生きる力をそぎ落として食べてしまおうとするようなものに対して
ぼくらはどうやって向き合って生きていくのだろうか
抗う力は
意識から奪い取られ
場から奪い取られ
ニヒルなヒツジ ....
時代の暗部ばかりを見つめているおまえに
癒しや救いを語ることはできない
たとえそれが99パーセントの真実だったとしても
人の心は、真実とは異なるものを求めているのだから
それが世の ....
あいかわらず雨が降り続いているね。あいかわらず、と言ったって君のいる場所で同じように雨が降っているのかは僕には分からないのだけれど。朝の五時の、分厚い雲のせいでまだ真夜中のようにも見えてしまう外の景 ....
最終日を待たずして
昨日のうちに
決めてしまった君
さみしいよ
かなしいよ
やめないで
僕の前では
泣 ....
知っていたよ
その言葉が嫌いです
私の事全て分かったように言わないで
知っていました
ごめんなさい
私も貴方の事を分かった気で居たのです
どんな貴方を見ても
好きでい ....
君を想うと
子供の頃つくった秘密基地を
思い出すんだ
草と土のあの中を
しなくちゃいけないことや
しちゃいけないこと
全部忘れて
いつまでもいつまでも
遊んでいた
暗くなったのに ....
一秒
このわずか一秒の間に
地球の中で
数えきれないほどの電子が移動する
それが今という時代
今の時代には今の詩を
それでは
何が生まれるというのだろう
とてつもなく広く速い流れの ....
お父さんが紙をつくってる
つくった紙を僕が並べていく
それがお父さんの廊下
なんだか淋しいところだね、と言うと
お父さんは土を持ってくる
足りないので
何回かに分けて持ってくる
だからお ....
ふと見た墓石に鳥の糞が落ちていったが
誰が綺麗に拭いてやるのか私には分かるはずもなく
結局はふと見ただけなので知らん顔してれば
それはそれは結構な事でしょう
ふとしたところから鳥の糞が落ち ....
マヨネーズは
薬局には売ってないのよって
そんな彼女の昔の言葉が
日曜日に染められた部屋で
ただ延々とループしている
涙のかわりに詩を書く
泣きたいなら泣けばいいと
言ってくれた人の前で
泣く事ができなかった
感情だけが
私の取り柄です
おとなしいと言われる
雰囲気などは全く
この胸の深層とは
....
かぞえられないものばかり
あいした罰に つけられた
おもい影を ひるま
ひきずっていた魂が
夜のベンチに 碇泊している
ある朝Aが目覚めると、木製のテーブルの上に竹籠が置いてあり、その籠一杯に林檎の果実がどっさり詰まっていた。前の晩には何も置かれていなかった。ただ一面の空白意外には、何も。
全体さっぱり分 ....
あなたとあたしの人生が
ごくごく自然に重なって
その地点に綺麗な花が咲けばいいのに
その花があなたの好きな水色ならいいのに
砂漠を何気なく歩いていたんだ
血の味の砂と朝露の上
君はいない
理由はないさ
君だって進んだろう
僕だって進んでいる
月が浮かんでいる訳を聞いた
....
何かに心を捕われると
何かを奪われた
気持ちになる
でも、胸に手を当てて
思い返してみなさい
全てはあなたの中にある
誰に言う必要もない
己の内に ....
人の背中をすり抜け
雲をひろう老人を見た
誰も見ない道端のすきまに
金物ばさみを差込み
しょっている籠に入れて ふたを閉める
満杯になったら
山の上まで引き ....
庭にあった軽石が
私に話してくれました
「私はほとんど変わらない
雨が私を穿っても
風が私を削っても
私はわずかに欠けるだけ
欠け続けながら今にいる」
人も案外そ ....
だまってみあげて
ぼくのこと
あざわらうんだろう
わかってるんだ
どこかでわらわれているって
しってるよ
かみさま
そらがわれる
しゅんかんに
あいませんか
いちばんたかい
....
自動車(えーん)
三輪車が
走っていった
自動車(えーん)
なにかを救わなきゃとか成し遂げなきゃと
駆り立てられるのは結構だが
それもすべては勘違い
誰も、何も、求めてはいないし
誰も、きみに、期待してはいない
ごくりと野菜ジュースを呑み込め ....
下を覗くことも恐ろしい崖の淵で
座禅を組む
丸裸になって 下半身も丸出しで
座禅を組む
胸を張ると そのまま崖下へ転落してしまう
その恐怖の中で なお胸を張って
座禅を組む
....
ある日の夏
空にできた波紋は
地上のあらゆるものを揺らした
緑豊かな森も
氷で覆われている山頂も
果てしなく続く海も
一日を必死で生き抜く動物も
せわしく生きる人間も
その波紋に包まれ ....
海のない海辺。
砂から突き出た、跳箱のような駱駝の死骸の瘤。
得体の知れぬ不可視光線によって蝕まれる膚。
虚空に漂い、あらゆる輪郭を溶かしだす陽炎。
方角のない土地。
風に舐められた砂が舞い ....
乗り遅れた改札口の駅の階段近く
女が飛び跳ねて暮らしていた
美味しいスパゲッティーの話をして
混ぜ合うところのフライパンごと食べちゃいそうなくらい
あっという間に平らげましたのよ、と口の周り赤 ....
遅れて響く真昼の音が
午後をゆらりと追いかける
畏れのかたち
雲に去られた
空のかたち
緑と金が
ひらいては呼ぶ
空の端 地の辺に
呼び覚ます
呼び覚ます 火
....
寂しがり屋の子犬を
“さよなら”と言って突き放す。
何故そんな事をしたのか
自分でも分からない。
ただ 戻ってくる気がしたの
ただ 自分が信じてただけ
なのに寂しがり屋の子犬は
....
暗い道を明るい蛍光灯が一部
寂しく照らしているだけ
ただそれだけの事。
あたしは歩いた
今 真夜中の1時を回った
黒猫が横切っただけ
ただそれだけの事。
さよなら
さよなら ....
雨という言葉は
雨からやってきたものではない
最近になって私が雨を知ったのは
金曜日の前の日だろうか
もっと幼少の頃から知っていたような気もするが
それまで冷たいというこ ....
君が死んでから幾つもの日々が流れただろうか
残されているのはこの風景だけ
今も変わらず風に吹かれて立ち聳えている
僕は風景の守り人として一生を捧げようと思う
だからこの場所から離れず ....
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