水を、欲している
のどの ずっと奥のほうで
さかなが泳いでいる
季節が融けはじめていることに
気づいたときには もう
わたしのなかの海は 浄化され
沈殿していた過去があふれ出て ....
気がついたら
目の前に森があった
そうとうぼんやり歩いていたらしいが
もしかしたら忽然と姿を現したってやつかもな
とにかく入ってみる
ほとんど光の入ってこない
真っ暗な森だった
....
幼い頃からいつも一緒でした
わたしとあなたは
いつしか
あなたの右の指に花が咲くようになり
わたしの左の頬に花が咲くようになり
わたしたちは
その花を愛でたり食べたりするよ ....
不安で寂しくて
いつもキミに八つ当たり。
「大丈夫だよ。」
その一言が
聞きたくて。
カラッと揚がってごきげんの
エビフライにも意地があります。
ピンと伸ばした背筋なんて
エビの本分ではありません。
ごきげんなのは所詮、愛嬌です。
無意識のうちにキツネ色を望んでいたなんて
....
ひとつぶの声・ひとつぶの水
{引用=
祈る人は知る
自らの歌が
ひとつぶの声であることを
自らの祈りが
ひとつぶの声であることを
橋を離れ
その下の暗黒を離れ
いまや大河の様 ....
私なんて
存在価値ない。
生きてる価値、ない。
それでも
死にたくない。
死にたくないよ。
あああ だるいなぁ。
朝の
薄暗い雲の間から
朝だよって
太陽の光が差し込んでいる
空
昼の
地球で生きている
すべての生き物を育み
暖かく
時には生き物を殺してしまう
熱い太陽が光る
空
....
ただ。ね
キラキラしてたんだよね。
ただ。ね
嬉しかったんだよね。
ただ。ね
優しい め してたんだよね。
ただ。ね
かっこよかったんだよね。
ただ。ね
あったか ....
そこはいつも夕暮れで
暗く沈んだ花園
ある時
一匹の鮮やかな蝶が生まれて
その上を軽やかに舞い始めたのです
私は長いこと
絡み合う植物でした
痩せた葉は光合成を忘れ
さりとて枯れる ....
夏にして 君と出会い
秋にして 君を想い
冬にして 君と結ばれ
春にして 君を愛す
{ルビ季節=とき}を越えて 我が心
奪いし君の その{ルビ未来=さき}に
{ルビ永遠=とわ}の二人を ....
言葉と言葉の間には
言葉はないけれど
言葉にはならない
人から人への言葉がある
言葉は全ての中の
ほんの一部分の表れ
書かれてあることよりも
書かれていないことの方が
圧倒的に多くある ....
醜い身体を機械に預け
新世代へ突入
虫から機械へ
全てはCockroach
機械音のする羽音
暗闇を覗く暗視眼
新たな時代を生きるために
銀色で己を包む
古から存在した ....
ハチミツみたいな
甘い恋が好きよ,sincerity
いきなり結婚しようだなんて,あなた,早すぎやしないかしら?
それでも
困った時はそばにいて
そっと背中押してくれる
あなたが好きなのよ
心の ....
木の枝が重ならずに生きていくことを
描き言葉と伝え言葉が生まれる
それぞれの心の在処を
まるでひとり言でも呟くように静かに
少し楽しげに君は教えてくれる
大きな木の根元に寝転んで
....
ぼくの目は
右にいっこ 左にいっこ
ふたつ合わせて
にこ
ぼくときみ
ふたりそろえば
にこ と にこ
ふたりで にこにこ
....
風呂の中で
足を伸ばして
長風呂で
くつろぐ
入浴剤をいれ
ユズの香り
すべすべの肌
湯を熱くする
シャンプーは楽しい
泡をたくさんたて
きれいに洗い流す
心の垢も取れる ....
休日のキッチンでイタリアンサラダを作っていると
天井から垂れ下がったホーテンベイリーが僕に囁く
「ちまきにしてしまえ」
しかし僕はちょうどその時
革命に参加しなかった無産階級のことを思っていた ....
機械でさえ泣き笑う
ハイテク先進し心の豊かさ後進するこの世
この太陽系の
青い星に産まれて
月の模様が兎に見える
島国で育って
アスファルトジャングルの
この街で生きて ....
小さな子供たちは
小指で誓う
幼稚園の無花果の樹の下で
色づく頬はうふふと笑う
遠くで鳴るオルガンはメヌエット
大きな子供たちは
唇で誓う
通学路を外れ孤独を埋めるものは二人以外には ....
今さらその切符を買ったことを
後悔しても始まらない
どうせ次くる列車にはねられて
僕はその生涯を終えるつもり
・
きっかけはなんだったろう?
ろくに覚えてもいやしない
ただこんな終わり方 ....
「なぜ、こいをする? なぜ、あいするの?」
わたしは、じぶんがかわいくてしかたがないからです。
わたしは、じぶんだけはしあわにいきていたいのです。
だから、ひとにこいをしてあいするの。
じぶん ....
嗚呼 今頃 汗を流しているかな
こっちは 思ったより 風が気持ちいいぞ
生命の縷々 断ち切れぬなら
流れのままに 摂理のままに
嗚呼 今頃 笑っているかな
こっちは 思ったより 風が ....
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