わたしたちはゆるやかに
つながっていくだろう
春をわたる風のように
だいじなことは
たぶんきっとあるだろう
だけど
それがどうだというのだ
わたしたちはとうめいになった
....
青い雲 白い空 とまどう僕を笑う君
クールに決めるつもりが 落ちつかない僕
君の手を握れたら 少しぐらい落ちつくかな
陽ざしは暖かいけど ....
雨上がりの世界
虹はもう、霞んで
短い終末を迎えた街に
新しい世界がやってくる
隅っこでうずくまったままの
黒く淀んだ
嫌われたものたちの声が
啜り泣いているのを
人 ....
■君の脚に敬意を
のっぺらぼうの バリトンサックスのよう
■風をきる
山ねこ山ねこ、英語の似合わない恋人探して、橋の下。
■イチゴシロップ
にっくき左足は桃に詰められて川 ....
もう
どこにも帰れない
そんな気がした夕暮れは
どんなことばも
風にした
ながれる雲の
行き先はしらない
突きとめずにおくことが
しあわせだとは
....
人は時を渡り行く渡り鳥
出会いと別れを繰り返して
寂しくなんかないと
頬をつたうのは涙か雨粒か
風にかき消された言葉
微かに耳に届いた
両手の指のひとつひとつに
小さくやわらかな輪が回り
手を振ると鳴り
息を吹くと鳴る
午後の雲を聴いていると
輪も静かに聴いている
降る言葉に触れ
少し揺れる
握 ....
この太陽は 若く
光が とっても 透明で
退廃や 停滞を 知らない
月と太陽が 見かけ上
同じ大きさに 見える
神秘を 理解して
たおやかな 青空を 仰ぎ見る
光を 両の ....
階段の近くで生まれました
階段で話をして
それから歌い
お互いの名前を呼び合い
Tシャツ、セーター、靴下、下着の類
何度も着替えをしました
時々触れて
時々離れて
おしなべてそのどちら ....
十九日鼠がぼやく
後一日我慢すりゃあよかったんだよ
三日鼠が反論する
あんたはいいよ
俺なんてもうどうしようもないぜ
二十日鼠はそんな二匹の会話を聞いていた
十九日鼠はまだ悔やんで ....
雨の日に
美術館の裸婦像は
艶やかに
やがて本当の姿を見せるだろう
ぼくも同じだ
ぼくの想いは風に乗り
雲と流れて地球儀の裏側の
ひとつの地平となるだろう
暖められた卵のように
....
「タキシード仮面が来ないの」
と電話がかかってきた
うるせぇよ
とだけ言って電話を叩きつける
眠りかけた脳味噌を無理に起こされて
不機嫌な目の中に飛び込んでくる
いつかどこかで聞いた言 ....
おちんちんが歩いていた。
ここは、
公衆の面前なので、
さすがにそれはないだろうと、
ひとこと注意すると。
「みんなやってますよぉ。」
と返された。
....
貴女への想いを空へ投げて宇宙の果てへと波紋を伝わらせる
そうすることで僕は自分の気持ちを世界に示そうとする
特に夜空に
あの無限の星々は僕のものとなるのだ そして深呼吸した胸に星々の光が ....
海鳴りのする
愛人の手
不完全な跳躍
不完全な沈黙
千の太陽が忍び込む
円形の虹の純粋経験
カマンベールチーズの正六面体
豚のように美しい
豚のように熟睡している
ありふれた距離に堪 ....
まずは色金山で軍議だね
そして首塚
次は血の池で
槍ではないけれど
互いの刀を洗いっこしよう
その後に
足湯でご機嫌になってから
あの大きな観覧車に乗ろうか
僕の目の前にあるのは
君の赤いヒール。
真っ赤なヒール。
真っ赤な林檎を踏み潰す。
君のヒールは
僕の頬の上で踊りだす
冷たい
硬い
ジャリジャリするよ
ねぇ、シャロン
....
人嫌い激しく
人の多い事に閉口してしまう
どうして皆はたくさんの人の中で
それぞれ別々の会話をする事が出来るのだろう
・・・
僕に向かって夢がある様に人は言う
本当はとっくに消えてしまって ....
目を瞑る
暗闇のなかで目を瞑る
どこか遠い場所で
点と点を結ぶように
だれかとだれかの
唇と唇がゆっくりと触れあうと
それを合図に違うだれかが再生ボタンを押す
暗闇のなかに
....
あなたの見ている私と
真実(ホント)の私は違う
いつでもポジティブで
いつでも明るくて
いつでもハイテンションで
誰にでも優しくて
どんなときも笑顔は崩さなくて
弱音はほとんど吐かな ....
言うに言えないことがあって
親友たちに相談しても
そのひとことだけが言えなくて
言えるとしたら
その相手とはすなわち
あなたではない誰か
そっちに行くのはめんどうで
それでも行きたい ....
心なしか頼りない日差し
見上げる視界の右片隅、
夏に覚えた眩暈が
いつまでも居座る気配です。
鳩が不格好に歩く石畳、
高い高い螺旋の、
廻る、空
に、墜落する飛行機雲。
始ま ....
ほねがおれた
はやく なおるように
にぼし たくさん たべてる
いつも たべてる にぼし にぼし
ねるとき
いきが にぼし くさくて
ぼくは
そう
まんぞくな ねこ。
父が亡くなり
姉が嫁に行き
母が亡くなり
ひとり男暮らしでも
広い庭に
今年も咲き誇る
沈丁花
シュルレアリズムの沈む浴槽
蛇口をひねれば あの子の首は捩れて切れる
瞳のね、綺麗な子だよ 可哀想に
真紅のね、似合う柔肌だよ 気の毒に
美は死と補い合って時に共倒れするから
三月から五 ....
愛するという言葉はいらない
もう君はいないのだから
別れの言葉もいらない
戻らないと誓ったのだから
わたしの心のポケットには
誰の手も入らなかった
だから小さくもなかったし破れることも ....
じっとしていたら
こじれることはなかった
もしかしたら
どちらにしても
すべてを止める方法なんかない
あなたも
わたしも
渦巻く関係性のなかで生きている
予感や実感を
それぞれに ....
真っ白な紙の中に
何でもない文字が
単純に並んでいる
けれども
そこには
見えないものが見え
聞こえないものが聞こえ
何かを訴えて
人の心を響かせる
真っ白な紙の中で
言葉は響いて ....
「明日の時の長さは?」
風を切って走る
スカイラインの窓越しに見えた
雲の名前が思い出せない
春の終わり
もしくは
夏の始まり
駆け足で過ぎていく短い季節に
朝 ....
あけすけな武士たちが白い地表を彷徨う
みなヨツンバイになって
互いのたまごっちを通信させながら
油断のならない褌をケチャップに浸していく
交差点から交差点へと
武士たちはフラボノイドを過 ....
4694 4695 4696 4697 4698 4699 4700 4701 4702 4703 4704 4705 4706 4707 4708 4709 4710 4711 4712 4713 4714 4715 4716 4717 4718 4719 4720 4721 4722 4723 4724 4725 4726 4727 4728 4729 4730 4731 4732 4733 4734
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.87sec.