ブラウン管に浮かんだ偽物の海を見ていたら
涙が出てきた
涙も海に帰りたくなったのだろう
あれは偽物なんだよと教えてあげたけれど
あとからあとから
俺も私もと押し合いながら零れてくる
それを ....
やせた、やせた
七キロやせた
わたし、ちょっと綺麗になったみたいよ
そして
あなたのこと、やっと忘れられたみたいよ

さようなら
ポテトチップス
グミ
チョコレート
キャンディ
 ....
 問) けんじくんは夏休みに、385ページの本を1日12ページずつ読むことにしました。
    何日で読み終えるでしょう?



 答) 385÷12=32 あまり 1
    最 ....
 反転された文字列から入口を探す
 隠された仮想領域のことばを拾いに
 ほの白い闇に明滅する極小級数の記号は
 ところどころ渦を巻いてわたしを惑わせる
 黒色星雲の配置にならい なぞるカーソル ....
下山の途中
私はひとりの老熊に出会った
老熊は土に杭を打っていた
私は気づかれないように迂回して回ったが
思いがけず鳴ってしまった熊鈴に気づいた老熊は
私に向かってにこりと微笑みかけた

 ....
しんせり

この言葉の響き

好きなんだ

真言のような

感じで

ひらがなの、その感じも


ぼくは女と別れてから

とても楽になっていた

会いたい気持ちとは
 ....
 背後の空に 
 {ルビ烏=カラス}の群が旋回していた 

 丘の上の広場で 
 寄りかかる柵から身を乗り出す 
 
 目の前に広がる凪いだ海 
 正午の日は
 無数に{ルビ煌=きらめ ....
赤いポストが僕に迫る

まあ待て!


あの子は逃げやしない



.
久し振りの友に電話をかけた

女が出た

「現在使われておりません」

と言われた



冷たい声だった
悲しみの街の
悲しみの駅に
悲しみ行きの電車が着いた

悲しいプラットホームから
悲しみをチャージした人が
悲しく乗りこむ

この中にきっと
私より悲しい思いをしている人が居る
そ ....
朝、彼は四十三年の生涯を終えた。
病名は、食道癌。
札幌のライヴハウスの老舗ミルクで初めて会った。

はなをかんだ後ちり紙を見るか尻を拭いた後ちり紙を見るかの話

これは、ネタである。
 ....
わたしはいい人を演じている
間違いない

人の悪口は言わず
頼まれれば断らず
お年寄りには席を譲り
飲みの席でも気を使い

赤ちゃん見れば手を振って
重い物は無理して持って
泣いて ....
手にしたペンが
ここを握れと言っている
真っ白い紙が
これを書けと騒いでいる
すべての物が語りだす
物と心は離れない
物にも目や口や耳がある
その魂を描くとき
それは物語となる
物は ....
メールが来るだけで頬が緩んでしまったり、とか
声を聞くだけで胸がきゅうっと締め付けられたり、とか
顔を見ると心臓が飛び出してしまいそうになったり、とか

そんな甘酸っぱくココロを染めるよう ....
君は今どこにいるのか?
深い深い海の底で
さながら交換不可能な進化の果てにいるのか?
でも君は人気者だよ
今だってセカイジュウのケンキュウシャたちが
瞳を真っ赤に染めて
君を探してる
で ....
路頭に迷う

なんて
誰にでもあるわ


だから、
無理して周りに
合わせる必要なんてない


気遣いを受け止めたなら
抜け出せた時にでも
『ありがとう』を添えて
満面の笑みを浮かべたらいい


安心 ....
私の「はい」が 君の「いいえ」で
君の「はい」が わたしの「いいえ」でもいい。
答えはなくて
同じであることが良いというわけでもない。
そう
同じでもいい 違ってもいい
大切なのは
互い ....
雨散らし喰われていく
薄紅の肌を持つ裸身の乙女
恥じらいを知り
萌黄の衣で己を隠す様に

汚らしく割れていく
白磁の肌を持つ少女の抽象画
{ルビ徒夢=あだゆめ}と知り
{ ....
この世の中で何が起こっているのか
いったい誰がはっきりと教えてくれるんだ?
どこに行ったって
あたしはあたしがで
俺は俺がで
自分の周り5メートルまでしか気にしない

奴らは ....
{ルビ玩具箱=おもちゃばこ}をひっくり返したような

ガラクタみたいな現実の数々

散乱して  壊れていて

どれから片付けるのか

しばしの間  眺めている



ゆきずりア ....
悲しくなるのは知ってる

それでも
生きなきゃいけない気がするから

痛くても
血を流しちゃいけないシーンのあたし


.
背中が守られている
抱擁でなく
囁きでなく
いつも見えない後ろが
守られて温かい
そんな気がしている

口元が護られている
くちづけでなく
言い付けでなく
冷たい言葉が洩れない ....
ことばなんて おぼえちゃいけないのかな
保育園の先生に さよなら を言いわすれた
ユキ姉ちゃんが
いつまでも半ベソをかいている
そのすぐ傍で たあくんが
「あびば ぷぅー」と叫びながら
そ ....
屋上に芝生がある家
かれこれ30年
ロッキングチェアーに揺られて
朝日を浴びる

色々あったな

テーブルの上には
コーヒーと紅茶

飲まないのか?

日光が射してても
もう ....
くちびるは人体で一番敏感である箇所
一番皮膚の薄い部分

誰よりも先にキスをした人は
それを知っていたのだろうか

やわらかくて あたたかくて やさしい

それはキスの相手が君だからか ....
灰の空が落ちてくる
はやく家へ辿りつかないと
この町の人間は残らず溶けて消えるだろう

本日の天気予報は晴れ時々劇薬です

曇天のなかに真っ赤な嘘みたいなポスト
投函口は無論赤子を拒む小 ....
木々が立ち並ぶ隙間の向こう 
若い女が赤いグローブはめて 
いかつい男がかまえる黒いグローブに 
パンチを連打していた 

背後の一本道からやってくる 
よれよれのマラソンおじさん
木陰 ....
 寒いじゃないか
 ハンバーガー
 一つ食うに困る人がそこにいるぞ

 ヨレヨレのスーツを着た男性が公園
 湖のナマズのような
 ぶっちょう面で座っているぞ

 昼間から酒を飲むひげ面 ....
その左手の控えめな熱

僕の右手にそっと残って 温めてくれる

またねと笑って こぼした涙

心の奥にずっと残って 「愛してる」と、


互い違いの手を繋ぎ 並んで歩いた帰り道
 ....
五月晴れの匂う
青い空の下
潤いの粒がキラキラ光る
生き生きとした緑の葉っぱたちが
風に揺られて
カサカサと何かお喋りをしていた
何だろうと聞き耳を立てても
わたしは人間なので
うまく ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
渚にて水の者ゆえアマル・シャ...4*07/5/24 0:57
七キロやせた壺内モモ子6*07/5/24 0:28
算数は難しい 2むむ4+07/5/24 0:07
端末月夜野6*07/5/23 23:47
鮭缶小川 葉307/5/23 23:31
しんせり吉岡ペペロ507/5/23 23:19
海の見える丘にて 服部 剛6*07/5/23 23:12
はに-び-とちいさなきお007/5/23 23:01
【冷たい女】つむじまがり4*07/5/23 22:38
【11番ホームにて】0*07/5/23 22:37
二〇〇三年一二月十五日①板谷みきょう2*07/5/23 22:37
【五月の夜 草をむしる】つむじまがり7*07/5/23 22:37
物は語るぽえむ君10*07/5/23 22:17
必要な、こと凍雲 月歌2*07/5/23 22:12
シーラカンス麻生ゆり7*07/5/23 22:10
見崎 光3*07/5/23 21:50
関係図美琴107/5/23 21:47
侵緑朝原 凪人307/5/23 21:20
people so was to bemaynar...007/5/23 21:01
恋愛戦線(男性篇)渡 ひろこ5*07/5/23 20:42
それは 決まってなんかいないけど(=生きることは義務ではない ...ちいさなきお007/5/23 20:38
初夏の背中銀猫19*07/5/23 19:58
きときと。角田寿星16*07/5/23 19:28
これから、これから酸素の枷1*07/5/23 19:15
キスについての一考朽木 裕10*07/5/23 19:00
晴れ時々劇薬107/5/23 18:50
木ノ声服部 剛2*07/5/23 18:31
日本doon107/5/23 16:51
『左手』しろいぬ207/5/23 16:42
五月晴れの日に小原あき19*07/5/23 15:36

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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