街角で屯する少女に
掛ける言葉を知らない大人は
彼女の俯いた横顔に
自分の娘の姿を重ねるだけの
想像力を持たない

たった一人でいるとき
人は孤独を感じない
吹き溜まりの中で
自分は ....
生き生きいきもの
何泣き泣きわめき
ことことことこと煮込まれたことことシチュー
さめざめ冷めたさ
拒まれ泣かれた粉雪さら雪
行き行きて雪だるままだるっこしく作れず
さめざめ冷めたシチューを ....
たとえればいつか だれかの墓碑銘に雪ぐ

記憶にも薄い レプリカ法。
オープンカフェのトーストに見られる、
くゆらすかのひとの
ふるい自転車とポニーテールの 
知らないあの子

重なら ....
少し昔の話をしようか。

激務が続いた冬、ふと秘湯の宿を予約した
生理ど真ん中じゃない、三年付き合ってまだその程度気を使えないの、と彼女は激怒する
そろそろ終わりなのかなと
もともと一人でい ....
偉大な羽生九段の時代にも
結構面白い指し手は多々あったが

指すたびに現れる
これまでにない斬新な指し手に

いつも驚かされ魅了されるのは
私だけではないだろう

人はそれを
AI ....
大通公園の花壇に面した歩道の脇にしゃがみこんでいたおれの前に男は
白昼、立ち止まり、コートのポケットからスマートフォンを取り出しておれに
差し出した。おれは手を伸ばして薄いそれを受け取った
傍ら ....
二〇一八年三月一日 「ぼくは、あなたの大きなおっぱいで終わりました。」


 きょうも寝るまえの読書は、チャールズ・ボーモントの短篇集『夜の旅その他の旅』のつづき。なんか40年とか50年まえの小 ....
人の数を数えて決める
というのは
たしかにとてもわかりやすいやりかた
(に見える)
難しい問題は
何が人かというところなのだが
その話はしばらくおいて

もう一つの問題は
何を数えれ ....
秋も半分おわりました。
朝はもうさむいです。
夜はもう冷えています。
ついつい
長い夢をみてしまいます。
それでも
目覚めてしまうもので…
生きているからでしょうか?
枕には絡んで ....
黄金にかがやく地平が在ル

あらゆる意味を無意味化する
強度に満ちた運動の果て
黄金に輝く地平が在る

それを夢見たのはいつだろう?
すべては澄みわたり凪いでいた
吹き抜ける風、高い空 ....
せばまり始めたことも知らないで
倍速の万華鏡をのぞいていた
若さは切なく

彼の耳になってから
草木はみるみる伸び
鳥は快活に舞っていた
従順な後頭部でチャイムを聞くと
猫が愛してくれ ....
{引用=習作たちによる野辺送り}
鏡の森から匂うもの
一生を天秤にのせて
つり合うだけの一瞬
混じり合い響き合う
ただ一行の葬列のため

 *

軒の影は広く敷かれ
植込みの小菊は ....
澄んだ秋のむこうに
傾いてゆくやわらかな光があり
時折 小さな風がうごき

耳はおのずから澄まされてゆく
この秋の虚ろをよぎる
ひそかな呟きのようなものに

それはひくく何かを語ってい ....
燐として仄めく 
終幕のスパンコールと一緒に、
ひかりかがやく過去へ 
あなたもほら 虹彩離陸。
永遠に消えない瞳孔が開き、
夜光雲を吸収する 
見通し、
わたしを と のせた鳳翼で 
 ....
植物の葉が緑色なのは
緑色の光が嫌いで
跳ね返しているらしい

光合成では太陽光の
赤と青だけ吸収し
緑は吸収しないで反射する
反射した緑が
見えているだけで
好きで緑の訳ではない
 ....
きみの幸福のために宇宙が誕生した
きみの幸福のために宇宙は存在する

きみの幸せは永遠のひかり
きみのステージはいまこの瞬間

きみの幸福は結果なんてもとめてはいない
ただ待っているだけ ....
狼がやって来る
身構えなければならない
狼がやって来る
銃に弾を込めて
狼がやって来る
棍棒を手元に置いて
狼がやって来る
暖炉に火をつけて
狼がやって来る
暖炉でお湯を沸かして
 ....
とろりと金色の滴りは オリーブや椿や葡萄の種から得たもの
蓮から採った精の封を切り ボウルに張った油におとす

傷を いつくしむこと

じくじくと痛む恨みを切りひらけば
妄念の脂が現れ 穢 ....
男の一生は
ちんぽに左右される
ちんぽの赴くままに
生かされる
ちんぽからの指令に
抗える奴がノーベル賞を貰うような
いわゆる偉い人になったりするが
大概の奴は
ちんぽには逆らえずに
 ....
 北風が頬をなでて行くこの季節

 涙が止まらない

 今までの自分を振り切って歩んできた道

 風の便りを確かめたくて

 引き出しの下に眠っていた

 古ぼけた便箋に記した ....
上越ではすでに初冠雪があったので

ここ下越でも
すぐに初冠雪が見れるだろうと思っていたら

今日遠い山々に
ちらほら白いものが見えていて
どうやら雲ではないようなので

早速望遠レ ....
 ははおやは居酒屋{ルビ居酒屋=いざかや}をしていた
 食卓にはいつも
 カラリと揚った
 塩こしょうの効いた手羽先だった
 から揚げは食べたことがなかった
 小学生のぼく

 肉を指で ....
いつかの初雪はみぞれでした

おとうさんもおかあさんも
いつもより暗くいつもより早い
そんな朝でした

いつかの初雪はみぞれでした

バス待つみんなが
弱くなりつつあるそれを
寒そ ....
君があまりにも傾いた樹木として
僕に近づいて来たように視えたものだから
君の大きな瞳の奥の
二三の星の連れ子を伴った
密かに見え隠れする
もう一つの月の貌を受けいれる
現実という測り知れな ....
金曜日の夜は心が躍る
明日と明後日がお休みだからという理由ではなく
金曜日というその響きが魅力的に聞こえる
金星も金木犀も
近未来も禁固刑も
金閣寺も錦華鳥も
金魚も禁猟区も
同じような ....
いつまで選挙なんてやるの

いつまでハロウインまねやるの

NHKぶっ壊せいつまでNHK政見放送でやるの
空が青いこと
水が冷たいこと
人が笑っていること
急に寒かったり
季節が隣で
急いでしまうこと
優しさの前で
戸惑う誰かの
ボタンが光ること
細かいもの全てが
クリスマスに
飾れ ....
わたしは壁のなかに育った
壁の外に
出たことも見たことも聞いたこともなかったが
外があることを知っていた

夏、庇の下に燕がやってくる
燕は夏に来て冬に去る
燕が冬を過ごす地がどこかにあ ....
あなたが淹れてくれた紅茶
身も心もぽかぽかになった

ただ温かいだけではなく
愛情深いキラキラした何かが
私の深い部分を煌めかせる

どんなに時間が経っても
冷めない気がする紅茶

 ....
地域で暮らす障害者と住民達の
出会いと交流の場として
「ふれあいコンサート」を
開催したいので是非とも
札幌で活動している「北方派五分楽団」にも
出演して欲しいのです

暮らしの中で
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
少女の肖像花形新次021/11/1 20:19
ふゆふゆ冬支度、滴って雪這 いずる021/11/1 19:04
余瀝接吻あらい021/11/1 16:40
迷宮(祈り)useles...021/11/1 12:42
斬新な指し手で人々を魅了する少年st221/11/1 3:19
まンりきゼッケン521/11/1 0:21
詩の日めくり 二〇一八年三月一日─三十一日田中宏輔11*21/11/1 0:20
頭数いる021/10/31 23:59
ナンモナイデ...4*21/10/31 20:54
約束ひだかたけし321/10/31 19:00
ぜんまい式自由美学021/10/31 16:58
知らずにもとめてただのみきや8*21/10/31 13:12
秋の物語塔野夏子3*21/10/31 11:09
苑、luminosityあらい021/10/31 11:01
作り笑いイオン1*21/10/31 10:58
幸福論。きみへ。梅昆布茶721/10/31 9:13
狼がやって来る坂本瞳子2*21/10/30 22:53
香油46U721/10/30 17:19
ちんぽ人生花形新次021/10/30 16:58
風の便り佐白光2*21/10/30 8:35
初冠雪が教えた寒波の通り道st121/10/30 4:19
愛の手羽先平瀬たかのり5*21/10/29 22:10
いつかの初雪TwoRiv...6*21/10/29 21:21
星星本田憲嵩1021/10/29 21:11
金曜日の夜は坂本瞳子2*21/10/29 21:01
あさってナンモナイデ...2*21/10/29 20:31
HAPPYミナト 螢7*21/10/29 19:17
わたしは壁のなかに育ったが凍湖(とおこ...521/10/29 18:59
冷めない紅茶夏川ゆう321/10/29 18:20
北方派五分楽団2板谷みきょう3*21/10/29 14:31

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