熱がある
からだのふちを{ルビ象=かたど}るように
白く明滅する波
その中に
おぼれている
ひかる 虫
いくつもの
目を瞑れば
しんしんとうなされて
寝汗
小さく ....
今歩いているこの路地が
たとえば海沿いにしかれたひそかな町の
その奥に抱かれた狭い路地だったとして
世界一小さいという砂粒が
つもって出来た町だったとして
もうあと何件かの民家を越え ....
ぶつぶつ
ひとりごとをいいながら
ひとが
えきのかいだんをのぼっている
おそらく
なにかたいせつな
くんれんをしているのだろう
ことばをはっするたびに
すこしずつ
もれていくもの ....
「たいして格好よくもないし金もないし
これといってとりえもないのに
なんで俺みたいのと一緒にいるの?
どこが好きなわけ?」って訊くから
「あなたのそういうとこ。」って答え ....
雛たちが 親に
さえずる 朝
甘えたい 甘えてる
そんな朝
自然のなかの
優しき メロディ
ピピピピ と可愛い
メロディに
親を信じ 餌さを待つ
雛の ....
捻れて
ひねくれて、
螺旋を描いた それは
縦に縦に伸びて
真っ直ぐになった
本当は
最初から最後まで
真っ直ぐなものなんて
ないんだよ、と
諭すように
....
緑の草原の中の静かな輪廻転生
ガサガサ音を立てる
鳩の胸を貪る名前
風が吹いて倒れた草の
(修飾しています)
冒頭で死んだ幾人かの名前を
読み上げてい
とても遠いところから凧を焚く
て ....
君が 初めてだった
僕が病気であることを敬遠したりせずに心から心配してくれて
僕が詩人になることを笑いもせず誰に言うこともせず(病気のことだってそうだ)まるで夢物語を聴くみたいに心から応援し ....
故郷が絵に描いたような田園風景だったら
よかったのに
なぁーっ
「あの美しい」って
帰るところを修飾できたらいいなって
ビルとビルの隙間から生まれ
コンクリートと酸性雨のあいだで育ち
....
そうね例えば、
あたしがブリトニーなら、
あたしのもったいぶった言い方も、
あなた、
関心持ってくれるのかしら。
あたしがどうしてこうなったのか、
あなたも ....
時々生きている事を
忘れてしまっている様な気がするんだ
来るぞ死がやってくるぞ
避けるんだ回避するんだ
そんな事もう忘れてしまったんだ
その代わりに蝕む ....
2007/04/23
牡丹が咲くと
必ず風が吹くのです
誰かがそんなことを言うから
今日も不機嫌そうに
風が舞い降りて
牡丹芍薬百合の花を
へし折ってやる ....
名前盗みはいつもその人の
一字だけをガリガリと齧り取る
決して全部は食べない
いろんな味を試したいから
名前盗みに名前を齧られると
そこだけぽっかりと
まるでそれすら名前の ....
また買ってしまった…
飲みたくもない抹茶みるく
あなたがおいしいって言ったから
もう忘れたはずなのに
私は抹茶のほうが好きなのに
あなたが私にみるくを入れたから
もう抹茶には戻 ....
約束の時間になっても
あまがえるは姿を現さなかった
もうすぐぽつぽつと青苗が植えられる水田は
今日の雨を十分に吸収して
ちょっとした池の様だ
ゲコゲコ
申し訳なさそ ....
イチコが僕の家にやってきたのは
今から十年余り前のことでした
四月の暗い雨の日でした
皆が雨で桜が散ってしまうと
嘆いていた日でした
当時住んでいたアパートの玄関 ....
石橋をたた…いててて
石橋をたた…み屋さんがほらめずらしい今どきチャリで
えーと
あー乗ると皺になるじゃないかー
あーのるどしわになるっぢゃねっがー
アーノルド・シュワル ....
応答セヨ
応答セヨ
司令部
司令部!
応答ネガイマス!
応答ネガイ…
ダメカ
フルサトノ星ニハ帰レソウニナイ…
ぴぃん ぴぃん ぴんぷる ぱん
ぴんぷる ぽんぷる ぴんぷる ぱん
くらがり ひろがり つきあかり
くるくる わたしの すぽっとらいと
....
廃墟と化した地下通路に夕刻特有の緑色に褪せた光が射し込み少女の痩せた乳房に陰影をつける
かつてコインロッカーとして使われた金属の塊は今は小動物たちの手狭ながら居心地の良い墓場となっていて室内には ....
俺はあいつが嫌いだ
はらはら散る桜と同じくらい嫌いだ
もっとも俺は
ぼとんとみっともなく落ちる椿も嫌いだが
だって考えてくれ
生首に潔いもクソもあるか
ぼとんと落ちようが未練たらしく落ちよ ....
止まり続けるから動けない
ここで空を見上げるのは
何の意味もないというのに
歩くことは不幸になる
幸せとの遭遇率は半分
構造上そうなっている
歩かなければ楽なのに
意味のない ....
どういうわけか
門の前にいた
平安調の赤い柱と白い壁
門の屋根の下には
「時の門」
と書かれていた
その重たそうな大きな扉の前に
甲冑を身にまとった
時の門番が立っていた
自分の存在 ....
片目ばかりが傾く夕べに
しあわせの少ない膝を抱き
花はつぼみのうたをうたう
午後にひたいをしたたるものは
すべて血のように感じられる
その熱さゆえ その太さゆえ
....
涙を流しなさい
お花に水を与えなくっちゃ
強くないんだもの 私もお花も
伝う雫を 如雨露に溜めて
こんな物でもいいのかしら
嫌がらないでね
お昼を過ぎたら
お外に行きましょう
....
昨日と同じ言葉でわたしはおはようをいう
昨日と同じ声で
昨日と同じ表情で
昨日と同じ空に
昨日と同じ色合いの雲が浮かぶ
というのは嘘で
昨日と同じものはなにひとつなく
昨日と同じではあり ....
また ここに来ました
あの石を 一体どれだけの人が踏んだのたろう?
そりゃあ もう この世には無い位の数字
初めての時は あの人が隣にいて
そりゃあ もう この世には無い位の数字
....
友達になろうと言う前に
もう友達になってる
デートしようと言う前に
もうデートしてる
つきあおうと言う前に
もうつきあってる
セックスしようと言う前に
もうセックスしてる
....
あなたから教わったことが
いまでもわたしをたすけてくれる
そんなあなたは魅力的であると言ってもよくて
いまでもわたしは
あなたへの愛を感じているのに
会えないんだ
障害はなくて
順調に進 ....
「 きょうはせんたくびよりねぇ 」
「 おれもほされたいよ
べらんだに 」
「 まずあらってこなきゃだめじゃない
あんたじたいを 」
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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