よく晴れた日 
玄関を開くと 
小さい{ルビ向日葵=ひまわり}の植木鉢が 
倒れていた 

恋に傷つき震える 
君のようで 
ぼくは{ルビ屈=かが}んで 
倒れた鉢を両手で立てた 
 ....
吟遊詩人は詠うでしょう

小さなひとつの島国を

四季折々の
顔がある
小さな小さな島国を

吟遊詩人は詠うでしょう

春には
梅の木が香り

桜が咲き乱れ

至る所で生 ....

放たれた矢は射手の胸に刺さる
ゆえに詩は死
死は史にも通じ
後者は一般に過去を記録した事象を示す名詞である
詩が死であるところの史とは死の記録
過去とは死者の王国である
つまり どん ....
蟻を殺した朝、標準サイズの柩を、隠居した大工に発注し、旅に出た。
旅の始めに、風の響動(どよも)す隧道の中で、旅を終えようとする、男の声をきいた。
「…え?」
「え」のみが、耳殻に ....
わたしは 成就しない
文字通りには ならんでいない
お別れの前に 千年を封印して  
完全武装で 食卓につく
パンの耳の 慈愛のふかさ
笑顔を求められ

強く生きることを求められ

死ぬことも消えることも許されず

貼り付いたペルソナは次第に現実と乖離し

ひずみは徐々に大きくなり

もうもとの形を失って ....
あなたは私の虹でした
歓び
恋の炎
止まらない涙

人は言います

でも
仕方ないんでしょう?

あなたは遠ざかる陸地
沈黙の島
冷たい便箋

あなたがもしこの文を読むこと ....
「もうだめかもしれない」

君が言った

「そんなことない」

僕は言った

「そんなことない」

君が言い返した

…本当にそんなことないのに…

僕は少し悲しくなった
 ....
白と黒の密林
そいつがこのノートです
はあはあ
詩、
詩はありますか?
「ありません」
無愛想なおばさんが言う
白は詩
黒はそうじゃないもの
この詩は
白? 黒?
胡散臭い灰色? ....
年を重ねる度
少し背伸びをした
大人になったね
そんなふうに思われたかった
 
3年前にとまった身長と
手のひらサイズの心
変わらない自分に苛立ちと不安
 
変化という義務感に圧迫さ ....
ねぇ、昨日ロンドンから帰って来たのね

「卵が孵化していく」

ランチには野菜と、豆腐のスープを創ったのよ

「ヨーロッパで錠剤が廃止される」

空回りしすぎているわ

 ....
すみません


難しい言葉じゃダメですか?
何かを語るのも
何かを伝えるのも


そもそも何かって何?


何かを伝えるのも難しいのに
難しい言葉で語っても
伝わったのかを理 ....
鎖骨に君がいつまでもいて
消えてゆかない
朝が生まれ変わる度
君がいることを確かめて
私を何枚も脱ぎ捨てても
君はいたずらっこのように
チョコンと鎖骨にいる

白いサマー ....
その午後に
虹色の球体と
銀で縁取られた黒の正三角形と
無色透明の六角錐とが
話していたことは
宙吊りになった中庭に
置く角度を間違えられたまま
置かれている白い日時計のことであった
 ....
「僕は生まれた」
その一行で終わった詩があった
誰もその意味を理解できず
無視した
読み流した
そして、
その他大勢の詩の一群として
呑み込まれ
忘却の海に沈んだ

「僕は生まれた ....
夕暮れを待たずに

森から逃げ出した木陰たちは

灼けた道路を飛び跳ねながら渡る

防波堤をみんなですべり降りて

はじめて歩く砂浜に騒ぎながら

穏やかに寄せる波に驚いたり

 ....
       日時計は正面に
しずかな「時」をひろげている
  蒸気いろした綿雲のように

       日時計は背後に
せわしい「空」をかかえている
 地球を取り巻くCO2のように

 ....
ただ静かに穏やかに

普通に生きていたかった

幼い頃の僕は甘えん坊で

思いやりに溢れていた


それを無理矢理に

ねじ曲げたのは誰だ?

人をわざわざ怒らせて

恐 ....
目の前に落ちてきたのは
蒼い羽を生やした一匹の蝶
僕のように立ち止まり
何も見えない瞳は
堕落して泣いている

翼を捥がれた蝶は空に飛べないで居る

「同じようになりたく ....
新宿駅からの
都庁を目指す道は
緑の多い道
街路樹や植え込みが多い
道沿いのビルにもツツジや何か
ビルの中には流れや滝もある

道の突き当たりは
新宿中央公園
こんもりと盛り上がる緑 ....
心に溶ける美しいメロディー 空に広がるピアノの声
静かに揺れる繊細な指先   僕はゆっくり眼を閉じた

伝える君の気持ち 伝わる君の気持ち
ぼやけた夢の形 浮かべて見える装置

なにも変わ ....
とりあえず一服させてくれないか?
仕事は仕事でちゃんとやるからさ
昨日のメールも今日中に返すから

とりあえず一服させてくれないか?
喫煙所はこの先しばらく無いから
あなたの嫌いな煙を風下 ....
“三歩下がって付いてゆきます”

いつだって女は
そう思っているの

紅差し指に光る
永遠の絆

永遠なんて
そんな簡単に掴めるものじゃない
わかっている
わかっているから

 ....
駅までは歩いて十数分
雨の日は五分も待てばバスが来る
車と人の道も分けられて
目的地までは
黙ってまっすぐ進めばよい

この道は
多くの人のために作られた
そしてこの道には
多くの人 ....
春が逝ってしまったので
とりあえず泣いてみた
道端で通り過ぎる人々に
誰彼構わず縋りつきながら

警官が現われて
ぼくを羽交い絞めにして
無理矢理パトカーに押し込めた

パトカーの中 ....
ちいさなころの わたしは いじめられっこ
クラス中の男の子が 「ばいきん」ってよぶ
先生まで ばいきんあつかい

先生も いじめっこ
わたしのかいた 詩も 
わたしのかいた 小説も
私の ....
北の北の大みそか

美香子はおこたでうす茶色の玉ねぎ一つ見つめてた
小さなめんこい玉ねぎを

電気きれた ガスもとまった お水もとまった
おさいふには一円玉が2つだけ 石油を買いにいけない ....
朝の
アスファルトの冷たさの上に
巣から落ちた小鳥が震えている

拾い上げて
掌の中で
戸惑う様を見つめる

鳥が

一羽の鳥が
号泣しながら
地平線の向こうに飛んでゆく

 ....
肩が外れた
外れた肩を持って闇市に行った
拾ってきた新聞紙を広げ
粗末な店を開き肩を置いた
たくさんの人が前を通り過ぎた
みな急ぎ足だった
しばらくして
職業軍人らしき人が買っていった
 ....
ー盲目ー
まだ陽の上らぬ未明の朝
風紋が鮮やかに浮き出る灰色の砂丘を
暁の月へとむかう 黒烏


凄絶な月の海に至る道は
煌々と白い光に照らされて
泥だらけの足で踏みこんで ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
白蝶 服部 剛13*07/6/5 20:59
吟遊詩人は詠う結華5*07/6/5 20:55
PoesieThe Bo...3*07/6/5 20:49
 柩の音をゝさわ英幸207/6/5 20:49
そろもん(聖餐の話)みつべえ107/6/5 20:45
道化師の慟哭あずみの507/6/5 20:26
けんご307/6/5 19:56
ふたりぼっちの部屋我辣波饅頭107/6/5 19:50
ゼブラノートおるふぇ807/6/5 19:03
18歳倉持 雛1507/6/5 18:36
神よ! Ⅱ那津207/6/5 18:28
語ちゃ語ちゃ酸素の枷1*07/6/5 18:09
YOUR MARK[group]さくらほ9*07/6/5 17:55
空白的な午後塔野夏子7*07/6/5 17:48
誕生おるふぇ307/6/5 17:37
木陰たちの夕宴相馬四弦2*07/6/5 17:12
日時計信天翁207/6/5 16:01
変革森川仁507/6/5 15:59
Deep blue butterfly流希-Яuk...307/6/5 14:45
新宿駅からのふるる13*07/6/5 14:07
ぴあの北大路京介13*07/6/5 13:54
【一服】つむじまがり4*07/6/5 12:52
紅差し指小原あき18*07/6/5 12:38
都会の温かさぽえむ君13*07/6/5 12:03
ハローワーク大覚アキラ207/6/5 11:44
逃走池中茉莉花9*07/6/5 11:41
玉ねぎ一つ7*07/6/5 11:37
告解大覚アキラ607/6/5 10:52
東京パックたもつ1307/6/5 10:42
月の朝(あした)リーフレイン9*07/6/5 10:23

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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