清涼なる川面に素足を浸し
そろりそろりと踏みゆき
冷やかな感触を足裏に楽しむ
風の音や遠く聞こゆる鳥の囀りは
せせらぎに紛れ
やがて胎内に居るかのような
懐かしい静寂の音に包ま ....
消えてしまった
すぐ側に 側に
その手が
その声が
あった
海は全てをのみ込んで
僕らを放してはくれない
それは暑い日
....
その男とは
高校三年の時
はじめて出会った。
自転車に乗り現れた男は
前駕籠から魚を無造作に取り出し
黙って彼女の前に置き
ぎょろりと目玉を
おれの方へ向けると
また自転車に乗って ....
茜色の空
毎日眺めているのに
私はまだ出逢ったことがない
からからと笑う時も
ざぁざぁと泣く時も
それはいつも
いつも いつも
猫背な君に呆れて
電線で遊んでみ ....
雨が降りはじめたら
散歩に行こう
フードをかぶって
緑色の雨靴を履いて
でも傘はささないで
寒いかな
きっと寒くなってしまうね
そしたら
あのひとを思いだそう
きっとこころがあた ....
夏になったな
本当はもう少し先だけど
もう夏でいい
梅雨の名残が
にわか雨を運んでくる
オレンジの世界観と
燃えるアスファルト
ところでお前は
アイスくりーむ派か?
かき氷派 ....
明日の夜 君はきっと 僕に似た女の子とキスをする
月の光りに照らされて 綺麗な影が伸びるだろう
僕が嘘をついて 君が嘘をついて
ふたりがうまくいくのなら
良いんじゃないか
....
世界中で
繰り返され
る
2と3の
メタファー
{引用=メタフォリカルなパエリア}
あくまでシ
ンボリック
に
{引用=シンボルとオブセッション}
あくまでリ
....
彼は人だった
選定の剣を抜くまでは
彼は人を捨て王となった
それが彼の運命だったのだろうか
国の為 民の為
幾多の戦場を駆け
黄金の聖剣を振りかざし
....
ススキノの病院で おんぎゃああっ と 産まれたわたし
そこから 「家」とかいうところに 初めて連れていかれたのは
今住んでいる この地区だった
それから何度か 引っ越したけど
なぜか こ ....
世界中で繰り返される
2と3のメタファー
あくまでシンボリックに
あくまでリズミカルに
思考のブロックは積み上がっていく
それはもしかすると呼吸をする事に
似ているかも知れない
だけれど ....
風に流れたメロディー
が
寒い夜には天国にいける
ほんの少しだけキズをつける
冷たい町で夜に出会った 火
タイツを脱がした
....
すごい風がふいていて
あのひとへの気持ちも飛ばされそうで
こころが全部ふき飛ばされそうで
蛇口から水が流れるようにことばが溢れそうで
すべて話してしまいそうで
でもそうなったら
....
七月になりたい
すべてを消しつくす激しい雨と
すべてを輝かせるいちばん眩しい陽射しと
{引用=個人詩集「透明塔より」掲載}
明日こそは
逢えるかな なんて
甘い願い
(宛てがった鎖が
(妖しい色を放つから
(あやされる子供のように
(飴だけを舐めていた
明るい顔で
朝を迎えて
朱い ....
風は止み
空が濁って
近づくように
離れるように
歌う声
君の声
踊りだす
1,2,ステップ
同時に僕は
息を呑む
{ルビ夕凪=ゆうなぎ}に
響く声
....
青い血で書かれた水曜性は、
{ルビ万年青=おもと}の実となって赤く結ばれる。
ある、いは、いつになく遠く静かな空で、ある。
店員が しきりにすすめてくる
玄関先に どうかしら
と自分に問 ....
くすんだ黄色の水溜り
上を見上げ
雲が漂う空と
にらめっこ
林の中では
枝葉に溜まった
水滴が
我こそ水の男だと
言わんばかりに
飛び降りる
枯葉の下では
何やら
笑い ....
降り落ちてきた一輪の花のほころびから
少女のリボンの結び目が
はじまるのです
ほどけても
へいきなようにあっけらかんに
結んでいるから
髪の毛は
猫のように気まま
笑顔
....
右でびぃという感じが消えない
夜は寝過ぎたほどに
朝の曇り空が
重い球体になる
その右耳の雑音が
圧迫すれば圧迫するほど
集中神経の軍隊が
閲兵式の完璧さを加味する
そ ....
風は言葉を求めていた
無言で動き続ける自分に
自分の存在を
何かにあるいは誰かに
伝えたかった
街は重厚な壁に遮られ
跳ね返されるか
止められるかで
風の居場所はなかった
風は森 ....
闇という名の悪魔にそそのかされ今宵も目が冴えて眠れない…
最近、心と体が反比例してうまくいかないんだ…
狭いベットの上、僕の腕枕で熟睡する名も知らぬ女性…
目の覚めるような君の官能的な寝 ....
ひとりで食べる夕食は
いつものように
電子レンジでチンして3分
たった3分
それでも3分
どうにも待ちきれなくて
電子レンジの前で腕組みしながら
ながめるタイマーは
永遠にカウ ....
薄い青色のYシャツは
まだ 皺も付いてなくて
近いのか 遠いのか
距離を図る事さえも出来なくて
それでもあなたの背中の温かさだけ
何となくわかっている ....
夜中に浮かぶ雲達を数えていると
酷く寂しくなることがある
同級生の机に花があったときのような
猫が車にひかれていたのをみたときのような
そんなとき
私は数える手を一旦辞めて
三 ....
まず新聞がポストに入る頃
パレットを洗い流してストレートに言うと
夜明けが大好きです
午前3時から夜明けにかけて
何かが変わるかも とか
窓の近くにある机
椅子に座ればいいのに
....
金曜日の青ピーマン
尖らない鉛筆の先っちょで
膨らんだ水風船の腹を押す
明日からはお休みで
学校は眠りについて
笑い声の記憶にまどろんでいく
廊下の本棚の辞書が流す涙は ....
僕たち・星は傷付きながらも 光っている
君たちの愛する このラピスラズリの大宇宙中
僕ら 大好きな人や 仲良しな人と引き離された
……いや 違うな
僕らは進んで バイバイしたんだ
....
頭のなかは
命令でいっぱいだ
×か○か、?か!か、
そんなものでいっぱいだ
打ち合わせを終えて
いま大阪に向かっている
なにもリラックスできない
気持ちよ ....
飛行機を知らない人と轍を踏む
想像よりも柔らかい轍だった
この先に飛行機があるんだよ
そう言うと向こうは深く頷いた
生まれたときから教えられた通り
正しく騙せば
一族は末永く恵まれる
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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