自分を偽り隠すため
ボクは全身鎧を纏った。
いつしか鎧は骨と化し
ボクは外骨格のカニ。
まっすぐ進むことさえ出来ず
大きなハサミで人を刺す。
ねぇ?ボクはなにしてるの?
だれ ....
いまごろ
どこに
浮いているか
風をつかむよう
指をひろげても
空をきるばかり
なにかとすり替えられたわけでも
なかろうに・・・
見事に
はたされない
急にうしろか ....
むかし ふたりで
つくって こわした
火焔土器を 描いている
あきたら 気分てんかんに
クラゲを 呼びよせる
積乱雲を夕刻に照らし
今日の終わりの貌
南南東に流れてゆく
身代わりの月は
時々かすみ
雲よりも遠くで
私を笑っている
またたく稲妻が呼ぶ
....
夏の夜は怖いよ
踊るマグマの夢を見る
音をたてずに、ただ熱く熱く燃える
ベッドの上で、静かにとけていきそうで怖いよ
怖いよ
怖いよ
冷たい風はもう
跡形もなくなって
ただ咽返る汚い空気と
単細胞人間になった
冷たい雰囲気と
汚い思いが重なって
座り込んでしまった
冷たいコンクリートは
ヒートアイラン ....
あかねにたなびく雲に
コールタールはへばりつき
ぬぐってもぬぐっても
整頓された家々へ
投函されてゆくディーマイナー
遠く燃える山際のノスタルジアが
無言の背中で街並みを責めている
....
今朝 家を出た瞬間から
眩しい光が肌を刺す
目を細めて見上げても
太陽は視界に入らない
誰かの笑い声に耳を傾け
同じように笑えているか
柄にもなく考えたりしている
信号で立ち止ま ....
尋常さを失くした青
筆先から ぼたりと落ちる
身動き一つ儘ならず
掌ごしに見た空は
カシス色した鉄の味に覆われる
失くしてしまったモノ達の感触だけ
ただ ざわざわと
蠢きなが ....
その時私が出した結論が
間違っているのか
それとも正しいのか
これほど悩む事になろうとは
今となっては
二人の歩む道が別々である事や
二人の望む時間の濃度に
....
私の恋
一歩進んで二歩下がる
私の重さ
一キロ減って二キロ増える
結局私は前には進めていない
何も変わらない
一 ....
涙が流れて色になる
どんなことであれ
何か一つのことができるまで
寒くて凍えそうになっても
暑くて動けなくなりかけても
泣くことを我慢して
ようやく成し遂げる
その時になって
自然 ....
微笑みかけた頬
何もない明るさ
目を閉じたまま
早く目覚めすぎた朝
何かが既に去った跡
曇と曇のはざまの手
子の膝もとに蛇はいて
緑に金に
息をしている
....
ばいばい
またねと別れた
君の小さな後ろ姿が人の波に消えたとき
思ったんだ
どんな{ルビ時代=ところ}にいたって
どんなに人に紛れてたって
君が君であること
僕が僕であること ....
不意をつかれちゃった
こんな処で花が咲くとは 君はいつだって勝手
足元震える路地を首に下げた時計ゆらしながら ひとり 駆ける
冷えてく温度は椿の夜話も古わせてゆくけれど きみを 忘れない
....
いつも一緒にいるアイポッド
壁一面の大きなテレビ
膝に置ける小さなノート
アップライトを弾ける広いリビング
君と二人で座れるゆったりソファ
猫目のプジョーで君とドライブ ....
一行が零れてきそうな
静けさに
眠りなさい と
夜は耳元でささやく
白い羽を揺らす誘惑に
応えようとする肉体
沼地の底に落とされるかもしれない
そんな不安は
片顔隠した月が
煙草 ....
お客さんには笑える
社員には笑えていない
そういう物足りない経営者が
いまの俺だということさ
さっきまで
誰もいなかった部屋は暑い
そんなこと
夏じゃあた ....
過去も現在も未来も
灰色うさぎを抱きしめて
この空の下でジャンプ
日常という名のステレオタイプ
要らなくなったものは環境にやさしく
フリーマーケットで ....
朝の太陽が 岩陰の
涼しげな 水に
ポツリポツリとたまる
水壺に光を差し
彩る
オーロラ色が
右左へと
飛び散る水面が 綺麗
竹筒より 流れる水が
乾く喉を誘い
手をす ....
寝ちゃダメだ
全ての職場は雪山だ
寝たらクビが飛ぶ
仕事中は常に目をカッと見開いているよう心がけろ
とはいえ
いくらコーヒーを飲もうがブラックブラックを噛もうが眠眠打破を飲もうが
仕事中に ....
愛は変化を許容し
憎しみは努力を促す
夏の夜
かなわない恋に
何を期待しているの
ゆかた姿のあなたが
花火の色に染まったとき
私が背伸びをしたって
届かないとわかった
打ち上げ花火のよ ....
『夢見る頃を過ぎても、まだ夢を見たいのならば、血の涙を流さなければなりません。』、と、灼熱を昼の思い出に宿した縁台に座る老人が古い戯曲の一節を呟いていた。
夜の緩慢に、暫くの月が上弦に笑う。 ....
深い底に揺れる魚
泡に守られ音も遮り
悲しい夢は見ないのと
とっぷり沈んで眠りについて
真珠に珊瑚にキラキラと
底に輝く宝石の中
涙だけが浮き上がり
日の光を反射する
全て忘れ ....
午前、すべての音を忘れ
掌からこぼれていく
ものがある
極東と呼ばれる
工業地帯のある街で
あなたは忘れられない
いくつかの日付をもち
数えながら折る指に
僕は気づいてはい ....
トンネルを抜けると
そこは火の玉の中だった。
ドラゴンの怒りは
熱かった。
アイスを頬張り
扇風機に当たり
汗たらして
ハンカチでぬぐう
熱視線は否応無しに
注がれて困り果て ....
カントリーが聞こえる
「もう歌わなくても良いかな?」
「ああ、いいんじゃない」
「ああ」
「ていうかさぁ、あなたが勝手に歌い始めたんでしょ?」
....
ボールペンの中
色づけされた決め事が
力を預けられなければ
生きた証をはしらせられないことと
無関係に沈黙している
トンネルに守られてる
暗闇の声達
キャップをとって
かみへ
....
ぼくはおんなのこ
夜中にまちがい電話して
あわてて言い訳して切った
気がついたら朝
半分くらいはかなしい
もう半分はあわてておぼえてない
ぼくはおんなのこ
ほんとうは誰が好きか知って ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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