世界の端にあるラジオ局
リスナーは主に旅人達である あとは動物達
様々なメッセージやリクエスト曲が来るが全てに応えてくれる
いつも世界の端についての情報がO.A.開始時に流される
宇 ....
暗闇の中で二人布団に横たわりながら
アナタは火のついたタバコを指で挟んでフワフワと空中を舞った
時々くちびるに着地しては強く燃えて
また泳がせた
周りは全部真っ暗で
....
何度目かの夏が来て
また僕はさよならをしなきゃならない
こんにちはもしなきゃならない
どこかから来た夏に
どこかへ行ってしまう夏に
僕たちは
誰かの終わりから始まった
ということは続 ....
ホテルのバスタブで
泡の中に沈んでいくシャツやパンツやら
ぐるぐる回して素足で踏みつける
ベッドから彼女が這い出してくる
「プールで潜らない?」
抑揚のないいつもの声
ゴルフで痛めた ....
朝を銀色の風が運ぶ
そっと包まれる静かな時間
繰り返す透明なセンテンス
目に見えないエッセンス
窓越しにすれ違うあの子に
目配せをしながら通り過ぎる
本当は気がついて欲しいんだ
太陽 ....
安らぎを下さいと君が言いました
私はしばらく何と言っていいのか判りませんでした
ただ、黙って君を抱きしめました
もう泣かないで下さいと君が言いました
私は少しも泣いているつもりなどありませ ....
風に流れた手の残像に
小さな思い出が掴まれている
ちぐはぐなパズルを合わせるように
もがくそれを見送る
振り返ることすら出来ない
ここから手を伸ばす事も出来ない
届かない
飛び出した後は ....
あの頃の私は、死ぬ理由ばかり考えていた様に思います。
例えば風が強いとか、梅雨でもないのに雨続きだとか、
貴方に近付く事ばかり、必死に考えていた様に思います。
夏の日差しは、此処もあ ....
光景がこんなにも虚ろだなんて知らなかった
空が黄土色だとか
雲が赤褐色だとか
未来が錆付いているとか
過去が捻くれ曲がっているとか
稲光が音もなく過ぎ
彗星と勘違いして微笑
区別 ....
もうひとりの
あなたが
もうひとりの
わたしと
会っているとき
あなたは
電話で
会いたいね
という
もうひとりの
あなたが
もうひとりの
わたしと
けんかしてるとき
....
そうして君は、と
切り出した言葉の奥で
俯いたままの昨日は
指をくわえて
泣き崩れていたりする
引き金を引いた僕と
受動態を貫いた君の
どちらが正しいのかさえ
僕には分からなくて ....
全てのものに意味があり
全てのものに価値がある
だけど
価値のあるものに何かを足すと
その価値が崩壊してしまう
どんなに感動的な絵画も
どんなに衝撃的な歌詞も
どんなに有名な ....
感情には雑音が乗る
試験中の静けさに
胃が重たくなり
口中が乾いて
窓の風音と
斜め向かいの机の
名前が思い出せない
級友のシャーペンが
刻む音が気になり
目の前の紙には
集中 ....
心では泣いているのに
鏡の中では笑っていた
本当は辛いのに
鏡の中では笑っていた
症状が 表情が 賞状が 処女が
ギギギギギ銀行からカネをおろせ パンツおろせ! そのまま座れ!
そのまま吸われろ オレは銀行強盗だ 手を挙げろ!
母の日はカーネーションだ 忘れるな 用意しろ! ....
うずまき柄のシマウマ
性格はひねくれていて
曲がったやつだ
見たことないって?
ふふ ひねくれているから
人目に顔を出さないんだよ
それで山の奥地で一人寂しげに
....
思いは線で形になる
文字という
不確かな形に
虹のように曖昧な
色とりどりのモールを
くしゃくしゃに丸めて
誰彼かまわず投げ付けていた
文字になりかけた絡まりは
はじかれ
ベ ....
飛び込めないのは25メートル先の地上
あたし 空なら飛べるわ
耳鳴りがやまない
自分が嫌で吐き気のする夜
夜の闇に溶けたら君のもとまで行けますか?
鉄柵のうえで足を投げ出して
....
おんがくのつもりでなつの夜に
しろい文たちをまきちらしました
そして、という次を言う前に
すっかりひと昔前の鼓動がもどって
なにもしらない少女のようです
わたしはにこにこと
散らし ....
雨が
雨らしく降って
「男」と書けば
身を守れると思ってるらしいが
マニアには
見破られている
わたしは
蒼アザができていたことも知らずに
あの子とSEXできたらいいなって
....
あたしが痛くないのは
モルヒネのおかげです
脳内麻薬が出ているのです
あたしはそれを取り出して
少しなめてみました
とても苦かったです
こんなものが苦痛を
やわらげるなんて ....
そして火は燃えさかり
すべてを焼きつくすだろう
それぞれの
人の生を
それらがあつまったこの
人の世でさえも
焼きつくして
火は遠い天上でわらうだろう
限られた空
その見えない境界で ....
「君は必要です」
上司から言われたその言葉に
自分が認められた気分になり
その後は毎日のように
仕事をこなしている
カップラーメンを食べながら
いくつもの書類に目を通し
会社メールと携帯 ....
心の傷を刻んだ日記を
銀の檻に閉じ込めた
底の見えない泉に沈めて
冷たい鍵を握りつぶした
もう二度と振り返りたくない
この手で穢した自分
別れの言葉も告げずに目を閉じ
背中を向けて歩 ....
前と同じ部屋の香り
蛍光灯が切れていて奥の部屋へ行くとアタシの布団がたたんであって 足の裏に畳の感触がした
そんなに長い事来てないのかしらとアタシは考えながら勝手に押し入れから寝間着を取り出 ....
あなたのそこから
わたしのここへ
わたしのここから
あなたのそこへ
ながれるふたつが
ひとつになって
ここはこれから
どこへいく
そこはそれから
なんになる
そこはここでは
ない ....
死と眠りが
同じようにみえるときが
ある
ひとめみたとき
だからときどき
はっとして
大切な人にかけよる
あなたたちは
人の気もしらないで
静かな息をしている
あつい
手 ....
驕りたかぶって 眠られぬ夜も
うちしおれて あるく雨の朝も
すぐに 遠くへ過ぎて
もう少し もう少しで
死を 語りおえる
ミサイルになって
あなたを破壊してやりたい
骨の髄まで
ぶち壊しにしてやりたい
流線型の顔をして
思い出して読み返しては
立ち止まって振り向いてる
戻ることのできない岐路
変えることのできない選択
後悔してるんじゃない
ただ懐かしんでるだけ
でもちょっとだけ
....
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