真夏に日車は、咲いている
雷鳴の空を裂く。
轟音で目を覚ます
一輪車に稲光りが青白く反射する
一瞬で葉陰の殻は黒焦げになり
焼けた臭いに鼻をひる
傘の骨はしろがね色で
{ルビ死灰 ....
10万人の名前を書き並べてみる
書き並べてみる
書き並べてみる
ただ、ただ、
帯のように
書き並べてみる
それぞれの名前
いろいろな名前
....
(Aメロ)
伝う 糸の 先に 触れて
揺れる 声に 耳を 寄せた
救う 言葉 心 染めて
縋る 弱さ 意志を 止めた
(Bメロ)
空へ 伸びた 糸に 縋り
夢を 置 ....
扉から扉に
扉一つで十分な気はするが
まったく不思議な空間
二つ目の扉に
ゲートキーパーが
後ろは見せないんだけど
背中に
蜥蜴のタトゥーが大きめに入っていると
昔から
噂に
キー ....
泣いてください
大声で泣いてください
ぼくはあなたをすきだから
安心して泣いてください
その縄に首をかける前に
ぼくの前で泣いてください
大声で泣いてください
{引用=モーリス ラベル
序奏とアレグロ より}
その砂浜の空間に
いくつかの扉が 出現して
それぞれは現実とつながっている
それらはあたしたちの住む
少し湿気た森では ....
ひとりぼっちの あなたとあたしで
手をつなぎながら サーカスの入り口を探している
青いテントのまわりはしんとして
群青色の空と地面と同化する
途方にくれながら 歩き続けて
寂れた柵を ....
世界、君という存在だけを胸に抱いて
何も知らずに生けるなら
其処がきっと
{引用=楽園}
世の中はあなたに妥協している。
それを知ったらあなたはさみしくなるでしょう?
ちいさなむねだけど、飛び込んでおいで。
まっさきにきてくれたなら、
あなたのための唄をささやこう。
....
*
切り傷から咲いた花が
たちあがる
*
地下鉄で
音が 途切れた
窓は
暗い地下室を
映す為にある。
イヤホンで振動するのは
微かな
電車の心音
....
馬鹿にする人々よ
馬鹿にした
言葉、心、感情に
いつか ひれ伏す日が来るだろう
馬鹿は己だと気づき
苦しみ 孤独になり あやまれず
一人眠れなくなるだろう
....
夏の盛りの日差しを受けたので
あの家の壁はあの人の肌のように白くなり
日陰がますます地面を焦がして
午後の家並みはきりりと彫が深くなり
空はじりじりとしてあなたへの思いのように
もどかしい ....
忘れられない
忘れられない夢を
見よう
東京に初雪が降りました
薔薇の朝もやが包む
音の無いクラッチ
冷えた象牙は瞳を閉じ
溜息をやがて具現します
蛍光灯
点滅で ....
不思議な再会だと思った
おれに未来が
あるとしたなら
きっとこんな日を
いうのだろう
十年じゃないわ
八年
そうだったろうか
それよりもおれは
驚いている
知ってる ....
少し遠出をした気分で、
これを書いてる。
実際にはまだこの足じゃトイレに行くのだって、
一苦労だけど、
ナツメのことを考えてるといつも、
遠くに行けるような気 ....
二年生
あげようあげよう
手のヒラの空気ご飯
猫に犬にも
虫や鳥さんにも
父ちゃんや母ちゃんや
あの子にも
おたべおたべ
見えないけれど
僕も
あ ....
じいちゃん
みかん畑の
錆びたケーブルカー
私は指で 線路をなぞりながら
山を登る
真っ赤になる手と
ひっかかる指先
山の下の
この穏やかな海で 仲間が沢山死んだ ....
寂しさ紛らわしに。
友達と朝まで遊んでも。
楽しいだけで。
寂しさはいつまでも。
纏わり付く。
この寂しさを消し去ってくれるのは。
忘れさせてくれるのは。
誰 ....
こんなふうに暑い日が続くと
思い出すことがあるんだ
外には夏の光が溢れて
田圃の青も
入道雲の白も
痛いくらいにくっきりと鮮やかに立ち上がる季節に
俺はただ
泳ぎたいだけだったのかもしれ ....
藍色を少し混ぜる
空の端の盛り上がった場所に置く
それだけで一日は暮れていけるし
僕らもゆっくりと、眠ることが出来る
あの日、あの壁の落書き
木に刻んだあなたの名前
遠くへ行けるようで ....
{引用=
?
[ある朝わたしは鴎になりました。]中央区扇橋の橋桁の巣がいちおうマイホームです、っ
てつぶらな瞳で。(空間に名前をつける [千代田区神田小川町1-7-1]を[業火に焼かれる
....
一欠片の言い訳に
携えたナイフ
フランスパンでも切るのかって
笑われたから
ナイフは血に濡れて
掴んで離した
ナルシシズムは
僕の後ろをついて歩く
そしたら
目の前がフラ ....
とても難しいけど
少し優しく
ちょっと優しく
君に優しく
しようじゃないか
へそ曲がりで
偏屈で
天の邪鬼な僕には
ひどく難しいけれど
君に優しく ....
朝ごはん
和食、洋食、様々なれど
自給率は和食の方が高いのです
食料を輸入して
何を輸出する
紅いバラの花
紅いチュウリップ
紅いまんじゅうしゃげ
獲りたてのカツオ
....
古代に誰かが語った
人間は考える葦である
を受けて
近代の誰かが語った
人間はもの思う葦である
を受けて
現代の誰もが語らなくなった
もの言わぬ葦も
時代を超えて
いずれも人間である
空に埋もれた巨きな鳥を
指でたたいて確かめる音
少し傾いだ雨になる
片足を尾のように動かして
屋根の音を追っている
何もない日の生きものの笛
水のなかで抱く ....
あなたが死を選ぶと言うなら
私には それをとめる術がない
それでも死をすすめないでいるのは
あなたを失うことで
私の半身を奪われたくないから・・・
あなたの喪失という波紋 ....
ドロドロと流れてる
弾け飛んだ想いとか
止められずに増えてった
つまらない秘密たちが
暗いだるい生きもの
窓を開けたら
重い鉛 宙に浮かんで
陽に飲まれるような
知らない世 ....
漢字を書こう
一画ずつ正しい筆順で
口の部分は四角ではなく
顔の中にあるくちなんだ
きちんと三画で
○ではないんだ
それはその字に失礼だ
そもそもそれでは
その字の意味がわからない
....
組子の影に浮かぶ 拍子
庇の先の峠 今日の宵
零れる滴 きらめいて
往事が昂じ 庭先の
葉を打つ通り雨
更けて静けさ
求める 唇が
寂しげに交わした
言葉 触れること
かなわない ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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