火と花と手
小さな胸
火は花は手
風と声が水になり
窓の外を流れている
音の影は 鳥に分かれる
古い息が聞こえくる
指に触れて 景は走る
何かから逃れようと振り ....
まばゆいばかりの酸素に
唇を押し当てて
小さな喘ぎを零しながら
私は生を感じる
生温い風が
吹いている時は特に
窒素と二酸化炭素の分離
あぁ
呼吸してる
....
Ginger ale。
そっと、置いてこよう。そうしよう。
気の抜けた、Ginger ale。
ウィルキンソンのカライやつ、
誰にも見つからないように、、
....
トイレで用を足したなら
ちゃんと流す
それがおとなの対応
いくら大好きな彼のであっても
普段は決してあからさまにすることの無い
若かった頃の女性遍歴やら
誰かと何を食べたのか見せつ ....
路面に{ルビ陽炎=かげろう}ゆらめく
真夏の正午
長袖の作業着に
ヘルメットをかぶる
眼鏡のおじさんは
汗水たらし
鉄パイプを{ルビ担=かつ}ぐ
路面には
夏空 ....
宇宙のツツジの咲くあの丘で
水晶の風が吹いたら目を覚まして
この夢はここにしか咲かないから
朝焼けを待たないで羽ばたいて
君の中で
孵化していく翼
歪んだ夜の積る
群 ....
雷鳴が轟き
空はアルミホイル
蝶は葉の影
鳥は枝の下
荒野に佇む
独りの城
城壁は濡れて黒く
野ばらは閉じて久しい
稲妻が城門を叩く
開けたのは王女
嵐の日だからこそ
旅 ....
僕は知らない
君がそっと泣いていることを
僕は知らない
神様がそっと二人を出会わせたことを
僕は知らない
彼が僕らの為に祈っていることを
僕は知らない
君 ....
真夏の陽炎の向こうから
短い編成の列車はやって来る
そのいっぱいに開かれた窓から
ショートカットの後ろ姿が見える
列車の外から
車両の様子は
ありありと伺えて
制服の脇に置かれた ....
汗をかいたグラスの前で
ケーキが跡形無く姿を消した
白い皿の上
スプーンとフォークはうつ伏せて
優しく寄り添っている
昨夜の別れ際
握った君の手のぬくもりを
思い出す午 ....
仕事以外で涙を流すことはない。
それは家族が死んでも、
恋人が死んでも、
変わらない。
もし泣こうとすれば、
笑いが、
出る。
腹の底から弾けるような、
....
瞼を閉じると現れたあんた
いつも笑顔やなぁ
寂しい夜だから明かりは絶やさへん
厳しい人生だから思いっきり笑いたい
何度も同じ所を回る俺
間違いさえも再生されて
出てく ....
旅の合間に
僕を癒してくれたもの
それは遊園地
観覧車に乗って楽しむ
毎日車に乗って
色々な場所に行く
休む日なんてない
一人にされて不安になって
城や寺や山や湖や
毎日日替 ....
森の妖精が
風にのり 便りを届け‥
鈍感な風は 便りに
気ずかず
一年たち
花びらな便箋に
鼓動をならしながら
開く風
怖がりな風が
扉あけ 出会った友
泣く ....
金木犀が咲いたから電話したのに、いそがしいって
まさか、それだけ?って
うん なんでもないのって電話をきったけど
あの人ならきっと、スリッパで家を飛び出してきちゃうのに
息をきらしてき ....
一月は行く
二月は逃げる
三月は去る
八月は破裂する
線上を歩く
ウサギを抱きかかえて
その温もりを守るようにして
線上を歩いていく
踏み外せば
終わり
破裂する八 ....
もうやめようって言ったその日から
あきらめるための日々
3日経ったら「大丈夫」って声をだして
4日経ったら「笑って」って言ってみて
5日経ったら「なかったこと」にして
風がふいたら思 ....
あなたは 眠れない日なんてないのだろう
寂しくて、眠れない・・・
この夜の辛さが分かるわけないわ
愛しい 愛しい あたしの中のあなたが
夜になると 一層膨らむんだ。 ....
ベランダに咲く薔薇
彼らはその身体を柵に絡ませて伸びていく
生きていくために
野生の薔薇は
他の植物に巻き付いて生きていく
生きていくために
棘を突きだして
近付く者を傷つけて生きていく ....
空があって
大地があって
光があって
水があって
本当はもっと
数え切れないほどのものがあって
私は此処にいる
『普段』がある幸せ
『いつも通り』がある幸せ ....
晴れない空がある
晴れた空もある
ゆれた気持ちがある
手垢のついたおもちゃがある
微分したキャンディーは溶けて
積分した気持ちは夕焼けに
父がいた
母がいた
笑って ....
ぼくらは出遭わなかったフタゴ
三つの場所を移動してきた
二つのコトバを話し
一つのカラダを目指す
キミが教えてくれた
ウタは知らないけれど
....
言葉よりも不確かなものを
信じてみようと
努力なんてしなかったけれど
それはあるのだと
人づてに聞いた事があるの
だけど眼に見えないものを
その語感だけで捉えようとしても
は ....
君から三歩進んだ先に
僕の目指す未来がある
君から三歩進んだ先に
僕じゃ届かない夢がある
ああ〜
あ〜あ〜
君は簡単に行けるのに
何故 僕じゃ果てしないの
あ〜あ〜
誰か教えてください
何 ....
擬態のコビトが悪態付いた
疑似体験を済ませたあとで
お御籤引いた
冷戦が
冷戦のままに終わったと
ソ連邦の終焉で共産主義の脅威は去ったと
新しい核爆弾が降ってこなくなって
安心して空 ....
そんなに寂しくは無い
そんなに足りなくも無い
しかし何をそんなに急いでいるんだい?
壊れかけのラジヲ
ジョニーキャッシュのカントリー
ポンコツピックアップト ....
堂々とパクらせてもらおう
気合いだ!気合いだ!気合いだ!気合いだ!
オイ!オイ!オイ!オイ!
さあ気合いを入れてピースしろ
俺たちのピースはへなちょこ過ぎる
注目させろ いや刮目させろ ....
生きてゆくしかないので
この街で生きてゆくしかないので。
中の中に詰まらないものばかり、必死に詰め込もうとして足掻いた。先日死のうと努めてみたが死ねず、
明日晴れるかな、と鳴いていやる夜虫 ....
夜が土に潜る
朝が地上に発芽する
空にツルを巻き付け
昼の花を咲かせ
西の空に飴色の実を落とす
その実を私が食べる
夜がわたしに発芽する
砂に埋めた記憶が
呼吸を止めて
海水の表面張力が
零れそうになる
あなたは
なくしたものばかり
瞳にうつしたがる
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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