匂やかにすみれ花咲く
白い星を押し{ルビ抱=いだ}き
夜の{ルビ水面=みなも} さざめきだち
{ルビ朱=あけ}にめくれてゆくまで
窓の外眼下に見下ろす名古屋の街は
遠く遠くきらきらと明りを燈し
瞬いては揺れ闇夜に煌々と浮かび上がり
そのひとつひとつの灯に想いを馳せるとき
忘れていた瞬間がふと思い浮かぶのです ....
スローガンその1
コンビニエンスであることこそが最大の美徳である
きみはサブリミナルファックなテレビジョンを爆破して
イマジネーションで洗脳するニュータイプ
Bボタン押しっぱなしで加速する ....
鉄は錆びていた
光沢は外に発しない
錆びきっていた
鉄は昔を思い出した
あの銀色に輝いていた自分を
当然だと信じていた
今はぼろぼろな茶色の体が
悲しかった
雨に濡れて
少しずつ ....
1 + 1 = I Love You
2 - 1 = I Miss You
《人たらん》
人たらん人になりたいと 男は思いました
道程などと つぶやきながら
人がたらん人がたらんと 別の男がいいました
道には人が あふれかえっているの ....
―夏至は、もう過ぎています
とか
じつは過ぎきっていた太陽の光、みたいな
ぽかりと口を開けるしかないような
きもち
かげろうが立ち昇るはやさで
泣き顔をつくるひとたちを
遠く道の ....
死んだ魚のような
目をして
生きるエヴリデイ
舌が干からび
あう あう ああ
猫が絡まり
にゃあ にゃあ にゃあ
ほれ、
おまえの好物ぞ
喰え 喰え
目 ....
?.
七百七十六番目の天使が
翼をなくした
俺は 黙っていた
言葉は全て 汚れているから
俺は 黙っていた
あと十秒
?.
六百六十五番目の悪魔 ....
過去という物語りを消して。
未来という作り話を消して。
今、そうこの瞬間。
何が出来る。
僕は、
何も出来なかった。
「僕の知らないところで音が生まれ、消えてゆく、それが悲しくて」
水がしょんぼりと肩を落とす
喫茶店の2階テラスで
心臓の鼓動みたいに
雨粒が弾ける
音が聞こえない
窓のむこうのことだか ....
僕はゆくだろう
鍾乳石の先で抗う
水滴の
夜のために
待つものも
さだかではない
暗闇のもっと底
染みこむ
朝のために
屈折がつくる道
灯台が照らす
霧の先に
ゆく ....
君は前脚を
威風堂々と開き
後脚を
上品に揃えた
私は黒毛の艶やかな
毛並みにうっとりし
そっと撫でた
吸込まれそうな眸
見とれていると
君はこちらを見やっ ....
もう誰も興味がねーなら 俺達にその台風貸してくれ
倒壊した三味線屋 その瓦礫の下で共鳴中
泣らそう 泣らそう ベベンベン ベベン
泣らそう 泣らそう ニャニャーン ワォーン
その音は ....
テレビをつけると
瓦礫の山から掘り出され
額に血を流した中年の女が
担架から扉を開けた救急車へ
運び込まれていた
その夜
テレビの消えた部屋で
歯を磨き終えたぼくは
....
空と宇宙の間
光る尾を引いた
星の欠片に、乗る
本当は
光ってるんじゃなくて
燃えているということには
知らんぷりをして
指で作ったカメラで
シャッターをきる
閉じ ....
ここはとても静か
湖の底
体がばたばたと動く
気持ちが揺らぐ
不安で立ち上がってしまう
メールを何通も打って
返事が来てまた打って
あれもこれも
ああ
ああ
そんなとき
「それが ....
匂いがしたんだ。
懐かしく、
優しく、
淋しい。
あなたの匂い。
探さない。
見付けない。
惑わない。
大丈夫。
もう、しない。
雨が過ぎ去 ....
フレッツ光に入ったから
確かに長澤まさみは
俺を大好きであるはずだった
来ないラブレター
ドラマ忙しいのか
そういえば月9は何故か
俺は恋人役じゃなかったな
と言ってたら虚しくなった ....
ある旅人は言いました
世界の果ては海だったと
もう一人の旅人は言いました
世界の果てにはただただ高い
山があったと
私は彼らに言いました
世界の果てには
一人の少女がいたと
....
ミネラルウォーターをのんだら
心臓に沁みていくかんじがした
血まみれの心臓が
洗われるかんじがした
湯船の上にぽちゃんと咲いた彼岸花
天井から落ちる水滴が
少しでも、少しでも
薄めようとして
私はまた一つぽちゃんと
花を咲かせます
ぽちゃん
ぽちゃん
少し ....
遠藤のゴールのあたりから
ひょっとしたら今日は
気持ちよく酔えたんじゃないかな
そんな気になってきたのだけれど
ハーフタイムの間に
近くのコンビニに行こうか
迷っているうちに試合は動く ....
そのときはいつもからだごと液になる
ホルモンとかいう見えないつぶつぶがいっぱい溶けてて
また抵抗できずにやられちゃったんだ
力ない屍はやけにしなやかで、きもちわるいのにきもちいい
ゆっくり ....
脳内の外側は火薬の爆弾倉庫だ
既に硬直している温度が変わらない状態で
立て掛けられた縦×られた脳内の
○×△□は自民党が破棄した新しい前頭葉の世界
立て
×られた縦の/血がドクドクと流れた手 ....
猫パンチおいしゅうございました
カンガルーキックすこぶる上品な角度で入りました
内臓お痛めになりませんでしたか?
ああ、おいたわしゅうございますね
花火、口の中 ....
大気中に漂うチリが埃が
水中に潜むバクテリアに
恋をした
月夜に泣いていたわたしは
雨を降らせ
あなたたちをひとつにする
そうして世界がひとつになるのを
とお ....
オートクチュール
私ぴったりに、しつらえた愛を下さいますか?
遠き月が啼く夜に
迷子のままでキスをする
盲目のロストヘヴン
でも独りよがりではいけないね
一人で恋は出来ないね
....
「フラノ」というレストランで
イタリア料理を食べてから
私は回想バスに乗り
帰るべき家をさがす旅に出た
バスが「いのちの相談センター前」を通過するとき
入口に行列ができているのが見える
....
あなたが教えてくれたうたを
繰り返し うたい続ける
なげだした足にまとわりつく憂鬱は
綿菓子の最期みたいにねっとりして
組み敷かれたうたは
少し雑音が入っていた
無 ....
4551 4552 4553 4554 4555 4556 4557 4558 4559 4560 4561 4562 4563 4564 4565 4566 4567 4568 4569 4570 4571 4572 4573 4574 4575 4576 4577 4578 4579 4580 4581 4582 4583 4584 4585 4586 4587 4588 4589 4590 4591
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.08sec.