コロナ下になってから
家族登山によく出会うようになった
家族で励まし合いながら
同じ目標をめざす姿は
ふだんなかなか見られないものである
僕たちの子供の頃は
田植えの時期には家族総出で田植 ....
あざやかに青い空には
壮麗な夏雲が立ち
先ほどまでの蝉時雨も止んで
静かだ
永遠というものが
今此処に垂れ込めてきたかのような
濃密な静寂だ
この圧倒的なあかるさ静かさには
けれど あ ....
ワイの言うとおりにしてたら
ええねんでっていう関西の人
好きと思う
とても言うとおりにする気に
なれない感じの
こうしたらいい
こうしないのがバカだ
とバカが述べるのを聞くのは
思 ....
湖のほとりで吹く風が私に優しい。
朝散歩に人はまばらでこの場所を占拠している気持ちになる。
朝日を受けてキラキラと輝く湖面はまるで私の心のようで
耳の聞こえなくなった私の唯一の癒 ....
小川の中に立つてゐた
ほんたうに小さな
足首が溺れない深さの
跨いで越えられさうな幅の
小さな川の流れの中に
私はひとり
世界を廻る水の一端に触れてゐる
とまることのない流れ ....
日常の流れは緩い朝な夕な
壁に孔を拡げ 雫が吹く
濃淡の斑雪 朱と碧に菌を誑した
蝶々の足を掬う 縁取りを押して引いて
錘の中にこっそり少女を飼っています。
まだ眠りも浅い、花札ノ白夜の ....
風は吹いている
独りの個体がその風に乗せて
内底から溢れる声で歌う
私の生は貴女たちに負っていると
わたしは六畳の白壁の
小部屋に座り
その歌を聴く
世界に一人しかいない
この孤独 ....
朝が来て
夜が来て
そのどちらにも
間に合わなくて
花だったら
咲いたら散れる
氷だったら
溶けたら溢れる
寂しくても
役に立たなくても
きっと側にいる
こんなに離れ ....
弱い時期を越えて
今の強さを手に入れた
バランスの取れた強さがある
勢いも当然必要だけど
良いピッチングが良い流れを生む
若い選手も順調に育ち
寄せ集めのチームとは違う
劇的 ....
さるすべりの紅、蝉の死骸
車列は延々と、行き交う人々
陽光は降り注ぎ、時は流れる
私という個体は
肉の苦痛を不断に携え
知覚と思考に世界を委ねる
一拍置いて目を瞑り
内底深く広が ....
羊が鳴いている
嵐の吹き荒れる草原に
たった一匹だけで
メェメェ、と
あの羊は
はぐれた仲間の群れを
呼んでいるのか
ずっとメェメェと
鳴き続けているだけ
あの羊を
わたし ....
太古から海は在る
太古から太陽は輝く
私は草地に立っていた
気付くと私は存在していた
遥か海を臨み、頭上で太陽は爆発し
訳もなく哀しくて涙が溢れ
太古から海は在る
太古から太陽は ....
夢のなかでセットしておいたアラームで目覚める。
リビングでは既にテレビがついていて、評論家たちがタロットカードを使って、X国とY国との関係について、議論を交わしていた。わたしはホロスコープのほう ....
素敵過ぎ! 好きです!
すてきすぎ すきです
寝よ 時間差で参加しよ ね?
ねよ じかんさでさんかしよ ね
奇跡的喜劇 ケーキ 汽笛席
きせきてききげき けき きてきせき
....
目が合った瞬間の
風船が粉々に割れる、なにが終わる?
世界が終わる?
でも
まるで世界にヒビみたいに青空に稲光
浮いた雲は煌めき
その雲の上から落下した天使が
....
○「山の日」
山が呼んでる!
でもコロナが怖いしなあ!
コロナ前は
毎年日本アルプスを縦走していたのになあ!
山が呼んでる!
もう一度あの頂上の空気を吸いたいなあ!
山ガールたちと山の話 ....
あいた土地に
油圧ショベルが項垂れている
だから、土地っていう感じがする
鉤括弧からこぼれた
月明かりが幼児にでも変わるだろう
漂いながら
青空を舞う
戯れながら
青空に呑まれる
わたしはあなたを知らない
あなたはわたしを知らない
ただ肉の痛みを殺していくだけ
打ち鳴らされる世界の音群に
飛び跳ねる世界 ....
ひとを好きになって傷ついて
感傷を肌で美しく感じていた
そんな時間
映画音楽のようにドラマチックな
からだの外へ出た細胞たち
絶えて流れた
う化して剥げたわたしのベールは
ふ ....
あんたの予言は
今日全部外れる
テーブルの上の
暖かな言葉は
全部これから全部ぶっ潰す
ループ・ループ・ループする!
あんたはこれから
床に這いつくばって宝物を拾い集める
....
もし仮に無色、しょげこんだ明日はまた水銀の針葉樹林の杖を振り上げ、退屈しのぎに砂透水を注いだ、忘れられたセロファンキューブの、核心と上澄み
犯し難い。糖蜜をかけたソーダ水の浮力を覗いた発色。ただ時間 ....
広がっていく
広がっていく
生命力を溢れさせ
愉快に、快活に、歓喜に充ち
内面への途を
直観から結ばれ
心の底の宇宙を
神々が躍り出す局面を切り取って
神々は外にはいない
宇宙は ....
騙され
馬鹿にされ
足蹴にされても
私は立ち上がる
民衆と共に立ち上がる
歴史は民衆が抑圧されてきたものかもしれない
だが新しい歴史は待っている
踏みつけられた民衆こそ
歴史の偉大な主 ....
○「高齢化」
今朝新聞に出ていた
101歳の一人暮らしのおばあちゃんが
昨日夕方から行方不明だという
自分の足で歩いて出かけたのだろうか?
○「はっきりしていること」
いろんな情報が飛 ....
山が私を待っているわけではない。山の作業が私を待っているのである。
朝からミンミンゼミは鳴いている。
心の洞窟に蝙蝠がぶら下がり、鬼蜘蛛がのそりと動く。
湿気のある岸壁に苔がむし、カマドウマのよ ....
なにをしているのか
わからないままに
なにかをしなくてはと
胸を掻き毟る
けれどそんな焦りとは無関係に
街は動き時は進んでいる
遠くに濃い緑の山がみえて
その上を ....
風船が粉々に割れる、なにが終わる?
落下した天使が楽しそうに、踊ってる
よみがえるのは針で嘘を刺された夜明け
暮らしのような諦めた笑顔、無口な人
....
通り過ぎていく
あれも これも
通り過ぎていく
別れすら、喪失すら、死すら
記憶の奥に凍結され
でも どうしても
過ぎていかないものがある
意識の核のようなもの
遠 ....
俺は「人」をやめるのは難しいと思う。
むごい人間をむごいまま、
間違ってる人間を間違ったまま見放す、
放っておくことがでけへんからや。
俺もできることならやめたいけど、
どうしても人 ....
だからふわりと滅びる
青信号らしさを渡る人生のマトリョーシカが囁いた
もうどうにでもな~れ☆
ストライプの弾力なんて自意識過剰なギロチン
スローモーションに盗聴されたマルチビタミン
あとにな ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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