耳元で囁くように
一番遠いところから
叫ぶように
声は、聞こえている
土の上に横たわった
私の頬に、そっと
それは静かに目を閉じながら
ひとつ
口付けを交わす
限り ....
真昼の太陽の微笑みを
光とともに受けて
重たい涙が乾いてしまった
空が吸い込んだみたいに
真昼の温もりのある風が
おそるおそる
やってきて
冷たい憂鬱を運んで行った
夕立に ....
夏は
山がすこし高くなる
祖父は麦藁帽子をとって頭をかいた
わしには何もないきに
あん山ば
おまえにやっとよ
そんな話を彼女にしたら
彼女の耳の中には海があると言った
....
盆踊りの喧騒を避けて
入り込んだ路地は
中学生の頃の通学路
狭く細く静かな時間が
そのままだった
一陣の風が吹いて
セーラー服姿のわたしの
残像が行き過ぎる
遠 ....
くらくらする
空気のなかに
沈みゆく
わたしの四肢達
同化した
観念は
やがては羽化し
また生きる
何度もめぐる
いのちのきせつは
静かに
わたしたちを伸 ....
夏の渓谷
そろりそろりと川の水へ
足を踏み入れる
心地よい冷たさが体の中へ
冷房の涼しさとは違う
透き通る水底には
兄弟なのか姉妹なのか
小魚が二匹泳いでる
夏の渓谷
どこから流 ....
かなしい
さびしい
つらい
くるしい
どんなにならべても
ぼくのきもちにはちかづかない
駅ナカのカフェで一休み
こんな時は甘いもの欲しかったりして
ストレス解消だからと自分に言い訳
隣の席にはおんなのひとがふたり
何やら話し込んでいる
意味深そうな話
そして遠い世界の ....
友達は精神活性剤
どんな栄養ドリンクよりも
確実に着実に
私の心を元気づけてくれる
友達は精神活性剤
好きな人は精神安定剤
ホットミルクよりも
あったかくて安心できて
私の心を休ま ....
幼い頃、年明けには凧上げ。
冷たい北風の中、
小さな手で一生懸命糸にしがみついていた。
その手からざぁっと凧を連れ去ったあの風は、
友達がほしかったのでしょうか。
桜咲く春の日。
鬼ご ....
所狭しと立ち並ぶ家々を見ると
さながら箱庭のよう
走りゆく電車をみれば
そこは鉄道模型の世界
久しぶりに感じた鳥の視点
僕の心は夕焼け空に溶けてった
{引用=
1997
....
夏も過ぎ
秋きたるらし
食欲の秋
梨なんて無い
葡萄は酸っぱい
花火は終わり
秋刀魚だ
松茸だ
栗だ
冬支度で
大忙し
雪よ舞え!
白いプラスチックの大きな箱の中で
さっきから火事
もうもうとグレーの煙
激しい咳き込み
箱の下からは
ちょろりちょろりと流れ
とても清そう
ひとくち飲んでみたい
箱の上空では
....
本屋が好きだ
本屋が落ちつく
なぜなんだろう
たくさんの本
積み重なる本
大量のパルプ
それはやっぱり
どこかの国の
山を削り
森を消し
緑を失 ....
あなたは極相林というものを知っていますか?
植物群集が遷移し
いちばん最後に行き着く姿のことです
つまり、木々の集落が
ヒトの干渉を受けなかった場合の、
最終形態
では ....
日照り続きの夏に
育つのですと稲穂
刈り取られたあとは
脱穀されて籾摺りされて
精米されて
美味しいお米に生まれ変わり
スーパーの
コンビニの
商品棚に並べられ
熱湯で茹でら ....
明日は晴れろよ
特に何もないけれど
たまにはわがまま聞いてくれよな
冷たい雨に打たれ続けて
雑な彫刻が出来上がっちまった
素材は「消耗品」または「使い捨て」
何が出来た?
悲しい ....
いつのまにか背中に生えた白い翼が
私の透明な涙とリンクしている
豊かな純白はまるで
私の心と
同じ色だった
知らないうちに
君に出逢って
君に惹かれて
....
君に出会えて本当に良かった
共通の話題、ユーモア、泣き所
なかなかいないよ
今度、ギターを教えてね
笑えない親父ギャグも
後、真面目な人生訓も
褒めてくれてありがとう
自 ....
あふれるほどの人々の思いを両手にしたわたし
前に進もうと動くと ゆれてこぼれそうになってしまう
{引用=
こ わ い な
}
大切なものこぼして失ってしまうの
....
死にたい と
高齢社会に溶けた脳で
夏の高い湿度の中
叫ぶ
肌にまとわりつく
生き甲斐 は
段々と煩わしいものになってゆく
短い命で
生きることを精一杯謳う
セミに ....
コラボレーションしようぜ
っていわれて行ってみたら
ただのセックスだったりとか
有り金全部花火買って
そのまま公園に捨てたり
タバコの銘柄を気まぐれに変えまくってみたり
目が覚めたら夕方の ....
いつの間にか
喧嘩になった
瞼の奥の埃が積もって
想いが行き過ぎてしまったのか
あどけなく
そして
空ろに
互いの気持ちを
飛ばしたね。
だから
言葉が刃 ....
光が伸びていく方に
魂があるように
牛もまた
どこかへ向かって
伸びていった
お母さん
と呼べば
お墓の中から
鳴き声が聞こえる
膝をかかえたまま
じっとして
夏の一日だ ....
morph
は腕に軟膏を塗りました
てらてらと光ったその部分は次第
....
微かにまるみを帯びた水平線から
紺、と翡翠色は曖昧に溶け合い
蛍光色のブイを揺らしながら
海風がしろい道を無数に拓いている
目の前に置かれたグラスの透明も
水晶の粒と汗をかき
夕闇 ....
星のみえないまちで
拾った青黒い石を
隕石標本だといって
ポケットにしまう
今夜、星をわけよう
はくちょうと
おやこのくまは
君にあげる
いっかくじゅうさえ
あればいいんだ
....
おたがいに期待していた
思いやりと若さの不等式
淋しくて怒ってはみたけれど
甘えてみたりが出来なかった
あいこだね
ふたりクルマから
おりて空を
夜を見上 ....
死への道を毎日歩いている
だから1日を大切にしよう
体がボロボロになって帰り
茶漬けで一杯、梅干
体力がなくなった。
夜香木は恍惚の世界
13段登ったら首吊り刑
毎日1段ずつ登ってい ....
何故、別れはいつも不意に訪れる?なす術も無いまま。
流れる涙、拭き取るその前に、グシャグシャの顔のままで、
一歩一歩、進んで行こう。
辛いかい?苦しいかい?
その理由(わけ)を、1度でも考 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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