揺れる電灯を
膝立ちのままで、消す
扇風機からの人工が
生々しく
私の頬を通り過ぎる
茶色い光の下
飛び交う光がある
テレビを消してみた
全く
見えなくなって、しまった
....
現在時刻
0時の5分前
息をしていない
正常な時計は
ただただ指し示す
近い過去に
涙を覚え
遠い未来に
笑顔を描いた
たった、
たったの ....
すやすやと
安らかな寝息を立てる
ちいさなちいさな背中
このちいさな背中に
どれだけの重荷を
背負わせてしまったんだろう
たくさんの痛みに耐えて ....
弱者が団結して自由の旅に出る
自由を目指したはずの道中にも社会は生まれ
不自由もまた生まれる
強者がいた時よりもっと厳しい社会
強者がいた時よりもっと強固な不自由
信仰を失うにつれ
....
にちようびが
しゃらしゃらとやってきた
とろとろしてたぼくは
もそもそして
ぽやぽやして
むしゃむしゃして
またとろとろした
それからすこし
かなしいゆめをみたぼくは
めそめ ....
雨が線の様に空から降り落ちます
私はじいっとそれを眺めていました
真っ白な線が雨に混じって
空から伝っていました
私は早速のその白い線の下まで行き
試しに上ってみようと思いまし ....
僕たちは
自己愛が強いのか
愛情過多なのか
つまり
屈折していて
言葉を介して
真っすぐ伝え合う事が出来ない
濡れそぼるデュランタの儚さは
強さをもたないわけではないのよ
....
こころを大きく画いてみたらことばになった。ことばを大きく画いてみたら歌声になった。歌声をそっと奏でてみたら虹になった。虹が大きく拡ってわたしになった。わたしよ。コンニチハ 。
会えないときは
わたしのこころは 止まっていて
あなたが 触れると
ネジをまいたよう に 動き出す
あなたが
わたしに触れるたびに
きつく きつく
ネジはまかれて
....
なんでこんなに苦しいんだろう
ふうっと息をゆっくり吐いて
何事もなかったように
凛然として前をむく
まなざしは遠くを見つめ
キッとむすんだ唇
力が入ってしまう肩
ヤセ我慢をつ ....
少し青がかかっているように見えるのは
海に程近い土地柄のせいだろうか
手足さえ伸ばせないような小さな湯船から
はみだしそうなほど注がれた温水に
右手を突っ込んでかき混ぜてみる
熱さに思わ ....
飛び立つ鳥のかたちの木と
降り立つ鳥のかたちの木とが
風のなかでとなりあい
はばたきと狩りを語りあう
常にどこかにいる冬と
めぐりつづけるものらとの
軋轢の色とかけらが ....
小窓が開いてる水面
くい込んでくる ヒールの流し目
セメント楽譜に 回るこぶし
フリーなの?
ロケット台からはずされる素足
雑草の お茶会に泳ぐ 雨雫
雲は いってしまった
....
あの日。
あなたと出会った日。
頑張っているあなたの姿を見てときめいたのは、
だだの迷いだったのかな。
あの時。
あなたに声かけた時。
どうしても「お疲れ様」言いたくて引き止めたのは、 ....
深い海の中に
大きな空間が広がっている
そのまんなかに
魚がいる
僕は息をひそめて
それをみる
魚たちが
いつの日か
何か乗り物に乗って
海から出るとき
その乗り物 ....
優しいことば
耳をなでで
風に乗って
君の唇まで飛んでゆけ
アキコの場合も
どんな言葉言っても
すべて受け入れて
よけいに気持ち強くなっていった
おなじものを感じます
あれっていったいなんだろうね
正しいことがどうのこう ....
配られた答案用紙
並んだ難解な問題も
複雑な方程式で
幾つかの整数で回答できる
だというのにわたしは
まだ書けないのでいるのです
用紙の右上区切られた四角の中
使い慣れ ....
一つの仕事を片付けて
わずか数十分のお昼ご飯
さっと席を立って
次の仕事へと戻ってゆく
仕事の段取りを考えている中で
そのご飯についていた土の匂いに
あなたは気づいただろうか
毎日の ....
今日は一日おばぁちゃんの家
不思議と時間がゆっくりと流れている気がする。
いい匂いが台所からしてきた。
私の好きなカレーだ
なぜか気持ちいい。
なぜか静か。
なぜか ....
あたまの中の恐竜は
自由に走りまわれるところを求めて
外へ外へと世界を広げてゆきます
わたしは鼠
恐竜さんの背中に乗って
振り落とされないよう必死な
....
生成のサウンドを折りたたんでゆく
たそがれが訪れると
にぶくなったひかりのなか
夕刊を斜め読みする紙音だけが囁く
....
雨がふる
傘をさす
そうすることによって
かなしみは埋もれる
コンクリートににじむ
蒼くなる影
雨粒を食べる
奇快な虫たち
かすみゆく視界
君に会っても
気づかないだろう
....
今夜半過ぎ
関東から東海地方にかけて
優しいものが降り積もるでしょう
と、予報士は言った
翌朝
優しいものは降った様子だったけれど
予報どおりに積もってはいなかった
私たちは ....
好きだった男の背中に爪を立てた次の日
その男の妻が現れて私に平手打ちをした
ちょうど
仕事でミスをして上司にこっぴどく叱られた日
男に慰めてもらおうと男の帰りを待っていた時だっ ....
知っていますか
貴方の想いが
神を離れることがあっても
神の想いが
貴方をはなれることはないことを
ただ
そのことを忘れないで
それだけを知っていれば
それでいい
いつも貴方を見つめ ....
無花果をひとんちの庭でみつけた
とおいむかしを想い出して
わたしたちはそうっと忍び込んだ
―いちじくって杏仁豆腐にあうんだよ
―しぃー。ばか。でぶ。はげ
ちょっとめくれたあなたの柔 ....
私たちは
雨の絵を描いたり
バケツに水をくんだり
シャワーから水を出してみたり
思いつく限りのことをしてみたけれど
先生はそうじゃないと言って
青空のはしっこをつかんで
そっとめくってみ ....
わたしはみぜっと
ひとりのみぜっと
だれもしらないところからきて
みどりのふかくで
いまねむる
わたしのみぜっと
あなたはこっぽら
かわいたしまからあるいておよいで
かみはのびてつ ....
ブランコが
揺れていて
あたたかい
まだ近くの
更衣室に
脱いだ服が
濡れた月に
ただよう
闇のなみ
かきわけて
音だけたよりに
つかまえて
ブランコは
真夜中の
プール
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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