空に浮かぶ
小さな、輝きたちを
指先でつまんでは
ごくりと飲み下す
たくさんの色で
彩られた私は
いつか、同じように
あの空に浮かぶこと
夢、見ている
**
....
頭は低く
心は高く
手足は動かす
心は動かず
血のように黒い
指の影をひらき
高みへ 高みへ
唱いゆく
曇は一度に
ふいに動く
灰と火の路
同時に迷う
切りきざまれた星が
自らかけらを積み重ねたとき
....
遠い昔の夏の夜
通りすがりに見た花火
ちりちりと音を立てながら花が咲く
光を見つめているうちに
いつしか音が消えてゆく
赤や緑の光だけが
思い出になってゆく
遠い昔の夏の夜
二人で ....
何も、考えたくなくなるときがある。
貴方を、思い出すとき。
あの七夕の夜。
恋人だった貴方は、遠いところに行ってしまった。
もう、何年も、逢ってない。
連絡も取れず、ずっと一人だ。
....
つまさきを
ぼくのよわみにつけこんで
かなしそうにわらうの
きみは
あいをしっているんだろう
それなのに
ないしょってくちをふさぐ
ぼくは
あいしているよとうそをつく
きみは
....
朝起きて カーテンをあけるの
こころに届く メッセージをうけとるようで
ひかりが 胸の奥まで差し込む まぶしくて
今日も 平安な一日とねがい
グリーンに ブリキの小さなじょうろで水を差 ....
ビルばかりの 街にいると
遠くへの まなざしを
忘れてしまう きみの
心ではなく 顔ばかり
みつめて ごめん
遮らないで きっと今夜は
一番しあわせな夜
枕の下に隠しておいた物語を ゆっくり数えはじめる
硝子に爪を立てる夜露
姿見の中に立つ架空
天窓に踊る フクロウの毛繕 ....
絡まったヘッドホンのコード
音楽に集中できない 私
頭の中
解く為の回路と繋がる嫌な回路
更に音楽に集中できない 私
耳の意識を高める
忘れた誰かのハイトーンボイス
何故か心 ....
行き場をなくした
天使に与えられた
夢の跡の光
輝く星を見て
涙が頬を伝った..
闇に溺れ..
道を失い
....
数週間かけてつくった
富士山の大きいパズルも
遂に最後の1ピース
・・・というところで
頂上のましろい1ピースが
無い・・・!
わたしは探す
目を血走らせ
床を ....
俺の爪の内側で過去が炸裂している
爪を引き剥がして過去を救出するのもいいが
このまま窒息死する顔を見ているのも面白い
カバに羽が生えた
お前の卑屈なカバは今日も東武動物公園だ
そこからロ ....
アイツのこと好きだったのは
別れても好きだったのは
アイツがおれのこといちばんだと
そうだと思ってたからなんだ
選挙のたびに
電話をよこすようになって
もう三年 ....
僕はけっこうひまだから
君の希望にこたえてあげられるよ
映画も見に行けるし
食事にもいけるし
生活の相談にも乗ってあげられる
君の望む時間に
携帯電話を鳴らしてあげる
今日一日を
....
あちらに見えますのは
地球が壊れてゆくさまです
今宵のゲストは
火星人の皆様です
僕らは止まっている
先へ進んでいるように見える原因は
地面ごと
動いているからなのだ
水た ....
ひとはそれぞれに地獄を持っている
それ故に
その人にしかわからない
幸福がある
その意味で
人は真の意味で
孤独で
自由だ
青空を蝶が浮かぶ。
君の蝶の色は何色ですか
ワインレッドですか
サンライトイエロウですか
私の蝶の色は
エメラルドブルー
です
町並みが息を潜めているのに
プロムナードは息を吹き返している
空がセレナードを奏でているのに
海はレクイエムを歌っている
風が雑木林へ愚痴を ....
ふらふらと道を歩いていると、車に轢かれそうになった
ふらふらと道を歩いていると、誰も道を尋ねてこない
「私はこの町に誰よりも詳しいのですよ!」と叫ぶと、
人々が全て消えた、車も一匹残らず消えた、 ....
そのおとこ 通るところ 嘘で固められた花が咲く
そのおとこ 通るところ 人々が夢見心地で死んだ
事故直後
脳天からは救命ボート
脳天からは釣り糸を垂らして
午前八時三十分
午後 ....
これは私のわがままだけど
君のこともっと見ていたかった
元気に走る君
寝息をたてる君
幸せそうな顔
もう叶わない
こんなことなら
いっぱい思い出作るん ....
あなたがマイナス百五歳になった
目印としての蝋燭一本を
代わりに吹き消してあげると
微かな声だけ残したあなたの
ありがとうが耳に響いた
睡魔が
風に乗って
教室へしのびこみ
誰かをいねむりさせる頃
遠い国では
核ボタンを押す
大統領が
睡魔におそわれて
世界は救われる
かみつこうとする
ライオンの疾走は
あえなく ....
めずらしく早く目覚めた僕のからだを
新鮮な蒸し暑さがつつむ
起き上がりカーテンを開けると
朝焼けが感傷的に笑っている
四階のベランダから道路を見下ろし
高 ....
明日また現実に戻るんだ
オフィスレディの宿命みたいに
あのチェアーの回転具合の悪さ
どうにかしてよ
勤務歴1年
もう慣れ親しんだ仲みたいに
言わなくても分かるを合言葉に
書類を投げる ....
ただ、ただ、幸せになりたい
そう思うのは罪ですか?
ただ、ただ、強くなりたい
そう目指すのは無駄ですか?
許してくださいそんな都合のいいことを言わないが
もう僕は忘れれるよ、ごめんね ....
利休の茶室は
入口が小さかった
天下を取った秀吉が
身を屈まねば
入れぬほど
弟子の手がすべり
お茶を畳にこぼす
利休は
(まぁ気にするな)と
....
アナタはフェンスの向こうに行ってた
フェンス越しにアナタの赤いマニュキュアをした指を
顔を
風になびくスカートを
アタシはしばらく見ていたらなんだか凄くチュウがしたくなって
....
得意な挨拶はさよならです
こんにちはさよなら
あなた だれだっけ
久しぶり どのくらいぶり
だめよ 忘れてしまった
はじめまして さよなら
またね いつ ....
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