あなたが
自分を必要としていると
思い込んでいて
勝手に
色々無理をしたりしました
勝手に
疲れたり
勝手に
悲しんだりもしました
だけど
....
夏の
夜が
激しさを増し
ぼくは
水が欲しかった
とても
海水浴
波に
持ち上げられて
足がもうつかない場所へ
つま先に虚無が触れ
頭上には
目を閉じても赤い
太陽
....
ひやり冷たい春の朝
小鳥はもっと早起きよ
隣りの子に目覚めのキスを
洗いましょう 眠い顔を冷えた夜露で
梳かしましょう 透ける髪を小さな櫛で
すっかり気分も覚めたでしょ?
からさわぎす ....
これまで
たくさんの人と出会ってきた
ただぶつかっただけの人もいたし
ふり返るだけの人もいた
目線を合わせただけの人も
いい出会い 悪い出会い
たくさんあったろう
だけど私 ....
これから向かう家庭教師先の
国語のテキストを
電車の中で読んでいた
その内容はあまりにも悲しかった
戦争で両親を失い
家もなく食べるものも満足いかない
それでも生きようとする
子 ....
「序詞」
ゆりかごの中で
小さな戦があった
理不尽な理由とプラントが
長い海岸線を覆いつくした
けたたましくサイレンが鳴り響き
その海から人は
眠りにつくだろう
....
小雨降る夜中に佇む自動販売機
主がくるのをひっそりと待っている
暗闇が包み隠そうとすればするほど
燃え盛る 胸の残り火
歩きだしたら振り向くな
自分に言い聞かす
....
すれちがいたち
ひびきたち
ある日ふたたび
はじまるものたち
雨のなかの火
海辺の火
生きものに囲まれ
朝の霧を燃す
髪の毛から見える
耳の応え
ひらい ....
私たちが校舎で出会うのは
おばけなんかじゃない
それは
だれかの通り過ぎていったあと
だれかの
いちばん子供だったときの
いちばん光に満ちた
いちばん軽やかな
いちばん無防備な歩み
....
サイレンに近づいてはならぬ
そは破滅をもたらすもの
そは災禍をもたらすもの
蒼き焔の説法
歌声がいかに甘美であろうと
美しき星が時を奪うように
その先には屈折した現実が
口をあけ ....
さ よ な ら
ロウセキでアルファルトに書いた
さ よ な ら
声に出して読んでみると
更に文字はアスファルトの上で白く浮き上がった
さ よ な ら
道行く人が小さく読 ....
月の海は命を抱え 日に日にその領域を拡げていった
ゆっくりと しかし 確実に
生まれてからずっと体内に飼っていたのに
拡張をし始めた途端 わたしの身の内に不安と安堵が交互に訪れる
わた ....
誰もいない体育館でシュートを決める
飽きる事はないだろう
バスケットゴールを見れば今でも疼くのだから
広い無音の空間はその音を生むためのもの
広い無機質な空間はその軌道を妨げないための ....
庭土が連日の梅雨で 満足げに
雑草まで育てている
庭木も梅雨の晴れ間で 満足げに
みどりの息を弾ませている
そして 生垣の隙間には
....
兄弟達が助けを呼んでいる
僕は駆け出す
金持ちのようなダンスを踊る
止めて欲しい
この街でいつも孤独なアゲハチョウは風を浴びて天使を待つ僕の懐にいつも突然に
飛び込んでくるような錯覚 ....
夜の列車に乗り
窓に頬を近づけて
ガラスの列車に乗っていく
列車の中と同じ人たちが夜の闇に透けて
線路のない道をすべるように
窓に身を寄せて
車体に体を溶かしながら
闇に透ける切符を ....
パンのあいだに
イロニーを はさんで
たべない べっとり
エロスを ぬったくって
ことごとく すてる
七月の空
この空虚
大人しい光
さすらう駅前の
若者たち
その群れ
爆発や地震
どこかで
バイブレーション
愛を重ねて
豆腐屋のラッパ鳴 ....
なにも伝えられない
こんな夜は
静かにあなたの詩でも読んでいよう
なにも言えない
こんな夜は
静かにあなたの歌声でも聴いていよう
今夜だけは
あなた
ひとりでい ....
そこは新宿の雑居ビルが立ち並ぶ一角の
地下にある場末のバーだった
薄汚れた階段を下りていった記憶はあるが
すでにかなり酔っていたので
なぜこんな場所で飲んでいるのかわからなかった
そ ....
嗚呼もう疲れたのです。
身も心も他人も全てが
秘密は最初は楽しいけれど皆に言えないことが哀しいのです。
終われ、終われと叫ぶ
心も身体も他人も全てが
前に進むにはこの恋を壊すしかないのです。 ....
向日葵は上を向いてなにやら
太陽とお話をしているようだ
太陽さん、
私と一日だけ交代しませんか
お疲れでしょうし
太陽は答えた
そうですね
一日くらいお言葉に甘えて
休ませても ....
荷物を取り上げられ
髪を切られ
消毒され
写真を撮られ
左腕に囚人番号を刺青されて
工場・鉄工所・炭坑で働かされて
木で作られた三段ベッドに
マットレスの代わりに
....
まあるい泡を
ぷくりと吐いて
そっと寝床を抜け出す
水の流れは
暗いぶん少し冷たい
おびれとむなびれ
ぷるぷる舞わし
水草の間から
夜の空を見上げた
真昼の水面を
きらきら照ら ....
溶かし込んだ小さな粒が、
とろりとろりと口の中。
十勝、らしい、
飲む用ヨーグルト。
1000ml。
高校入学前の4月
一足先に入学する高校に見学に来た
まだ雪が残っている
桜はまだ咲いていない
グラウンドの横を通るサイクリングロードを
蕾を付けた桜の木々が覆い被さっている
....
玄関のチャイムが鳴ったので
仕方なく立ち上がろうとしたら
背中の上に
重たい鳥が
止まっていた
「どいてくれますか?」
黄色の羽根を
ぱたり、と閉じて
ずん、と居座る
「私は止ま ....
2007/07/17
月曜日の午前中
頭がふらふらして
夏風邪かとも思ったが
新潟県中越沖でM6.8
気象庁発表で地震と知る
訳の分からない時間が過ぎ ....
花が
さいて
ゆれています
いつもの
野原
いままで
しらなかった
花が
さいて
ゆれています
胸騒ぎがするので
メリークリスマスと
小さな声でつぶやいてみた
すると
それが合図だったかのように
リンゴが枝から落ちる
落ちたら
すぐに
腐ってしまう
それはいつものこと
....
4550 4551 4552 4553 4554 4555 4556 4557 4558 4559 4560 4561 4562 4563 4564 4565 4566 4567 4568 4569 4570 4571 4572 4573 4574 4575 4576 4577 4578 4579 4580 4581 4582 4583 4584 4585 4586 4587 4588 4589 4590
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.67sec.