緑がぶちぶちを鮮やかに侵食していくから、
きみの
「おおきいてだね」
という言葉すら、もうだきしめることでしか答えられないよ。
意識は混濁。
ほら、盲目的になることだって、若い僕 ....
デパートに難破船が漂着する
甲板をいじくり
あなたは指の先を切った
立体駐車場から汗など
生活、の匂いがする
立体であることはいつも淋しい
家具売り場でかくれんぼをしている間に
誰 ....
雨 そして静かな脱力
歩道は しみじみと 打たれ
灰のあでやかな 輝きが増す
商家 商家のイルミネーションが
反射し 歩道を潤し
曇天の薄ピンクに 街は灰
唸る都市は 午後へと突入 ....
その花には名前はなく
道の隅に ひっそりと咲いていた
それをみつけた きみは
その花に名前をつけた
その花は、あたらしい「いのち」を与え ....
借金の多さを忘れたいからカラスになりたい。
ハシブトカラスがいい。
あー
あー
泣いても
鳴き声だから。
遊ぶ為の毎日と
働く為の毎日と
どっちが人間として
あるべき姿か?
自分の事は何もせず
人のやる事には文句を言う
ハタから見ていて
醜い
働く事は辛いけれど
社会的認知度は高 ....
星月夜
銀河の 煌めく季節
いくつもの星が連なり
架る星の橋
星二つが結ぶ恋
澄みきる空を見上げると
星達が祝う
恋の物語
星降る夜の ファンタジ〜
....
着信履歴がお前の名前で埋められてゆく
昔の事が頭を過ぎり苦しくなって俯く
全てを無しにしたがってたのはお前だったのに
泣き叫んで全てを無しにしたがったのはお前だったのに
膝が笑い始め力が抜 ....
今日はネコの日だ
ネコを大切にしなくてはならない一日
自分の家で飼っているネコだけでなく
ノラも含めて大切にしなくてはならない
でも今日は朝からずっと雨
コンビニから帰る途中で
ゴミ箱 ....
層になった雲が
ゆっくりと、重さを増して
僅かに酸を帯びた
涙を流す頃
私は
地に足をつけながら
それを、一粒ずつ
掬いとっている
指で跳ねる雫に
唇を寄り添わせる ....
雨 しゃらしゃら降りて
{ルビ樋=とゆ}を伝い
渦巻きながら
かいしょに 落ちる天水
雨音 それは地に当たる音にあらず
ただ降る雨に音がある
そう言ったの ....
あなたが灯台になった
と
囁く波の声が聞えた
から
私は書きかけの手紙を放り出して
服のまま海へ飛び込んだ。
きっと
あの人工岩を越えればあなたに会え ....
アメフラシがね
見ていたんだってさ
ねぇ おかしいよね
公園の隅で家出した子がね
泣いてたんだってさ
ねぇ なんでだろうね
映画館に行った人がね
大 ....
安らかに眠っていた牛が
Mooッと一声高らかに鳴いた
月には一文字足りないけれど
無知蒙昧で顔をまんまるに膨らませ
危険を回避する為に電化していく家の隣で
しれぇっと天然ガスを汲み上 ....
高野悦子さん
わたしの二十一歳の原点は
あなたの『二十歳の原点』だった
孤独さは ともに生きる ひとが いる今は
あの頃とは 少し違うけれど
「未熟であること」
それは 今も ....
ねこねここねこ
こねこねこ
こねこねこねて
こねこのて
こここね そここね
どここねこ
こねこころんで
ねころんで
ねこねころんで
ねころんで
....
ヘッドフォンをして「ドラマチックレコード」を聴いた時だけあの頃に戻れる
あの頃に戻らないと決めたのに曲を聴いている自分がいる
風が強く怒ってそうな曇り空で暗闇が広がり小雨が降るかもしれない
....
デパートの
古本市の会場で
客もまばらな閉店前
床に落ちたクリップが
きらりと光り泣いていた
なぜかわたしは素通りできず
足を止め
屈んで拾い、ポケットに入れた
....
溜め込んだヘドロのような感情を
土石流のような泥水で何度も吐き出してる
それでもそれでもそれでも
塩っ辛い溜池が枯れる事はなくて
あたしは今日もまた、暗い部屋で一人
音楽というダムの弁を ....
俺は人生の荒浪にさらわれし旅人
地獄もみたし、天国もみた
まだまだ、旅は続くけれど
一休みしている
夏の灼熱の太陽を浴びて
軒下でちょっと佇んだ
必死で ....
ずっとずっと心の奥底から
たくさん本音を汲み上げて
ぎゅーって強く抱きしめるから
いちどしか 言えない
だから 言葉に ずっしりと ....
お願い
夜の空に
散りばめた星ひとつ
叶えて欲しい
願いがあるの
どうか
あの人が
真っ直ぐに
歩んで欲しいと
いつもごめんね
余裕がなくて
あなたに求めてば ....
あった方がよかったのか
なかった方がよかったのか
考えはじめると夜を越えてしまって
ますますひどい顔になる
手と足があって
布団の中でいつまでも冷えている
眠気を待ちながらすりあわせて ....
生きることを拒むには
この場所は少し寂しすぎて
僕は死ぬことに
ほんの少しだけ恐怖を憶えた
喜びと哀しみと
憂いと切なさと
そして怒りや嘆きの類さえも
此処ではそんなものでさえ無益で ....
雨をふくんだ地面が
静かに沸騰して
おいしいものが
出来上がるそこを
夜明けを待たずに
ぬかるみながら歩く
無意味を信じて
無意味な逃避をして
正しいつもりになって
砦の先はるか遠く ....
雨が世界を 洗い流す間だけ
全てが僕達から 目を逸らすから
君の手と 僕の手の間に
一滴の雨粒さえ 入り込まないように
強く 握り合ったら
落下を始める あの曇天を突き破って
....
電車
向かい合って座るくらいなら
街
タバコの煙交換するくらいなら
いくらだっている
人の中
一番いっぱいの
感情投げつけた
あなた
離れること
あれば
あた ....
億万彼方の果ての果て
君に伝えたい言葉を
運んできたんだ
とっさに掴んで来てしまって
言葉を選ぶことはできなかった
でも握りしめた言葉は
朝焼けの太陽の様に
きらきらと輝いて ....
変わらなことへの怒り
やり場がないから丸めて食べた。
ちっともおいしくなくて
涙がポロポロでたんだ。
氷を3つ浮かべたグリーンティ
涙 ....
何かが暴走しようとして
何かがそれをなだめて
何気なさを装った
毎日が過ぎてゆく
心の内の葛藤は誰の目にも触れない。
何気なく装われた
世間用のその人を見て
問題のない幸せを想像 ....
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