{引用=声の肖像}
どこかで子どもの声がする
鈴を付けた猫がするような
屈託のないわがままで
なにもねだらず行ってしまう

風がすまして差し出した
果実は掌で綿毛に変わる
ぱっと散った ....
 文字の空洞を湛えられた指示不能対象が、

一陣の烈風となって、

虹の秘跡を皹骨にこびりつかせて、

幽かな輝きを、

ふれもしないまま、

歌って消え、

もやが、のこった ....
シルエットのほうが美しい

とでも
言いたそうに
絵画のなかで

熱心に
シルエットを見つめているのは

シャルロッテに恋をした
ゲーテという詩人

若き乙女の
可憐なシルエ ....
隣り合う、背にして、ただ微笑む 貴腐の林檎がある

    あなたを犯している。影はもう捕らえられて、
         眩しくて、見上げることも、ない

     わたしは
     と ....
○「標準値」
老化するということは
標準値からはずれていくということなんだろう
血圧、血糖値、尿酸値、体重など
検査するたびに
あがつていく

○「主食」
子どもたちの主食が
ご飯か ....
心の闇に
騙された部屋
愛というなら
殺してよ

愛しい首を
かき抱きたい
月も隠れる
熱い夜

罪は罪とて
承知の上で
くれない夕日に
騙されて

好きは好きと ....
 冷たい季節がやってきた

 顔を洗う水が冷たいな

 ワイシャツに袖を通すと冷たいな

 腕時計を手にすると冷たいな

 さらに冷たいのは

 君の視線

 そんなに冷や ....
左右におおきく手をのばし、
父よ母よとなげいている。

ぬるい失意がふきつけて、
もっと上へとそらをかく。

みにくい嫉妬のなげあいで、
みんなの指はくさりおちた。

うずくまるにび ....
あなたと付き合い始めて
もう三年ぐらい経った

私の想いは膨大
あなたに全ては届かず
何処かを彷徨っているのかな

あなたの想いも膨大で
私に全て届いていないのかも

彷徨う想いは ....
白い砂漠に
矢のような光が突き刺さる朝
摂氏五十度の砂嵐に
ラクダが弱音を吐く

そのころ
私たちの小さな家では
つば広の白い帽子を右手で押さえ
吹きあれる海を見ながら
女が
あの ....
育て上げられたダイヤグラムと、降り注ぐばかりの五線譜が射貫く
ひとつあわせのカルタ、破れにくい腐敗臭に流れ星をあてる、

菫色を広げた 地平線の証。戸口はしまり 小上がりに充満する 
劣情に横 ....
庭で夕空を仰いでいると
足下の、少し離れた場所が 
ふいに がさっ と鳴った

古い柿の木から
枯葉の吹き溜まりに
実がひとつ、落ちたのだ

よく熟れた柿は
ほんのりと夕陽に染まり
 ....
偽りながら
偏りながら
擦り減っていく踵を
平気な顔して
舐めて歩くな

許されなくても
願うこと
愛されなくても
愛すること

自分らしく生きるために
傷付いたら
アスファ ....
一陣の風、
吹き抜ける
この晩秋
空は青く
何処までも高く
天蓋は涯までまぁるく
外部はなく
凪いで
人々は歩を進める

この地上にて

神々は居られ
その豊穣なる艶姿
人 ....
たぶん、若いころは善意の人が多いから、
寄付に絡む悪には気が付かない。

たぶん、年取るほど悪意に苦しめられるだろうから、
寄付など無視し都合のいい福祉を要求するのである。


 ....
間抜けな盗賊ヨランの話をしよう。
間抜けな盗賊ヨランは、(勇猛果敢なはずの)ドワーフのくせに、
ベル=ダッジアのように臆病だ、と言われていた。
しかも底抜けにとんまな奴だと。

ある時、ヨラ ....
カーガリンデの魔法使い、エインスベルには、
常に黒い噂がつきまとっていた。
いわく、彼女は黒魔術を扱い、死者たちを操っていると。
いわく、彼女は墓を漁って死体を集め、その身体を切り刻んでいると。 ....
おお、アイソニアの騎士よ、
誰がお前の勇猛果敢さを歌にすることが出来るだろう。
ああ、アイソニアの騎士よ、
お前はその死をもって死をも凌駕した存在となったのだ。

どんなに秀でた吟遊詩人であ ....
サンルームに垂れ下がる 隻腕で配置される
くびれた炎熱から独房まで
口当たりのいいときは 絡みつくようにして
玄関先に焚べているのを 袖の下から黙秘して
逆風とも追い風とも 根拠もなく、
 ....
背中を向けて
欺いてくれ
カラス鳴く早朝(あさ)
消えてくれ

さんどやしどの
嘘くらいなら
不思議な顔して
見ないフリ

君の悲しい
笑顔を見せて
くれた夜から
罪を知 ....
そんな、
ちいさないのちの、
いきていた、にさえも、
つめたいかぜはようしゃなく、
ふきつけるのです、
経済的に自立できない障害者にスーパーマーケットの惣菜の売れ残りを配る

おれは誰かを傷つける必要がある
真人間になるために
おれは瞬間接着剤を耳の穴に垂らす
音が聞こえなくなると
おれは善 ....
潜る期間に様残な情報をあさる。命って無駄に消費されることはない。結局は循環していくところにだけ、滞りが発生し、そこでまた打開という穴開けをすることで循環を繰り返していく。言葉について考えると当てはまる .... 孤独死して白骨化した恋人と抱き合える人はいますか

そこまで愛し合える恋人はいないのです

どんなに愛していてもそれは愛された自分への愛

白骨と抱き合う光景は想像もできません

もう ....
たった1。Cの寒暖差で
きみと僕のこころの隙間が
埋まらない

君と僕は似ていても
1。Cの差をゆずらない

修辞学を駆使しても水溶性の会話は
多様性の海に拡散してゆく

ノルウェ ....
無邪気にはしゃいでいる娘のそばで
妻がそっと涙をこぼしている
そんな絵画が脳に焼き付いた
仕事から帰ってきたら
妻が憔悴した面持ちで
今日は体調が悪いのと
そう語った瞬間
私の中に描かれ ....
乳児のわが子と遊んでいて
腹の底からわが子に笑いかける
するとわが子は
ひらひら笑って返す
妻がわが子を膝に抱きながら
向かい合わせで笑いかける
するとわが子は
くるくる笑って返す
仕 ....
とてもめずらしい光景が
竜王戦の第4局で現れた

終了まじかの大盤解説で
説明役のプロ棋士が混乱している

ふつう
投了の近い最終盤になると

不思議と
解説のプロ棋士の読みが
 ....
歯がゆいだけ うまれたがる。
砂で汚した濡れた未知。
モミジのように、
蜘蛛の巣に通りかかった、
天使はもとから羽根もない。

えんの下、指の股から、花が生まれていく
銭の視覚、とめども ....
落ち葉を見ると涙ぐむ。
自然な時間を呪わずにいられない。
夜の間に文字を探す。
どうせ使い果たせやしない…
朝、くまんばちが息絶えようとしていた。
olvido!olvido!
そうだ ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
演者たち――眼差しの接吻ただのみきや6*21/11/20 17:36
ぅたにぅたゎせ大゜揮∞ ₎...0*21/11/20 12:39
シルエットの秘密の扉st621/11/20 10:55
まんまるかじつあらい121/11/20 9:29
独り言11.20zenyam...1*21/11/20 8:48
悪愛秋葉竹521/11/20 6:37
冷たい佐白光1*21/11/20 0:44
うえきぐらたん121/11/19 22:25
想いが彷徨う夏川ゆう321/11/19 18:16
白い砂漠草野大悟2321/11/19 12:14
月蝕あらい221/11/19 8:28
柿の知らせ服部 剛8*21/11/18 23:17
自問ミナト 螢321/11/18 19:39
この地上にてひだかたけし721/11/18 18:25
ありを喰わないアリクイナンモナイデ...4*21/11/18 13:33
間抜けな盗賊ヨラン[group]朧月夜3*21/11/18 12:53
エインスベルの賦[group]3*21/11/18 12:12
アイソニアの騎士[group]4*21/11/18 12:11
懐古、同室の手記あらい021/11/18 8:14
嘘ばかり秋葉竹321/11/18 4:09
あかとんぼ本田憲嵩321/11/18 3:18
おれの子が食べるそのパンをあなたの子が食べることはできないゼッケン521/11/18 0:26
問いと答え武下愛1*21/11/17 22:00
白骨化した恋人北川 聖021/11/17 21:00
1。Cのうた梅昆布茶1521/11/17 8:18
母子像葉leaf121/11/17 7:12
照応121/11/17 7:09
AI超えの証明st421/11/17 5:19
紅底透睡あらい121/11/16 22:06
忘却ナンモナイデ...4*21/11/16 20:24

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