七月から
白紙のページが、ずっと続いている日記帳
今日も繰り返す
君と、同じようなメールのやりとり
エアコンをつけたり切ったり
パソコンをつけたり切ったり
何もしない毎日
考えている ....
月明かりと
雪明りに照らし出された風景は
ひっそりとしていて
思わず息をひそめてしまう
思い切って深呼吸すると
冷たく澄んだ夜が
きゅうっと体に入ってくる
そして私は夜と同化する
これ ....
ざくざくざくざく
冷たい雪を
ざくざくざくざく
手袋を着けた手で
ざくざくざくざく
掘っている
雪の下には
大地が眠る
私の足元には
大地が眠る
春の雪解けを待ちながら
大地 ....
空の箱 空の箱
空の箱には空が入ってる
空の箱には何にもない
空がほけっとのぞいているだけ
空の箱 空の箱
僕には大事な空の箱
いつか見つける宝物を入れる日まで
空の箱は空のまま
....
八月十五日になると
毎年訪れる浜辺があって
太平洋に面したそこへ
母を連れていくのが
夏の慣例だった
『砂上の手紙』
空襲で
顔面に火傷を負った母は
ひどい弱視で
....
青から赤に変わる瞬間
私の前にいた男が左右を気にしながら走り抜けた
ここの信号機は長い 小さなため息が出た
青から赤への変化には 御丁寧に点滅というシグナルを発するくせに
赤から青への ....
庭に雑踏が茂っていた
耳をそばだてれば
信号機の変わる音や
人の間違える声も聞こえた
ふと夏の朝
熱いものが
僕の体を貫いていった
雑踏は燃え尽きた
かもしれないが
庭 ....
連なる山々
緑の頂に抱かれて眠る、雲海
光が漏れ
呼吸を始める木々
木陰にひっそりと佇む祠
ここは
神の御座します処
言葉では伝えられない気持ちを唄に乗せて
耳、腕、足、心臓、皮膚、脳
身体全身で受け止めて包み込む。
それが本当の歌。
わたしはふたつまで数えて
息をつき
これからどうしようかと考えて
横になった
ここにはまだ夜の空があった
子どものときの大きな布団のように
わたしは目蓋まで深く
覆われている
....
朱に染まれ
種を残せ
口に含む苦さを忘れない
ぎゅ ぎゅ と鳴らす感触を思い出す
朝焼けの色を写し取り
朱く朱く乾いた夢を
灼けた大気に溶かし込み
ほおずき灯 ....
泳げ
泳げ
妨げるもの
異図も可笑しく
泳げ
泳げ。
いつか、必ず土に帰る
その事を、どれだけの人が分かっているのだろう
中性子鉄琴の
下方から湧いた
白球形した幻燈を凝視する
眼
万能の数は軽々と思案し
風化した仮死色ローズが
口々に提案する
あれは
大猿のめくるめく集団Suicideだ
....
うだるような夏空
じりじりと足が溶け始めた寂しさに
わたしは階段を徘廻する
今へと続く段の隙間に
モノクロ写真 一枚
誰だっけ。
容量を越える思考 ....
「きゃああ」よりも「ぎゃああ」がぴったりくる土曜日の昼下がり 、外気温は35度をこえ、道は渋滞 熱い空気は苛々と音をたてて地上へ押し寄せられてくる。 こんがりと焼け焦げた人々は、黒い顔をさらしたまま ....
君を見かけなかった、もう伸びきった首。
モーニングコールは君だけのためだったのか、
(僕にはうるさいアラームだった。)
側にあるってだけの存在を
迷わず投げ飛ばしたら、
(もう届 ....
駆けていく、(賭けてみる?)
貯金では間に合わないわ、
飛んでみせる、あなたの海は狭いけど
落ちておいで、受け止めてあげる。
仲間を従えてはだめ。
こんなことで結構なん ....
江ノ島に行こう
なんて
あなたが休日の昼過ぎ
突然思いつくもんだから
車を出して行っては見たものの
やっぱりうんざりするような渋滞に
巻き込まれただけ
もうそろそろだなって
思って ....
隣の部屋に 弟と 女の影が吸い込まれ
床がきしむ音がする 蛍光灯の紐が揺れる
少し大きいボリュームで B.G.Mをかけてれば
話しは しづらいだろう マスキングのつもりかな
あの ....
ずっと待っていた。
君が来るのを。愛が泣くのを。
僕は今、満たされている。
永遠の時の中で、静かに眼を閉じてみる。
心の奥に見えるのはそう、君だけ。
ずっとずっと、独りぼっちだっ ....
ベンチャー企業の総務みたいに
しっかりとした女が
フィアンセのつまみ食いを叱っている
夏の芝生が
光の量とおなじくらい黙っている
おにぎりいっこめいただきまーす
....
どんなに つらくとも
どんなに くるしくとも
どんなに こわくとも
歩くことはしないで 走り続けて…
******************
今でもふと頭の中をよぎる
旅立つあなたの ....
ねえ
皆から離れちゃって
淋しくないの?
もし、君の上に
生命体が存在していないのなら
正真正銘の独りぼっち
ねえ
皆から離れちゃって
怖くないの?
もし、君の先に
生 ....
ひとには
いいかげん許してやれよ
だなんて言って
ひとは鏡だ
めちゃくちゃ鏡だ
真夜中の夏
ちいさな雨
信号のいろ
セロファングリーン
にんげ ....
暗く いつまでも
手の届かない
漆黒の宇宙
この宇宙空間は静謐
汗をかく肌は
触れる事が出来ないほど
純粋で真空
漆黒の宇宙空間は
『愛』の意志で満たされて
『善』の理法が貫 ....
その1
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=120607
万里の長城の城壁を全て
絵で埋める計画がある
という
僕が昔ついた大嘘を真に受けて
....
泥だらけで薄汚れてた、惨めな過去。
それを追うように、すがり付くように、
存在していた哀れな自分。
今ならNoと言える。
今ならNoと言える。
会いたい人がいる。幸せにした ....
太陽が眩しい
朝帰りの
誰に電話しても出なかったほんとに
困ったときにわたしは誰にはなせばいいのか
すぐに顔が浮かばない
宙ぶらりんな生活ずいぶん前に蚊に刺されたとこがかゆい。
これが治れ ....
万華鏡をくるりくるりと
まわすたびに
流れ星くるくるりとながれて
すこしずつあかるくなっていく
うみ
ほらむこうがわをのぞくと
なつのそら
4505 4506 4507 4508 4509 4510 4511 4512 4513 4514 4515 4516 4517 4518 4519 4520 4521 4522 4523 4524 4525 4526 4527 4528 4529 4530 4531 4532 4533 4534 4535 4536 4537 4538 4539 4540 4541 4542 4543 4544 4545
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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